抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

脱色「ゴジラ×コング 新たなる帝国」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 今回は祭りです。ゴジコンです。ゴジラシリーズにおいて×をどう音読すればいいかは永久の課題です。

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WATCHA3.5点
Filmarks3.3点

(以下ネタバレ有)

 

 今回はゴジラが70周年、モンスターバースの10周年という記念ですという体のイベントでの上映だったんですが。ライブもありましたが人生で初めてサイリウム振りました。なんでしょうね、素敵な吹替陣の皆様に感激したんですが、マモがね、見たことないバトルって言っていて、確かに見たことないんですよ。見たことないんですけど、見たかったものなのかと言われると、むむむむとぼっちちゃんa.k.a承認欲求モンスターが首を振り始める音がする。そんな作品でした。

 基本路線は怪獣プロレスで、ゴジラとコングの2大巨頭にコングのちっこいのとモスラが味方サイドに参戦し、敵サイドはスカーキングなる猿とシモとかいう氷怪獣が2大巨頭それぞれの対戦相手として召集。まあキングコングアンギラスのリージョンフォームみたいな連中で敵の魅力としてはイマイチっていうか、まあ東宝怪獣さんたちを愛するジャパニーズバカオタクとしてはムートーにもそんなに馴染んでないですからね、仕方ない。で、怪獣プロレスではあるんですけど、より怪獣たちをキャラクター化していくために人間味をどんどん感じさせていくという手法に。シンプルにゴジラもコングも味方として明言される。ゴジラを完全に宗教化していたドハティが真っ赤にブチギレそうな感じがしますが、まあゴジラコロッセオを昼寝スポットにする以外はそこまでキャラ化されていないのでギリセーフ…か?コングはもうそれはそれはカワイイ感じにされてしまっておりました。まずは冒頭は罠を仕込んで狩りをするコングさんをお見せしたうえで、血を浴びちゃったので滝で洗い流します、みたいな日常シーンをお見せする訳です。いくら人間っぽい側の怪獣とはいえ、完全に彼を人間のように見せる日常描写であり、ゆるキャン△~コングver~でも見せられるんでしょうかっていうか。罠のせいで開いちゃったコングの子ども?小さい種?とのパートナーシップの構築は、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』を思い出させます。そうです、親バカゴジラと少年の空想というなんかもう凄いんだか凄くないんだか分からないやつ。

 そうやってコングへの愛着を付けさせることで守り神のコングの戦い方、彼が挑戦者として挑み、敗れ、逃げていく様子に感情移入させ、ゴジラを助っ人に迎えようとしてゴジラとちょっとスパーリングしている時の説得する感じとか見せて。斧の扱いとかもそうだし。いやー、ゴジラとコングの絡みでゴジラが走らされているのも予告編で驚きでしたけど、バックブリーカーとか後ろからのチョークとかそんな技決めます??でやっと戻ってきた訳ですが、地底世界での重力破壊バトルとかいう怪獣映画として見た記憶の無いバトル。そりゃ着ぐるみだったら無重力バトルとか見れないけど、怪獣が無重力でぐちゃぐちゃしているの見たいか?うーん。アダム・ウィンガード参照元は昭和ゴジラ後期なんですかね??あとハイロー。氷の怪獣に乗っかってる猿は完全に達磨だった。祭りは達磨を通せって絶対言ってた。

 で、こういう神々たちが遊んでいる間に人間は何やってんねんってことです。モンスターバースレベルになりますと、人間が出来ることなんてたかが知れているわけですね。そこをゴジラだけを登場させることで人間対ゴジラの側面を強くしているのが国産ゴジラだったりするわけで、その手法も分かるし、それで説得力がちょっとある神木君は凄いなっていうのを再確認した訳です。翻って今回。えー、じゃあもう人間無くていいや!という衝撃的なアプローチになっています。勝手にコングのことを心配して、勝手に地底世界にいって、勝手にモスラ見つけて、勝手にコングにアップデートかましてインフィニティガントレットみたいなのを装着させてました。一応人間が絡んでいないとコング側の勝ち筋はないことにはなっているんですが、うん、コングなら気合で何とかできそうではある。それはそれとして、前作にも出ていたことをすっかり忘れていた髑髏島・イーウィス族の生き残りの少女・ジアが引き取ってくれたレベッカ・ホールの下で幸せに暮らしていると思いきや学校に馴染めない、居場所がない、みたいな話を走らせているんですが、全くコングやゴジラと接することなく達成されており、お粗末。

 陰謀論者だらけだった前作のおかげでリアリティラインも爆下がりしているので、通信の途絶えた地底世界に行く超重要のメンバーの半分を陰謀論者と娘で使ってしまうという痛恨のミスにもちっとも動じない。せっかくドラマシリーズのモナークも見たのにちっとも関わらないどころか、シリーズが続けば続くほどモナークの株は下がるばかりであります。結局のところ、ちょっと強火オタクすぎたマイケル・ドハティの色を落とすための作品が続いてしまっているなぁ、と強火オタクに共感した側の人間としては残念に思うのです。もっかいドハティに頼んだ上で、こんだけなんでもありなんだし、スペゴジとかガイガンみたいな宇宙規模のやつ出来ません?いけるっしょ?

 

 みたいなことをひとしきり書いた後に、前作の感想を読んでみたら参照元が南海の大決闘なんですか?みたいなこととか書いてるんで正直今回の感想に新規性がない!ごめん!マモは超カッコよかった。あの人はスターだ。