抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

宇宙世紀再始動「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 いや、やってきましたガンダムです。一番びっくりしたのは絵コンテに渡辺信一郎監督がクレジットされていたこと!調べたらサンライズ出身なんですね。ガンダムもやってるし。いやー勉強になりました。

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WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 

1.宇宙世紀を追いかけて

 えー私、基本的には宇宙世紀、いわゆるガンダムというものを全く知らずに生きてきたまさしくニュータイプでございまして。ところが、今回の閃光のハサウェイはどうやらアニメファンからすると必須なレベルの作品らしい。そこで哀・戦士編という名前ぐらいは聞いたことある劇場版を鑑賞して予習しようと思っていたら、有識者の皆様に𠮟咤激励を頂きまして。ファーストガンダムZガンダムをテレビシリーズで100話ぐらいですか、完走、その後『逆襲のシャア』も見てから今作に臨みました。ZZは配信になかったし、UCは疲れて間に合わなかったもんで、許してくだせえ。

 という訳で、以下の感想はそこしか通っていない人間の感想ということを、どうか重々ご承知いただけると幸いです(エヴァの時ぐらいビビっている文章)

2.3つの戦いが示す今後の行方

 今後の行方、とか言っておきながら原作は読んでないので行方は知りません、悪しからず。なんか断ってばっかりだな。

 本作の大きな戦いは3つ。冒頭は宇宙から地球に向かうなんたらっていう宇宙船の中でマフティーを名乗るものたちに襲撃されての対ハイジャック機内戦闘。ダバオの市街戦、そして最後にレーンとハサウェイのモビルスーツ戦闘、ということになります。

 おそらくまだ何も起きていないに等しいこの3部作の第1作目で、今後の展開をしっかり示すことが出来たのではないでしょうか。

 対ハイジャック戦闘では、この作品における命の重さをしっかりと明示することが出来ていたと思いますし、手短に人物紹介は済ませてしまってます。ここをYoutubeで冒頭公開してしまっているのも納得というか、このクオリティで3部作続くんであればついてくる客はいるだろう、っていう感じがします。

 2戦目の市街戦は、マフティー=ハサウェイを知っているギギとの逃避行に近い形であり、今後もギギが重要な登場人物でありつつ、逃亡を続けることになるだろうハサウェイに寄り添う展開が想起されます。いや、そうならないかもしれないんですけど。一方で、ここの市街戦は逃げ惑う市民の視線からモビルスーツによる戦闘が描かれており、やはり平成ガメラ3部作を想起せずにはいられないでしょう。特撮の極致といえるガメラの影響は、特撮作品のアニメ化作品にも顕著でしたが、ガンダムにもやってくるんですね。

 3戦目、当然ガンダムをやるんだったら必要なモビルスーツにハサウェイが乗っての戦闘。ハサウェイ・ノアとしての敵はケネスでありながら、パイロットとして戦うことになる敵は別でいることを示し、それはハサウェイの持つ二面性にも通ずるのかな、と思います。

 ただまあ、皮肉れたことをいいますが、ハサウェイにはそもそも『逆襲のシャア』見た時点でドン引きしてたんですけど、本作でもそこまで惹かれないというか。だってかつてモビルスーツに乗って1機撃破したことを、あの頃はね…みたいなテンションで喋っているけど、クェスのことばかり思い出して、ララァに取りつかれてたシャアの思想をそんなところまでカバーしちゃっている。いや、君に殺された味方のことも思い出してあげなよ?さながらかつては悪かった、なんて笑って同窓会で話しているイジメの首謀者のような、反省している風反省してない人間の匂いがプンプンします。っていうかまだガキ?って感じ。いやもうガキの話はいいよ…

3.テロとの戦い

 この1か月近くガンダムを見てきた結果、ファーストガンダムは戦争。Zガンダムは分かりづらかったけど内乱。逆襲のシャアは反乱でした。

 その文脈で言えば、本作のマフティの戦い方はテロ。勿論原作が調べたところ平成初期に書かれていることは重々承知なんですが、テロの描き方としてもやはりハサウェイにのれないのがどうしても。

 テロとの戦い、という言葉が人口に膾炙したのは9.11以降。その後、世界はテロと戦争が留まることを知らず、ようやく下火になりましたが、つい先日までISとの戦いが中東で起きていた。そして、勝手に私兵がマフティを名乗るっていう光景なんかはすっごくISを意識せざるをえないんですよね。勿論、劇中でもそこには自覚的で、ハサウェイは町の人たちと触れ合う過程で、なんでマフティはここを救わない、とか、マフティは先のことまで考えてヒマだな、こっちは毎日の生活でいっぱいいっぱいだよ、なんて言葉が聞かれました。こっからそういう現実と思想(理想)との戦い・葛藤にもなっていくとは思うんですが、そうなるとハサウェイが組織無視して勝手に暴走するドン引き展開になりそうなんですよね…。

 なお、一番の懸念点は既に3部作であること、日本以外でネトフリ配信が決まっているのに、次回作の日程がちっとも聞こえてこないこと。おい、ガルパンみたいに悠長に作る気か!?お次は、今回の入場特典で過去2作品分のコードをいただいたGのレコンギスタで会いましょう。