抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

なんだか物足りない「ソー:ラブ&サンダー」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 はいはい、MCU最新作です。はやいっすね、と思っていたけど下半期はブラパンだけ?ザ・マーベルズが後ろに動いたんだったか、アントマン3と入れ替わったとか、なんかスケジュールが先まで決まってたはずなんだけど微調整で訳わからんくなってる。まあサンディエゴコミコンとかでおさらいしましょう。

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WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

(以下ネタバレ有)

 

1.そんなに乗れなかったから短めの感想です。

 基本的に楽しかったんだけど、何にも残らなかった。怒るほどでもないけど、そこそこ楽しく、結構つまらなくて、あってもなくても良かった作品。悲しいのが、作品全体を通してのメッセージとかを全く感じず、ただの娯楽大作でありつつ、今後のMCUにおいてハーキュリーズを出したいのと、エンドゲームで大集合した人たちを少しずつ一旦ばらけさせないといけない問題の解消のためだけに使われた感じがある。これだったら、ハーキュリーズは単独作を作ってからソーと繋げていいし、エンドゲームの後に、Disney+限定で1キャラ10分ぐらいのこうやって地球を去っていた、とかそういうのやっちゃった方が良かった。少なくともソーに関しては。スターロードとしゃべっているところとか、なんにも心が動かなくてびっくりした。

 まずもって、ゼウスがさっぱり要らない。ムジョルニアが復活するからソー=ハンマーの適格者として積み上げてきたものが揺るぐ=神性って唯一性じゃないってことが際立って、唯一神ゼウスみたいなのとの対比も出来るのに、特にそういう感じもなくサンダーボルトを盗むためにしか機能しておらず、でもそれも船のエンジン兼ビフレストとしてストームブレイカーが使われちゃうからソーの新しい武器が一旦いるってだけ。それでゼウスも生きてます、取りに行くときは必要だったけど最後は邪魔だからヴァルキリーには怪我させておきます、これでは全部が進むべき駒として動いているようにしか感じない。ストームブレーカーがムジョルニアに嫉妬するのも、別にソーとジェーンの関係性を反映したものでもないし。もっといろんなムジョルニアでの戦い方も見たかった。

 そういうあってもなくてもいい話の中で、守るべき未来の対象としての子どもたちに武器を持たせ、戦闘能力を与えて危険にさらす学徒動員的なそれははっきり嫌いだ。ジョジョ・ラビットでヒトラー・ユーゲントに洗脳されていく子どもたちと何が違うんでしょう。ゴア=神殺しという効果的なヴィランがいながら、ソーの神としての強度を問われると思っていたので、それどころか神としての自分とヒーローとしての自分を分けて、ヒーローっていう宗教の神なら必要よね、みたいな感じに見えて、うーんっていう。クリスチャン・ベールの演技がちゃんとしているから見ていられるだけ(それも憑依されている、っていう演技だけど)で、出自も良く分からないネクロソードっていう剣が悪いみたいになっちゃって、思想的に神を殺すのかと思った始まり方だけに残念。

 まあ最後はポスクレよね。ヴァルハラ出てきてヘイムダルとジェーン出てきちゃったら、オーディンもフリッガもロキもみんな生き返るやんけ!!失うことを恐れてとか言ってたけど、そんなの杞憂じゃねぇか!!!で全部片付くのでもう考えるのを止めようと思う。わざわざヴァルハラを描くってことは、絶対生き返るぜ。(感想を読み歩いていたら、このMCUでのソーの旅が終わった時に、ジェーンもロキもみんなヴァルハラで待ってるよ、っていう終わりを意識した救いをもう与えたんだ、って解釈を見てそういう優しいことを思える人間になりたいな、って思いました。でも序盤からヴァルハラ振りまくってるし、絶対これからも出てくると思うのよ)