どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
10月に見た過去作の記録です。予約投稿日をミスっていました。あっぶね。
ここに掲載するのは16本ですね。ちょこちょこ別のにまとめよう、みたいなのも見てるので本数的にはもちっとあるはずです。
危険な情事
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
マイケル・ダグラスがうっかり浮気した一夜の過ちの相手のグレン・クロースがヤバいやつだった!
という話で、いやー火遊びするにも気をつけなあきませんとー、みたいな文脈に感じられるんだけど、現在の我々が見ているとまあ浮気した時点でギルティ。被害者は奥さんと子どもだぞ。しか無いので、どっちかと言えば、韓国映画的なダメな人がダメなままな話っぽいのをアメリカで、こんな感じでやってたんだ、という印象。
あっ、こいつヤバい?と気付いた時のマイケル・ダグラスの表情が良かった
女王蜂
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
仲代達也とかなんか結構な大物が出てるし、開かずの間とか面白い要素はあるんだけど、どうにもストーリー的な起伏もないし、口で話すには流石に複雑すぎる家系の話、女王蜂としての存在感、その辺の問題で盛り上がりきらなかった。
開幕一発目の時計塔の結構な残虐な殺し方とかは好きだったんですが
病院坂の首縊り家
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
まさかのOPはジャズ。これまでもドラムとかで軽快な音楽はあったけど、首だけ死体にジャズは笑う。
これまでにも増して複雑怪奇な人物関係ではあるものの、女王蜂とかに比較するとかなり説明が上手く行っていたと思う。伏線的には、かなり強調してるのでまあメインのトリックは分かるんですけど、ドラマとして面白いので成立する
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
明るく楽しい雰囲気で始まった!と思ったら子どもたちの汚い言葉、唾吐き遊びというびっくりの最低ラインでこの世界を完璧に見せる。日本で言えばネットカフェ難民のような、住所が無いことで貧困から抜け出せない現実。それをフロリダのワールドディズニーの隣で起こっているという皮肉を徹底して目線を意識して、手持ちの長回しを印象的に描き続けた。
目線といえば、媚びず、許さず、しかし優しく見守るウィレム・デフォーの管理人が印象的。
サカサマのパテマ
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
分断を表現する手法として、二つの世界の重力が逆転している。それが上下で地続き、というところで面白い。思い通りに動くには、違う重力場の2人が手を取り合い動くしかない。分断に対して手を繋ぐ事で対応する。すごく普遍的でいいメッセージなんだけど、その表現の仕方が普通!って感じだった。ガールミーツボーイというより、主人公2人体制が上手く機能しなかった感じも
アビエイター
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
大富豪ハワード・ヒューズの半生をレオナルド・ディカプリオが熱演。知らない人だったが、『スカーフェイス』の元になった『暗黒街の顔役』もこの人が製作だったのね。
そういうわけで、前半はハリウッドパート、どんどん飛行機パートになってく感じなのだが、一代記の映画にしては珍しく前半、即ち調子に乗ってる時の方が転落よりも楽しい映画だった。思うに、転落のうち強迫性障害による困難、内から来る困難と、公聴会に呼ばれた外からの困難が併立して描かれ、うまくクロスしてない、っていう感じだろうか。
ホドロフスキーのDUNE
WATCHA2.5点
Filmarks2.5点
ホドロフスキーがDUNEを作ろうとし、そして失敗したドキュメンタリー。製作過程を追う、というより当時を振り返る感じだ。
前半、どうやって着想を得て、どのように映画にしようとしていたか嬉々として語るホドロフスキーは可愛げがあるし、メンバー集めはとても楽しいように思える。しかし、サルバドール・ダリの話あたりから雲行きが怪しくなる。
ホドロフスキーのDUNEは未完の傑作かもしれないが、そもそも未完のものは未完だから傑作なのだ。それを忘れて悦にいっているように見えてくる。だが、それだけなら色んな未完の傑作があり、このケースが特殊だとは思わない。DUNEはホドロフスキーのものではなく、原作者のものだ。ジャスティス・リーグはジョージ・ミラーのものか?バットマンはダーレン・アロノフスキーのものか?勿論違う。
しかも「ロスト・イン・ラマンチャ」の惨劇があって、それでもなおドン・キホーテを作り上げたテリー・ギリアムという御大がいる。いじいじ過去の幻想に縋ってるおじいちゃんは家でやっててくれ
挙句、この後のフィルムたちは、ホドロフスキーの未完のコンテを元に影響を与えたと言い出す。それは事実であっても、影響を受けた側が語る事であり、あんたが言い出すことではない。
少なくとも、私はホドロフスキーの作ったDUNEを見たいとは思わなくなった
ラビング 愛という名前のふたり
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
異人種間結婚が禁止されていた1950年代後半から、その裁判の結果それが認められるまでを描く実話モノ。権利獲得裁判の話は基本的に外れが無いと思っていたが、割とビミョーな感じだった。
というのも、前半、ただ好きな人と結婚したいだけなのに判事や周囲の目がそれを許さぬおかしさ、迫害といってすらいい状況を描いたのは分かるんだけど、後半は権利を獲得する裁判の話をしたいのか、それでも愛を貫いたラビング夫妻の話をしたいのかで焦点がぼやけた感じ。おそらくメインは後者なのだが、であればこの2人の対話の様子とかをもっと描かなくてはならない。
あと時間経過のさせ方も下手に感じた
静かなる叫び
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
誰かが、その属性が故に命を狙われ、生涯を奪われることがあってはならない。
絶対普遍のように思えるのに、何故かそうは思わない人がまだまだたくさんいる世の中。つい最近もフェミサイドは、日本でも起きています。
生き残ることへの罪悪、あまりに身勝手な犯行を流麗なカメラワークで映し、それがあまりにドラマティックであることは良し悪しがある気はするが、それが映画の強度になっている。
犬神家の一族(1976)
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
お馴染み!犬神家!
もう犬神家にネタバレタグとか使いたくないというか、全人類読んどきなさい、などと傲慢に思ってしまうミステリ好きではありますが、大人しくシステムに従います。
という訳でお馴染みの佐清!もそうですけど、青沼静馬と佐清の入れ替わり含めて、やっぱりミステリとしてよく出来てる(その割に実は辻褄合わせのとこはそんなに長々と喋ってないから映画として動く)し、時代性、戦争観もしっかり出てる。横溝正史と戦争はやはり不可分だ。音楽、白黒、演出の仕方もおどろおどろしい田舎の惨劇なのにどこかオシャレだ。
レナードの朝
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
全体を通していい話。患者のために頑張るロビン・ウィリアムスの名演とそれに呼応するデニーロの名演。30年もの間眠っていた人たちが生を取り戻した喜びとその反動。
いい話コーティングなので、いい映画、という結論にしたいんだが、許可取ったとはいえほぼ人体実験みたいな投薬だし、なんかこうストレートにいい話なのか?と思ってしまった。万々歳、って感じの作品ではないはず
雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
勝手に恋愛ものだと思ってたら、『永い言い訳』みたいな話だった。
突然の事故で妻を失ったジェイク・ギレンホール。その喪失を乗り越えるにあたってとにかく色んなものをぶっ壊す全力少年型映画。積み上げたモノぶっ壊して。
破壊と再生を通して喪失、あるいはかつてあったものを確信するその作業には説得力があるんだけど、誰かが死ぬたびにみんなあんなのしてたら世話ないなーなどと情緒のかけらも無いことを思ってしまった
ピノキオ
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
こんなにピノキオってめちゃくちゃだったっけ!?ひっさびさに見たらピノキオ誕生編、サーカス編、クジラ編でなんか連載漫画をアニメ化したかのようで繋がりを感じない。あとピノキオがすっごいアホやった。
アニメーションとしては、クジラの異物感、動きのカートゥーンっぽさ、やはりこの時期のディズニーの力を感じる
天才マックスの世界
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
学業以外の課外活動に才能を発揮してるが、言動に幼さを感じさせるマックスと立派な大人であるはずが子ども以上に子どもなビル・マーレイが女教師を取り合う。この教師もだが、転校先の女生徒の2人ぐらいが大人であり、あとは本当にくだらない子どもの喧嘩だった。マックス嘘ばっかついてるし。
涼宮ハルヒの消失
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
始終素晴らしい作画、一寸の隙も無いどころか変態的にヌルヌルなとこもある、演奏シーンで革命を起こしたハルヒというブランドに恥じない素晴らしい出来栄え。
ただの人間には興味ないハルヒとSOS団だからこそ生きる全てがただの人間になってしまった世界の豊かさとおかしさ、よく出来てるが、仕掛けが一個多かったように感じる。そこ切って時間短くしてくれたほうが嬉しかったかな
ちなみにこれを見ずして、長門友希ちゃんの消失を見てるのであのキャラに意外性は感じなかったのは勿体ない順番で見ちゃったなーと思います
蜘蛛の巣を払う女
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
ドラゴンタトゥーの女からリキャストされた本作。全体的にアクションよりでミステリっぽさと北欧ミステリに特有な雰囲気が足りないように感じてしまった。開放的すぎる、広大すぎる、故に窮屈で陰鬱、みたいな。まあ比較対象が必然的にフィンチャーになるので大変だと同情はするが。
2時間かけても、話はハッキングして盗んだもの(マクガフィンだけど)、あるいはそれを解除できる人間の争奪戦だけ。敵となるリズベットの妹もだいぶ姿を見せない時間が長いのでキャラがあまり印象にない。