抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

困惑する開示「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 えー久々に本当に何も分からない映画でした。全く分からない。うーん、感想どうしよう。

Crimes of the Future

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

(以下ネタバレ有)

1.分からないことを分からないなりに書き出してみる

 基本的には自分の身体っていうのをどこまで制御するかっていう話だという風には思いました。主人公と言えるソールは、新たな臓器を生み出してパフォーマンスとして切除する。体の中から外に出す。で、そこで生まれる臓器にはタトゥーを入れる。政府の人が言うには新臓器が勝手に定着したら困るかららしい。でもソールはそれは嫌がっている感じ。臓器が意味を持つ過程を奪うかららしい。生まれながらにして意味を持つのではなく、意味を獲得していくらしい。その臓器=つまりは自己を他者に定義されるのが嫌っていう感覚なんだろうか。とにかく、彼は臓器を、人体を指揮下におく。それによってアーティストである、とされている。

 ただ最後までよくわかんなかったのは、彼は臓器を生み出すのは加速進化症候群?かなんかのせいだと言うし、生まれる速度はコントロールしていなければ、その検知・価値判断も変ちくりんなベッド及びその製作会社に一任してソールの意思が介在しているように見えない。彼に対して、パフォーマンスしているのはカプリースのほうであってソールは臓器提供者に過ぎないのでは?という問いかけがふわっとされて特に答えが出てなかったように思えるが、ソールが自意識としてどう考えているのかをもっと欲しかった。なんにせよ、私は人体は意識下にはおけない派なんですよね。自分でどう考えて意識しようと、身体は勝手に動く。自律神経が思い通りにいったことないもん。

 さて、物語のうすーい進み方で言えば、冒頭にでてきたプラスチックを食う子どもの遺体を解剖するの、しないの、からの解剖したらなんか思ってたんと違う!お父ちゃんの頭にドリルぐーるぐる。訳わかんないです。ただ、この子を殺したお母さん的にはソールと同様に身体の中から外に出た、という物質的な存在をコントロールできると思い込んでると言う点ではソールに近いように思えるし、子もその父親も、むしろ身体に取り込むことの新規性を実証しようとしているように思える。

 この解剖もそうだし、そもそもソールの行っていた臓器摘出パフォーマンスも、身体の内側を公共に晒す行為であり、どこまでが自己なのか、SNS時代の私的空間とは?という問いになっているような気もするんだけど、その摘出手術は新たな性行為と定義され、それはすごく私的なことのように感じられる。

 考えれば考えるほど、色んなことを援用できそうではある。あるんだけども、正直途中から考えること、追いつこうとすることを放棄しました。食らいつきたくなる魅力が無かったですね、正直。話の推進力もなければ、基本的に人と会って話して、場面が変われば人と会って話して、しかしてない。それで会話の中身がある程度難解ともなると、ねぇ。