抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

新鋭、第二章「アムリタの饗宴」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 今回は宣伝を担当しているゼリコ・フィルムさんのキャンペーンに当選したこともあって、ムビチケあーんどファイルあーんど海外用プレスをいただいております。ありがたやありがたや。とはいえ上映館が少ないので随分と遅まきながらの参戦になってしまいました。

以下ネタバレ有

1.アラーニェの虫籠 リファイン版

 いやー、久々に見ました。コロナのまさに直前、でした。記録によれば2020年の1月。たぶんその1年前ぐらいっすかね、物語る亀さんオフ会、かなんかで『アラーニェの虫籠』という全部ひとりで作ったnew新海誠的作品があるのです、と聞いてチェックしていたら渋谷で『アラーニェの虫籠と坂本サク展』というのがあると聞いてマンションの1室を訪ね、そのままそこで鑑賞したのを覚えております。

 見たのは覚えているんです。覚えているんですが、とにもかくにも凄いものを見た、ということどまりでどういう話でしたっけ、みたいな状態でひっさびさに見ました。うん、怖いわ。思った以上にホラー映画だったんだな、というのが今回抱いた印象で、場所が怖い、という呪怨要素を踏まえつつ、エレベーターであがっていったら怖いのが映ってた、は呪怨だったのか仄暗いだったか。虫、っていう特異なジャンルを使ってはいるものの、なんかじめーっと襲ってきた感じだの、民俗学だの、挙句の果てに結局は旧日本軍の人体実験だの、Jホラーのエッセンス詰めまくりですよ。更には、工具で襲ってくる殺人鬼とか首がグリっといくエクソシストスタイルの死体だの、いやいやそっちのホラーもしっかり押さえてるんかーい、なんて思ったり。明確なのは、今回の方が怖かった。映画を見た数が増えて、怖がるポイントが分かるようになったのか、あるいはメンタルの繊細さが増しているのか…。

 リファイン版、ということでしたがいかんせんちゃんと覚えていたわけでは無いのでどこが綺麗になった!とかはちょっと把握していません。

2.アムリタの饗宴

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 さて、新作の方です。アラーニェの前日譚、という情報だけで行きました。

 はじまってびっくり、内田真礼と同学年の友人を能登麻美子が演じていることにではありませんよ。続けてみたことで、アラーニェよりも人物の動きが滑らかになっていて、おっ、となります。クレジットの感じだとパフォーマーとその収録スタジオの明記があったのでロトスコープなのか、モーションキャプチャなのか、そういうのをした訳でしょうね。ちょっと私、浅学なもので厳密な違いを分かってないというか、見ただけじゃ分からないです、すいません。ただ、建物の方もモデルを作ったのか、虫から逃げ出して走っていくところでワンカットで階段上らせるのにカメラが付いていったり、結構いいじゃん!っていうところが多かったです。

 さて、でアムリタに関してはアラーニェの舞台になるヘンテコ団地から飛び降りる女性の姿を目視した3人の女子高生が建物に入ると、一人ずつ虫にぶっ殺されていく、みたいなホラー。ホラーなんだけど、アラーニェと違って、どうやら虫の正体的なものに迫っていくような人物はおらず3人と虫だけ、っていう感じなのでぜんぜん分からない状態を見せ続けられる、なんなら上から降ってきていたのは内田真礼自身だったし、次から次に世界線移動しながら未来を変えようとしていたって感じ。前作にもちょびっとあったようなシュタゲっぽい感じにノーランっぽい感じをもうちょっと前面に押し出した感じ。結局は、虫的なあいつらを建物から出さないために3人は死を選択する、ということでいいと思うんですが、まあなんかホラーゲーム感が強い印象でした。『返校』を思い出したりしました。