どうも、抹茶マラカス (@tea_rwBです。メリークリスマス。
年末は記事が混みあうのに旧作の記録を残すのを忘れていました。
鑑賞したのは、14作品。まあ別記事に残しているようなやつとかあるんで、14本しか見ていない訳では無いです。ええ。今月は完全にANEMONEの完勝です。すごいわ。
キャビン
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
ジャケットと名前で勝手にキューブの2番煎じ作品だと思って敬遠していました。なんと勿体無い!でもそれ故に何も知らずに見れたのでそれはそれでよし!
いわゆるスラッシャーホラーの定番を描いてる…と思いきや、それは定番を定番たらしめる存在が頑張っていた!というまさかのお仕事モノ。メタに視点を置いて、観客がどのようにホラーを受容しているのか、どう楽しんでいるかをそこに映し出してる。よって、観客にスクリーンの中からの逆襲による血みどろの惨劇は多種多様なホラーのクリーチャーが勢揃いで、許諾取ってレディプレーヤー1みたいにしてたら本当に伝説だったと思う。しかし、その意気、発想に心からの拍手を
マザーレス・ブルックリン
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
いきなり死んじゃうブルース・ウィリス。なんや思ったことを言っちゃうプラスマイナスの岩橋さんみたいな病を抱える私立探偵が恩人の死を追っているうちに、というノワールのにおいがぷんぷんする都市計画映画。そう都市計画映画だ。
ブルース・ウィリスの死の真相もクソなく、ジェイン・ジェイコブズの著作を少しでも読めば知ってる都市開発問題をテーマにしてそれを延々語ってブルックリンとは、みたいな話にはちっとも寄ってこない。そもそも私立探偵のような職業に街は合わない。似合っちゃったらそこが犯罪都市になってるということだ(ex某米花町)
特捜部Q カルテ番号64
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
特捜部Q、またまたお久しぶり。
今回は壁の裏で見つかった食卓を囲む死体。どうやら事件はかつて不良少女とされた女子たちの収容所に起源があるようで…なミステリ。
シンプルに事件の絵面の強さがこれまでのシリーズでダントツ。発見の段階が素晴らしかったわ。
んで、内容。メッセージとして移民排斥と女性への制度的な差別が絡んでて、至極真っ当であるが故に辛く、更に行われた事件のこと自体は日本でも実例のあることで、決して他人事ではない。気軽に火サス感覚で見ると痛い目を見る。
ぼくのエリ 200歳の少女
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
吸血鬼のエリといじめられっ子のオスカーの恋。招き入れられないと部屋に入れない、日光に弱い、みたいな吸血鬼あるあるをしっかり入れつつ、北欧の雪に血が映える。しかも、その「招き入れる」、という行為が所謂受け入れる、とも繋がるのでこれはお見事。
ラストのプールでの水中からの一連や逆さに吊るされる死体など、美しさすら感じるショットが多数。たまらん。
アイアン・ジャイアント
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
いわゆるE.T的な、少年と異物が出会い、大人たちが取り締まりにいく話。E.Tより巨大な、しかし意思疎通ができてどこか可愛いロボット(ラチェット&クランクにしか見えねえ)で、大人にも少し協力者がいるけど、相手も警察とか軍になってくる。武器であるのか友であるのか、という中での終わり方も含めて、ああジュブナイルだな、と思います。
柔らかい肌
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
うっかり浮気した男の人生が崩壊する、とでも言えば良いのだろうか。
だがしかし、今になって見てみれば浮気したただの自業自得な男の、それでも愛された幸せな末路だったかもしれないとすら思える。これがあるからその先に危険な情事とかそういうのも生まれたんだろうし
そういったある種陳腐ですらある物語を見届けさせる力のある作品であったのも事実
グランド・ブダペスト・ホテル
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
勝手にグランドホテル形式の映画だと思ってたんですが、いや確かにグランドホテル形式ではあるんですけど、基本回想で進むし、凸凹バディって感じだしで面白い!
殺人事件にチェイシングなんかやって結構殺伐としてるのにずっと笑えるし、スキーからのスキージャンプからのリュージュは本当に笑ってまった。完全にギャグとして置いてる。
あとはまあ言わずもがな、オシャレな美術、鮮やかな色合い、シンメトリーの絵作り。この世界が好き、と思える。
The Beguild/ビガイルド欲望のめざめ
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
白い肌の異常な夜は未見です、見たいですが。
南北戦争下において、女学校にやってきた負傷兵。男という異物にワクワクして、関心を示して、そして恐れる。彼女たちの演技、特に目線の示し方はとても良かったように思える。
しかし、それを映すにはあまりにも前編暗すぎる。なんかのフリで思いっきり明るくなる瞬間を待ってたんだが、特に生かされることはなかったのが残念。自然光を生かしたいにしても無理がなかろうか
わたしは、ダニエル・ブレイク
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
英国式貧富の格差をあくまでダニエル・ブレイク1人の人生を通して見せる。
日本だって決して変わらない問題を抱えているが、それにしても大変にシビアに映画にしている。苦しさのあまりフードバンクでスパゲッティのソースを啜り出してしまうシーンは心苦しいなんていうものではない。
心臓を病んで働けなくなったのに、公によって就労可能という判断がされるせいでああもうおかしい。大変に厳しい。
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューン1
WATCHA3.0点
Filmarks2.9点
冒頭、ファースト・サマー・オブ・ラブの映像は確かに美しいものがあるが、そんなことは中盤には忘れ去られてしまうだろう。
エヴァンゲリオンを意識したのか知らないが、総集編と化した作品の不足情報を押し込むかのような字幕芸はまるでやる気を感じないし、その上時系列をいじくり回しておいて物語的にはアニメシリーズを知っていることを前提に弄っているのでこっちの思い出消費を求めてくる。しかし、改変も中途半端なので疑問符が浮かんでしまう。
時系列を飛ばすのも、分かるんだがPLAY FORWARD 3日前、とかやられると前に行ったんだか、昔に行ったんだか、一瞬混乱する。ロボットもののファンタジーなのに世界から離脱させ続ける仕組みははっきりダメだ
ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション
WATCHA4.5点
Filmarks4.6点
「現実」の東京に生きる石井風花アネモネ。
もうこの時点で???である。ぶったぎりまくってた総集編のようなハイエボリューション1の続編ではないのか?なんかエヴァQみたいなことしたん?
ある意味でそれは正しかった。アネモネを主人公に置きつつ、エウレカセブンという作品が描いてきたワガママと家族を正当に継承しつつ、一旦脱構築して取り入れる。世界の神となったエウレカを救済する。世界をどうするかじゃなくて、世界ごと救う。スタァライトや!!
ロボものとはいえ、青春群像劇な側面の方が強く感じる作品だったので、ここでド直球のSFが来てびっくりアンド大喜び。すげぇな、おいおい。
ピエロがお前を嘲笑う
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
ハッカーの映画なんだが、基本は最強ハッキングPCカチャカチャというより、劇中でも言明されてる通りソーシャルエンジニアリングの映画なのでスパイ映画的なドキドキがあるクライム作品になっている。
どんでん返し映画、多重人格、となるとファイトクラブなので目配せもしっかりだが、そこからのもう一回転してやっぱ多重人格も演技でした!はいろんな無理を感じないといえば嘘になるが、そのアイデア自体は好きだし、どうせユージュアル・サスペクツ的な感じでしょ、と舐めてた自分を戒める意味でもいい得点にしたいな、と思えた。
あと、ダークウェブ的な感じでのオンライン上でのやり取りを可視化してるのは面白い描写ではなかろうか
パニック・ルーム
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
フィンチャーがこんな午後ローっぽいジャンル映画を…!?と思ったけど、フィンチャーって割とジャンル映画の人だったわ。セブンからしてそうだし。
引越しした家が悪くて酷い目にあう母娘との強盗撃退ものなのだが、これでもかとぶちこんでるのでそうわならんやろ、みたいなのが大変多い。特にパニックルームに居座る主体が入れ替わってからの母の行動は撃退と娘の安全のどっちに重きを置いてるんだかよく分からん
メジャーリーグ
WATCHA2.5点
Filmarks2.4点
古き良くねえアメリカって感じ。
今見るとそもそもメジャーリーグというプロの世界でファンタジーでも無茶すぎる弱さ。と言っても弱さ描写が今ならルール違反だったりする。おまけにスポーツと有害な白人が綺麗に結びついて本当にムカつくだけの主人公。なんでストーキングして不法侵入の場面にいい雰囲気の曲流してんだよ、と。結局この映画にラブストーリーいらないし。
インディアンスは次年からそのチーム名称をガーディアンズへと変更する。その名称とともに過去に葬った方がいい。