抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

令和に蘇るセーラー戦士「美少女戦士セーラームーンEternal」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 かつて大学の授業で題材になって旧シリーズは全部見ているはずだが、本作のリメイクもとに当たるSuperSとかのことは露ほども覚えていない。まあ設定は頭に入ってるから大丈夫かな…。

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1.前編

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 うーん、これは映画と言っていいのだろうか、と悩んでしまったのが前編でした。

 とりあえずうさぎとちびうさの変身シーンを見せるのはいいんですけど、そこでの敵による中身の交換はあっさり解けちゃって別に意味が無かったし、そこで行われた夢と本当の自分、みたいな問いを投げられて一旦弱って目を覚ます、というパターンを亜美、レイ、まこと、美奈子と全員順番にやっていかれるので正直飽き飽きするというか。これが毎週やってるTVアニメーションとしてだったら、今週はこの人のお当番回だからと納得がいきますが、80分の映画の中で取り立てて反復する意味もなかった反復を見せられてしまうと、ただ淡々とイベント消化しているだけにしか見えません。もう名前も思い出せないペガサス(エリオスだってさ)周りの話とか、敵のアマゾネス4人にしても、なんだろう出来ることと出来ないことのルールが作品の中で固定されていないので、こんなことが出来る!が驚きにはなっていなかった印象です。

 勿論、セーラームーン的なコメディシーンとか、相変わらず戦力になる気配のないマモちゃんなんかは笑える要素だったのですが、全体通して首をひねっておりました。

2.後編

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WATCHA2.5点

Filmarks2.6点

 えー、前編からの挽回を期待しましたが、まさか裏切られるどころか、ここまでがっかりさせられるとは思わなんだ。

 前作のあらすじをやった後は、アバンで外部太陽系戦士が復活。前編の終わりに訪れた他の戦士たちの大ピンチに駆けつけて全員集合っていう燃える展開がいきなり来るんですよ。アクセル全開じゃないですか!と期待したら、ここのピンチを脱出したら、リアクション&オウム返し担当が4人増えただけ。サターンとちびうさが飛び出していっても追わずに棒立ち、君ら一体何してんの?の連続。

 物語的にも、回想みたいなのがすっごい多くて話が停滞するし、前編同様にピンチ→脱出の連続なので構造的な面白さもない。

 はっきり言って、セーラームーンを現代に作ることの意義、みたいなものは1mmも感じなかった。

 例えば、ネヘレニアを倒して闇は悪い!で終わったらなんのアップデートもないよね。ヒーローものとして、悪を倒して終わり、なんだったら前編で戦った中ボスたちは操られてただけだから無罪!っていうのはもう通用しない時代ですよ。モチーフとして、月というのは闇と必ずセットの存在なのだから、ネヘレニアとどう共存していくかのことを探っていかなきゃならないと思うんですよ。闇があったらダメなら、満月しか勝たん!じゃないですか。

 女性が戦うことで時代を切り開いた作品としてもアップデートは感じない。繰り返される「夢」というキーワードも有名無実になって、結局は王家に仕えるのが本当の夢!で終わって役割意識からの解放とかは描けない。

 これでいま作り直す意味はなんだったのでしょう。色んな作品がアップデートして蘇ってますよ?