どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
5月に見た過去作の記録です。あれ、5月はアニメ映画は見ていないんですね。21本。GWとはいえ観たねぇ。
逃亡者
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
しまった!ネトフリの配信終わった!と思ったら録画にあった
奥さんが殺された医者。だが、警察は彼を犯人と疑い死刑判決まで出てしまう。なんか超絶ラッキーで逃亡した彼は真犯人を探しつつ、警察(正確には違うが)から逃走する。
どっちかを活かすためにどっちかをバカにすることをせず、ハリソン・フォードもトミー・リー・ジョーンズも非常にキレ者でたまらない。意外と地道に調べることになるんだけど、冒頭の脱出シークエンスの派手さと大きな陰謀に無理なく接続することで緊張感が持続した
グラン・トリノ
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
イーストウッドの何度目かの、そして最後でもない集大成。とはいえ、集大成感は非常に強く、イーストウッドがそのままドキュメンタリーやってんじゃねぇかぐらいのリアリティ。
失われたアメリカの栄光を象徴する男が、取り残されたデトロイトで移民に囲まれて、しかし彼らと過ごすことで守るべきものを思い、繋げていく。
この映画でここまで俺のやることはやった、って感じなのに運び屋ではまだまだ現役!女も侍らせちゃうぜ!になってるのがめちゃくちゃ可愛いおじいちゃんだ。
バンク・ジョブ
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
ステイサム映画を期待すると、アクションじゃないのでそこまで…ってなっちゃう。
実際には、銀行強盗及びそれに伴うスキャンダルの実話の映画化なのだが、話が完全に2部構成で、全くの別物にならないように前半のうちから後半にスキャンダルになる人物たちや捜査側の話を入れてるのだが、かえって混線して良くなかったように思える。
前半の銀行強盗話はありきたりなので、もっとあっさりさせて裏にこんなことが!などんでん返し的に後半やっておけばステイサムの巻き込まれ感が出てくるのでは。
あさひなぐ
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
綺麗ですね、で終わる映画。でも薙刀の試合は面をつけるので、それが活きないのは可哀想。
森永さんが出演してるのもあり、当然「ちはやふる」を意識した実写化と思われるが、生田絵梨花だけがその気概を見せているだけでこの映画を見て薙刀をやりたい!と思わせる引力は無かった。
薙刀の試合進行のルールや、誰がやっててどういう戦略なのかを読ませるつもりがないのはスポーツに興味がない作り手なんだろう。アイドル映画とはそういうもの、と言われてしまえばそれでおしまいだが。
腹から声出せ。汗をかいてくれ。乃木坂のライブの方が汗が見えるのでは。
中村倫也のコメディリリーフもあまりにも痛々しく、英勉ギャグはやはり合わない。
あと、ラーメン屋来たら喋りながら箸でつついて偶に野菜食ってるだけで済ますな、食え。食えないんならラーメン屋で撮るな、食えない奴は使うな。面も麺も邪魔ってか。
ラブ・アクチュアリー
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
ラブアゲインとかバレンタインデーもそうでしたが、わたしには群像劇で恋愛やられてもちっとも面白くない。
それぞれの関係の深化が描けず、パターンを揃えるだけに感じてしまう。サスペンスや人間ドラマの群像劇ならば多様な感情の揺れ動きを見せることができるが、恋愛オンリーでは辛い。
カウントダウン形式も恋愛においてはそのタイミングまで結果が出ないことが確定してしまう悪い手ではないだろうか。破滅が待っているからカウントダウンまでの意味が生まれるのに
ハングリー・ラビット
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
妻がレイプされたニコラス・ケイジ。彼の元に復讐を代行しようと言う男が現れたが、その代わりに欲求をされるようになり。
ニコラス・ケイジは、基本的には無実の罪で追い詰められていき、正義を騙る組織や警察との追いかけっこの話なんだけど、そもそも本当にあんたは無罪放免でええのか?というごにょごにょした思いが残る感じで進むのでどうにも。
で、それをさておいても組織のアレコレとか、誰が敵で誰が味方か!みたいなのも別に普通…
チョコレートドーナツ
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
家族になった3人。だが、世界はそれを許さない
当事者間ではいかに合意が取れていようとも、社会は最善になるように働きかける。それが当事者間では地獄でも。
問題は、社会にとっての最善はあくまで社会の統治者にとって最善かどうかという偏見というフィルターが絡んでしまうことだ。だから、正義が無くても戦うのよ。そういうファイティングポーズを取れ!という作品。
グラディエーター
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
古代ローマの英雄が裏切られて奴隷に身を落としてからの復讐、という非常に分かりやすい物語。
グラディエーターとしての闘いのかっこよさは勿論、リドリー・スコットに通底する女性の強さをしっかり見せている。ホアキン・フェニックスのクズっぷりっていうのも小物悪役として非常に良くできている。
CURE
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
邪教。
何が正常で何が異常なのか、何が現実で何が虚構なのか、何が正しくて何が間違ってるのか。
殺人を導く男と刑事の交わりは、その闇を止めることになるのか、はたまた。
記憶、願望というものの扱い方を自己と結びつけて闇に落とす恐怖。何か怖いことが起きているぞ、という雰囲気づくりがとても巧み。
アラビアのロレンス
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
すごい、という言葉はこの映画に対しては陳腐かもしれない。
動かないカメラで遠景から映される砂漠の広さと人間の小ささたるや、恐ろしいものがある。あと人、馬、ラクダ。どんだけ投入してんの、っていう。
アラビアで自分のアイデンティティを見つけ、そして壊れる男の一代記として非常に秀逸で、三枚舌外交ってほんとクソだな、と改めて思わせてくれました。
愛を読むひと
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
15歳で恋に落ちた人との再会は法廷だった。
15歳での恋愛パート、学生での法廷パート、おじさんになってからのパートと3つの段階に分けて、ハンナ・シュミットとマイケル・バーグの関係性が描かれることになる。
ハンナは文盲で、そのことが公にされることを嫌ってアウシュビッツの罪を背負うことになる訳だが、そこに対してマイケルは何も証言できない。無論、ハンナに対する思いは依然消えないが、しかしナチスという絶対悪・向こうに見える犠牲者の影から躊躇したと思われる。その葛藤も含めて、劇的に見えるように作ってはいる。
ただ、文盲である人物が調書とかにサインもしないまま戦争犯罪を裁くのか、というクソ裁判じゃねぇか、という必要以上の疑念を持たせてしまうサインシーンや、明らかに被害者である女性に自分の気持ちを良くするため(というかこっち側を感動させるためだけ)に会いにいくところははっきり不快だった。後半のために色んなものを奉仕させすぎだ。少なくとも、マイケルはハンナに会わずに証言しないことを決めた時点でこの作品においては劇的なことをする資格は失ったように思えた
宮本から君へ
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
男にはやらなきゃいけない時がある。例えどんなに高い壁でも、挑んで挑んで挑んで、誇りを、尊厳をかけて戦わなくてはならない。
そういうシチュエーションを映画化しました、の権化。圧倒的な悪者を前に、熱いだけで不器用すぎる宮本よ、立ち上がるのだ、のラブストーリー。エンディングの宮本さんの歌声を含めて、これでアガらずして、何でアガるんだ、という感情誘導は見事。
だが、これは完全な1人相撲。宮本はやるべきことを何一つせず、男社会の邪悪で醜悪なところを全て一身で請け負って、最後には天女のように許してくれる蒼井優は名演ではあるが、本当にこの物語をそのまま男である自分がアガるために消費していいのかと言われればダメだ。自分を宮本に重ねて、何か成し遂げた気になってる男がいたら、そいつが1番醜悪だ。
ピアッシング
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
80分ぐらいでサクッと見れるのは良いが、結構痛々しい。
アイスピックで殺したい男と自殺願望の女が出会った時、さあてどうなるでしょう、というワンシチュエーションに近いのだが、その割にはアイデア的にはもう一個か二個ほしい。
勝手にしなされ、って感じ。まあ間違ってないんだが。
ゴーストバスターズ(2016)
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
結局続編なの?正史なの?リメイクなの?みたいな狭間に立ってる気がするゴーストバスターズ。
往年の名作を男女逆転で作る試み、しかもそれをこの大型IPでやる決断自体は非常に評価に値するが、女性だから男性だからの前に人としてあかん人たちなので、正義感を感じない。共著者の許可なく発売して、しかもあの言い方だと印税は独占してるわけで、その件とかすっきりさせて無い訳でずーっとノイズ。クリヘムもなー。
全体的に笑われ方やコメディの置き方、キャラが本家を意識しすぎて古いまんまでやってしまった印象
家族ゲーム
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
令和に見ても面白い。
なんと言っても特徴的と言える向かい合わずに横一列で食べる食卓。家族が各々向き合っていないことを示しつつ、食器の当たる音や咀嚼音が実に不協和音で素晴らしい。
横並びだからできる終末の混沌はもはや美しさすら覚える。
互いに演技をしながら、家族というゲームを構成しているから、本当の家族というものはそもそも幻想なのか、あるいは崩壊しつつあるものから目を背けているのか。なんだか令和に日本ゲームをしてません?なんて気持ちにもなる。
日常に劇的なことなんて起こらないですよね。それが劇的。
ドゥ・ザ・ライト・シング
WATCHA2.5点
Filmarks2.7点
人種差別にノーを突きつけてきたスパイクリーの原点となる作品なので、もっと教育的なのかと思ったら、うーん、ブラッククランズマンの方がかなり優れているな、と思いました。
個人の考えでは、反差別、Fight the powerっていうのは、公権力、マジョリティに対してであって、居場所を奪うな、というものだと思ってます。本作における、イタリアをルーツとする方の経営するピザ屋に黒人の写真を飾れ、白人が通るなら水を浴びせる、白人にいちゃもんをつけ、アジア人を脅し、店を燃やしたけど給料はよこせ、というのは、それには当たらない。これは特権の要求だ。そういう暴力は無意味ですよ、と言いたいことは分かるんだけど、ただ白人による差別を入れ替えただけに感じて、作品を見る前と後で何か変化は生まれない。(これは時代性も考えなくてはならないが)
公共空間で、俺たちの曲をかける、というのは公共における尊重の要求ではなく、私の拡大。それともこれもトーンポリシングなんだろうか。
ウエストサイドストーリーもそうだけど、俺の街、みたいなことを言い出す映画はどうやら苦手だ。
ロボコップ
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
はいどーもヴァーホーベンです!っていう感じのグロの加減しません!な怖さで、意外と簡単な話、あっさりな結末の復讐譚を描き切る。
そこには多分、正義がどうとか、法がどうとか、そういうのは全くなくて、悪い奴は殺す、のイズムで突っ走る。
階段を降りれない失敗作や、その失敗作を超える銃器を供与する可愛らしい悪役だが、まあこれぐらいの小物の方がいいよね。失敗作ロボくんも、ストップモーションでジャンクヘッドみがございました。
ボーダー 二つの世界
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
空港でその嗅覚を生かして働くティーナ。嗅覚を生かして、は比喩ではなく、本当に人の嘘や怒りが匂いでわかる。
そこで偶然出会った男となんだか良い感じになって…という話かと思ったら、これがまたヘンテコといいましょうか、癖が強いというか。
物語的には、ティーナがアイデンティティを獲得する、というものではあるのだが、ねぇ。他の国との境界に生きるティーナは、生物種としてすら別の存在だったということで、まあ人種等のメタファーにはなっているが、こう各々によって倫理とかそういうのが異なる中でティーナは人間としてか、トロールとしてか、どちらを選ぶのかという。
侍
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
桜田門外ノ変に焦点を当てて、士分・侍っていうものって何ですか?を三船演じる鶴千代を通して浮かび上がらせようとしている。
出生の悲運からの浪人って話や身分固定からの下剋上など、実は現代に通じるテーマもあったりする。ラストの斬り合いは結末こそ史実でわかってる訳だが、気迫十分で雪が映える。会話が楽しいので、見ていられるよねえ
ザ・マスター
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
航路。人の道行を定める航路は常に後ろにできる。
人生の道行に迷った男が出会い、逗留することになるのがカルト宗教。洗脳やらなんやら、典型的な手法をしつつ、彼自身はどうしてもそれを信用しきれず…みたいな。マスターへの不信感は、彼の自身の寄る辺なさ、みたいなものであって。
彼が道を見つけるまでの物語ではあるんだが、なんかこうここっ!っていう決まる型がなかった印象。話が割と説明なく飛ぶし。
あれ?サイエントロジーの映画じゃなかったの??
ビバリーヒルズ・コップ
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
口から生まれたエディ・マーフィが嘘八丁手八丁でデトロイトで殺された親友の事件を調べにビバリーヒルズまでやってくる。州を超えての捜査の難しさはこれまでの映画でも描かれているわけで、今回は休暇中に勝手に調べるパターン。