抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2023年3月に見た過去作の記録

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 3月に見た過去作の記録です。アカデミー賞がらみだったり、長ぐつがらみだったりの作品をちょこちょこ見たり、アカデミー賞に合わせてU-NEXTに1か月だけ入っていたので、なかなか他のサブスクで見れない見たかったやつを見たりしています。それが狼の挽歌なのかと言われると困るが。あとは短編なのでここに記していませんが、ユーリー・ノルシュテインも見ましたね。

シュレック

シュレック (吹替版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 長靴をはいた猫の為にシリーズみ始めました。

 ドリワさんこんなに先進的なことを早々にやってたのか、という驚き。

 完全に美女と野獣アップデート版で美女が野獣だった扱いな上に、野獣が美女に戻らない、それでも君は美しいオチなのが良くやってる。2001年とは!

 よく喋るロバとドラゴンのカップル、みたいなシドニアより進んでる…かも、なサブキャラも含めて好き

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン

Glass Onion: A Knives Out Mystery (Original Motion Picture Soundtrack)

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 めちゃんこ面白かった。

 コロナ禍のブノワ・ブラン。富豪が仲間を集めて島で行うマーダーミステリーにやってきた招かれざる名探偵。そして人が死ぬ。

 いろーんなミステリへの敬意を感じる導入だが、中身としては本当にくだらない、それが素晴らしい作品。みんながぶら下がる大富豪がバカだよっていうことがガラスの玉ねぎと同様になっていてミステリとしてはくだらない。でもぶら下がる連中が一斉に嘘をつけば、っていうのがオリエント急行への応答だし、それをやる為に真ん中でジャネールモネイ殺しておいてB面始動っていうのがまたよく出来ている。潜入の時点でこいつ死んでねえな、って気付くんだけどそこに興奮してたら真犯人のこと忘れちゃうっていう。

 モナリザ燃やすのは不味い気もするが、ああいう公共財を一部の富豪が占有することへの批判でもあるし…一部の富豪が…うん、イーロンマスクだな

アルゼンチン1985〜歴史を変えた裁判〜

アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 軍事政権から民主政権になったアルゼンチン。軍事政権下で繰り返された反共の名の下の虐殺、拷問、誘拐。これらを訴追することになった検事とその裁判の物語。

 裁判映画としては満点な演説シーンが実に素晴らしいし、こういう軍事政権を批判できる作品があることは素晴らしい。一方で、アメリカなどが作ってきた裁判映画の定石から考えると証言集めの困難さを謳いながら案外ポンポン集まってしまったり、テンポが良すぎるきらいがある。ある種の重厚さが無いというか。長い割に裁判のダイジェスト感が否めず、検事の葛藤とか若い人を使っての世代交代感とか、焦点が絞りきれなかったか。

 あとは概略だけでも歴史を知っておくと、ここで裁かれた連中が結局すぐに恩赦をもらってるという事実、それが再度裁かれるのはごく近年のことだといつのにびっくりする

大いなる沈黙へ-グランド・シャトルルーズ修道院-

大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院(字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

 よく知らんが、とにかく山間の修道院に密着したドキュメンタリー。ナレーションも無く、ひたすらに静かな作品なのだが、残念ながら私はこの作品から生活を感じなかった。

 長らく秘された修道院がどう普通と違うのか、あるいはどう違わないのか。それは生活史としての修道院を描き出すことがなく、壮麗な空間だけを切り取っているに過ぎない。それならそれで、というモードで楽しんでいたのだが終盤に問答が入ってしまう。えーそれやんの。それやるなら最初っからそういう作品にしてくれ。

扉を閉めた女教師

扉を閉めた女教師

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 不倫している女教師。それを目撃したいじめられっ子。彼らが体育倉庫に閉じ込められて、というありがちな展開。

 そもそも学校で乳繰り合ってる教師な時点であんまり好きではないのだが、教師と生徒、女性と男性というパワーバランスが少しずつ崩れていく描写は巧みだと思った

欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい

欲しがり奈々ちゃん 〜ひとくち、ちょうだい〜

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 人の物が欲しくなる女の子。でも手に入れると途端に興味が無くなる。そんな彼女が田舎に戻って始めたコンビニ仕事で指輪をしていた店長に早速夢中で…。

 略奪に魅了されていた人の物語としてはストレートな帰結なのだが、ある種の成長譚としてすごく魅力的に描けていたように思えた。首藤凛の過去作「また一緒に寝ようね」を思い出す。

オール・ザット・ブリーズ

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 旧作なのかよくわからんが。

 僕らはみんな生きている。

 インド、デリーは環境汚染、大気汚染が進んでトビが空から落ちてくる。こうした猛禽類の保護にあたるドキュメンタリー。劇中、移民への国籍付与に憲法違反の疑いがあるニュースが流れたり、街の治安悪化が描かれたり、インド国内にも分断があることがぽつぽつと描かれる中、それでも彼らは鳥を救う。同じ空気を吸ってるからだ。

 ラスト、彼らの片方が、更なる技術向上を求めてアメリカに渡る。そのビデオ通話がフリーズして終わるラスト。彼らにも分断が訪れていないのであればいいのが…

ナワリヌイ

ナワリヌイ(字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 反プーチンの先鋒として知られた弁護士であるナワリヌイ。飛行機内でノビチョークという毒薬によって暗殺されかけた彼のドキュメンタリーだ。

 事件の移ろいに関しては、当時のニュースでロシアの専門家が話していたことから前進はないが、実行犯をあぶり出す手法が闇サイトで電話番号の照合します、みたいなやり方なのは映画にするのはいいのか?と疑問も。最初の病院でマスクしろと怒られてもマスクせずに通せんぼされてる!にも違和感は感じちゃうよね、仕方ない。

 その上で、現在もナワリヌイは収監され、プーチンの悪性は更に際立ってる。

 ドキュメンタリーとしての緊張感はザ・モールという反則には勝てなかった

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 警察に捕まっている男が、画家を名乗る偽札集団の首領に見込まれてのめり込んでいく様子を回想する。彼自身、画家だったが贋作画家になるしかなかったのだ。

 という体なのだが、まあそりゃこの語り手信用できねぇよなってことで香港版ユージュアル・サスペクツ。そこに恋愛ベースだったり、画家である主人公にも負う警察側にも喪失を盛り込んだり、香港ノワールらしい銃撃戦を織り交ぜたりと手を尽くしているがかえってユージュアルサスペクツ的な見事さを隠している感じはある。

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 映画の初めに黒人がいたことをNOPEが教えてくれたが、映画のその初期から女性スタント、スタントウーマンがいたことをこの映画は教えてくれる。無論女優がアクションすればスタントは生じるのだから当たり前だ。

 一方で、当初は女性がやっていたスタントを男性が女装してまで奪い取り、彼女たちの仕事を奪ってきた歴史が語られ、スタントの歴史に敬意を表しながらその危険性も語られる。少しその辺が散漫になってたり、語りがミシェル・ロドリゲスだと思ったら、みたいなちょっと統一されきってないところがあるのが勿体無い。

ブロブ/宇宙からの不明物体

ブロブ/宇宙からの不明物体(スペシャル・プライス) [DVD]

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 アメリカのある町に襲ってきたスライム型宇宙人。酸性の液を吐いて人間を溶かしていく!恐怖!容赦なく死ななそうなやつまで殺していく見事さと遊星からの物体X的なこの年代のでしか出せない気持ち悪さが同居するいい感じ!

 最後は丁寧に降っておいた要素を回収して手際がいいと思ったらフランク・ダラボンが脚本にいた!

狼の挽歌

狼の挽歌 製作45周年特別版(Blu-ray Disc)/チャールズブロンソンジルアイアランドテリーサヴァラスセルジオ

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 まーた珍妙だ…

 ブロンソン演じる殺し屋が女に騙され続けるけど好きーみたいな話なんだけど、レーシングカーへの狙撃、ラストの狙撃と狙撃シーンはめちゃめちゃおしゃれ、なのに途中途中トンチキな音楽流してきたり、妙ちくりんなラブシーンになったり、ブロンソンが情けなかったり。全体的にとても好きなのにヘンテコなのは否めない。

 って音楽モリコーネじゃねえか!

もらとりあむタマ子

もらとりあむタマ子

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 大学を出たけれど。

 甲府の実家に戻って毎日なーんにもせずモラトリアムで生きているたま子さんとお父さんの生活にちょっとお邪魔させてもらう。本当に何にもせず、衣食住を保障されて「日本ダメだな」と悲憤慷慨…というほどでもなく他人事なたま子さんなんだけど、いや痛いほどわかるし、油断したらその生活を望んでしまうタイプの人種だし…。

シュレック2

シュレック2 (吹替版)

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 美女と野獣の欺瞞に早くから取り組んでいたことにびっくりした前作だが、いやはや!ありのーままのー!をもうこの段階でやってるのか。

 プリンセスとの結婚という前回の件でスルーされていた両親という件を扱う。招かれていったけど現れたのがシュレックでは多少ご両親も不穏に思われるよね、的な話からあんなに好きを確かめ合ったはずのシュレックがやっぱ俺なんて身を引くべきでは?となる。議題自体はまたやってんのか、お前フィオナを信じろよという話ではあるのだが、そこへの持っていき方が結構上手いので楽しく見れる。

 そこに最終決戦の派手さ、前回の脇キャラのちょっとした活躍、そして新作の待つ新キャラ長ぐつをはいたネコ綺羅星の如く出現と楽しいポイントが盛りだくさん。

長ぐつをはいたネコ

長ぐつをはいたネコ (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 プス・イン・ザ・ブーツ!

 長ぐつをはいたネコジャックと豆の木的なストーリーをハンプティダンプティや爪の無いネコなどと巡っていく。
 うーん、シュレックの方はかなり意図を感じるテーマや進め方があったが、この作品ではその辺が前面に押し出されず、というかほぼ無く純エンタメにしようとしていた割に面白くはない、という困った印象に。

夕陽のガンマン

夕陽のガンマン

WATCHA4.0点

Filmarks4.2点

 イーストウッドを迎えたマカロニウエスタンだが、むしろ主演はリー・ヴァン・クリフの方ではなかろうか。

 賞金稼ぎのイーストウッド演じるモンコがおっさんモーティマー大佐と出会ってコンビを結成。時に裏切り時に助け合いながら、10000ドルの賞金首インディオの首を狙う。

 口笛とビヨーンという音が特徴的な音楽のモリコーネに彩られた復讐譚でもあり、なんかもうブロマンスすら感じる男臭さもありで大変ごちそうさまである。モーティマー大佐のウルウル瞳が可愛いし、モーティマーとモンコの出会いでの帽子だけを撃ち合ったりするラブシーンはたまらない。

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗

続 夕陽のガンマン (字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

 懸賞金首のトゥーコをわざと捕まえて首吊りまでさせておいて、首吊りの縄を銃撃で切って逃すというケチな金の稼ぎ方をしているイーストウッド演じるブロンディ。

 その両者に合わせて、金を貰ったら必ず仕事をする、リーヴァンクリーフのエンジェル。コイツらが善玉、悪玉、卑劣漢として失われた大金を奪い合う。奪い合うっていうか、埋まってる墓までボコボコになりながら辿り着く話。ブロンディがトゥーコを裏切ってから、トゥーコは殺したいのに情報握ってるブロンディを殺せず、途端に掌返すのとか完全にギャグ。

 途中で「戦場にかける橋」みたいな馬鹿みたいな橋大爆破作戦とか、手錠を鉄道に切断させるとか、いやそれこの時代ってことはマジで??なヘンテコ道中だし、流石に長いんだがしかし面白い…

男の優しさは全部下心なんですって

男の優しさは全部下心なんですって

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 ずーっと回るメリーゴーラウンド。進んでるようで進まない。

 ダメ男捕獲機とかす主人公のミコの恋愛模様と都度逃げられたりする様子。彼女がホームレスなことで物語の動きも出るし、彼女のよるべが無い象徴にもなる。

 一方で、水石くんが咎めてくれるように最近お前変だよ?って具合に男の言うことを全透過させていいように遊ばれて捨てられていく彼女に、自我はないのか!!と思ってしまう面も。いや全面的に男はクソ、のパターンは多かったけども。もう少し内省、みたいな展開があったほうが好きだった。少なくとも彼女にTENGAの人みたいな覚悟はない

ファウスト

ヤン・シュヴァンクマイエル ファウスト (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 ヤン・シュヴァンクマイエルの。

 ファウストについての基礎教養が無いのに、監督の独自解釈のものを見てはいけなかったな。戯曲の古典モノは教養として中身は知っておかないといけないと改めて思った。

 取り敢えず、悪魔メフィストフェレスと契約して人間らしさを失ってしまう話だとしか理解していなかったが、この基本を踏まえつつ人形劇やストップモーションの技法を駆使して戯曲を演じる、という点を取り込んでいるのだとは思う。だからなんやねん、とも思ってしまったが。

 カレル・ゼーマン含めチェコアニメの世界も少しずつ触れていければ。

ビューティフル・マインド

ビューティフル・マインド (字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 えーこれがアカデミー賞なの…?と思ってすいませんでした。ジョン・ナッシュ、といえばゲーム理論とかの経済学者と理解していたがこういうバックボーンのある方だとは思ってなかった。

 とはいえこの構造自体は気付ける設計なんだが、それがどこまで行って、どういう展開になるんだっていうのは流石ロン・ハワードで見せ方が上手い。いかんせん実話ベースなので、ジェニファー・コネリーが演じた奥さんなど、周囲の人たちがいい人すぎない?とかそういうのも言えないのが実情!

トゥルーマン・ショー

トゥルーマン・ショー (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 この年代の映画にしては、の大ネタをかましている訳だがそれは残念ながら基礎知識として持ち合わせてしまっている。そこを責める気はない。むしろシックスセンスのネタバレを踏まずに見れただけでも良い人生だったはずだ。

 それをわかってみていると、どうにも弱い。シックスセンスは大ネタ無しでも面白いが、この映画はそうではない。端的に言えばリアリティが無い。ジム・キャリーの方にはリアリティはある。問題は放送側の方で、リスクヘッジ(当然人が死ぬシーンが生放送されるリスクは配慮されるべきだ)が全くなされず30年ほど放送されている意味がわからないし、見ていた視聴者側が食い物にしていたはずの対象に感動しているのを無批判にいいことのように作品としているのはもっと良くない。エンタメの加害性に関して言及できないのはこのネタでは痛すぎる。

LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘

LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 小池ルパン、峰不二子の章。

 なんでも相手を命令通りにできる能力の敵キャラの扱いがちょっとあまりにも雑というか、その能力の意味するところへのヒントがあまりにも視聴者に対してはなされてないのが気になる。とはいえいよいよ繋がりも示唆されてきた小池ルパンの世界。次はとっつぁんやってから本丸、が妥当だろうか

劇場版アルゴビナス 流星のオブリガート

【映画パンフレット】劇場版アルゴナビス 流星のオブリガート 監督 森川滋 出演 声の出演:伊藤昌弘、日向大輔、前田誠二、

WATCHA2.5点

Filmarks2.6点

 総集編だ…とてつもなく総集編だ…。

 明確にアニメの各話が演奏シーンがピークになるように作っているのに、演奏シーンをカットしまくっているので話はまだ分かるけどちっとも盛り上がらない。で、フェスでの云々は私がまったく気に食わなかったのでそこの演奏も響かないことに。

 お正月のテレビ放送を録画した結果、リアルタイムでハッシュタグの呟きが反映されたものがテロップで出ていて、応援上映みたいになってたのが唯一面白かった点でした。