抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

私的上半期映画ランキング2023

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 昨年の上半期1位は雄獅少年でした。見事年間1位に輝きましたし、そのまま吹替版の公開に至りましたね。今年の上半期ランキングにも入れている方、いるんじゃないでしょうか。6/30公開の映画がまだあるのに、上半期ランキングとはなんたることか!とお怒りの皆様、既に探偵マリコの生涯で一番悲惨な日とマルセルは見た上でこのブログを上梓しているのだ、とご理解ください。

f:id:tea_rwB:20230625230204j:image

10位劇場版 センキョナンデス

 点数的には10位はエブエブなんですが、先に言ってしまいましょう!『ジュリア(s)』が抜群だったので、マルチバース系エブエブはなんとなく外しました。11位です。昨年の上半期で言うと『マクベス』枠ですね。で、代わりに何を入れよう、と思ったときに、くっきりとした姿が見えてるわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです、『劇場版 センキョナンデス』というタイトルが。シルエットが浮かんできたんです。

 ラッパー、ダースレイダーと時事芸人、プチ鹿島による香川1区の突撃取材と起きてはいけないことが起きたあの日の記録。選挙は楽しい、ということをしっかりと示してくれる良い映画でした。続編楽しみ!

tea-rwb.hatenablog.com

9位午前4時にパリの夜は明ける

 シャーロット・ゲンズブールが好演を見せていた。『アマンダと僕』のミカエル・アース監督は、またしても喪失とそこからの立ち直りの話なんだけど、すっごく優しい寄り添いを見せてくれていた。2時間なんにも起きない映画でもあり、2時間ですべてが起こる映画でもある。扉の演出も非常に印象的でした。

tea-rwb.hatenablog.com

8位茶飲友達

 出ましたー。ユーロスペース案件です。ミニシアターに高齢者が帰ってきた!なんてニュースになるのも納得というか、とても出来がいい映画でした。新聞に三行広告を出して高齢者性風俗を広げて、それをファミリーと呼ぶギャングかよみたいな映画。いやーな映画ですけど、笑えるし、面白いし。

tea-rwb.hatenablog.com

7位逃げきれた夢

 光石研The Movie。実の父まで引っ張ってきて、盟友松重豊吉本実憂といった北九州仲間たちと完璧すぎる北九州弁で描かれる人生の終わりの始まり。「好かれたい」を自分勝手に押し付けちゃう光石研の情けなさと、情けないけどそれを晒せるいい意味の厚かましさ。

tea-rwb.hatenablog.co

6位ジュリア(s)

 マルチバース全盛の現在において、ここまで完璧に言語による説明を抜いて映画的な説明のみであったかもしれない分岐を同時並行で見せ、同一人物の4つの人生を描き切るという豪腕。本当に良くできている。すべての部門が明確な意思の下に十全に実力を発揮しており、SF感のないマルチバースとしては完成形に近いのでは。

tea-rwb.hatenablog.com

5位ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

 2023年を代表する邦画、といっていいでしょう。あまりに優しすぎてぬいぐるみに話を聞いてもらう大学サークルを舞台に、傷つきやすいとは、マイクロアグレッション、トキシックマスキュリティ。そういう諸問題をしっかり考えて考えて作られた作品であり、これをどう受け止めるかで観客の側がちゃんとついてけるんですか、と問うてくる。『怪物』にも似たところはありましたが、手触りでこっちが好きです。

tea-rwb.hatenablog.com

4位走れ!走れ走れメロス

 いやー見事に伏兵ですね。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」の高校演劇特集を結構楽しく聞いていたとはいえ、実際には見に行ってはいなかった高校演劇。ところがどっこいで、これがクリティカルヒットしましたね。演劇を知らない分校の生徒たちが演劇に取り組んで全国大会を目指すドキュメンタリーです。下北沢の映画館で見れた、というのはもうそれだけでエモが倍増でした。

tea-rwb.hatenablog.co

3位長ぐつをはいたネコと9つの命

 シュレックシリーズまさかの最新作、といっていいのか分からんがシリーズの久しぶりの起動にして大胆にスパイダーバース以後のアニメーションの影響下で何が出来るかを考えた作品になっていました。物語としても、大好きな西部劇のテイストを残したメメント・モリというかなりの好物でした。

tea-rwb.hatenablog.com

2位グリッドマン ユニバース

 見た瞬間今年の圧倒的1位はこれかもしれん、だったのだがうっかり2位になってしまいました。とはいえ、これと1位は完全に頭がひとつふたつ抜けています。最高のオーイシマサヨシタイムのあがりっぷりもだし、グリッドマンとダイナゼノンの限りない合体、大好きなあいつらの再会、ちゃんとできたお別れ。文句の付け所の無いユニバースでした。応援上映行きたかった…

tea-rwb.hatenablog.com

1位HIDARI パイロット版

 令和に、いやもしかしたら次の元号に燦然と輝く傑作の萌芽である。ストップモーション時代劇、たったの5分、おいしいところだけを見せるので高得点にならざるを得ないのは間違いない。とはいえあまりにも高クオリティ、見得を斬りまくる殺陣、嫌いな人などいるのだろうか、と思ってしまった。かっこいい、ああかっこいい、かっこいい。

 

 

 ちなみに最下位は上半期最終日に殴り込んだ探偵マリコの生涯で一番悲惨な日です。ここまで読んだあなただけの秘密ですよ?

 そして、例年同様旧作のベスト10はコチラ。