抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

救うための勇気「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 いや、怖いんですよ。怖いんですよ。本来的にはビビリなので、ジャンプスケアはダメだし、来るぞ来るぞの時間は普通に怖いし。

 でも、「テイク・シェルター」のジェフ・ニコルズが3作目やるっていうからさ。あの終末観が結構好きだったのでしょうがない。重い腰を上げました。なお、その腰は恐怖でそのまま固まっています。

A Quiet Place, Part II (Music From the Motion Picture)

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 (以下ネタバレ有)

 

1.相変わらず音を出したら超即死

 とにかく圧倒的な緊迫感で、見ている観客すらも音を立てたら即死するかのような作品だった1作目。Amazon Prime Videoで見るという、比較的安心できる環境にも関わらず死にそうだったのをご報告しておきます。

 続く2作品目もやっぱり即死でしたね。増えた予算分を全部つぎ込んだ!ってぐらいに人が増えているのが冒頭部分。前回明かされなかったDAY1ですね。野球場に集う少年野球の試合とその親などの観覧客。一連の流れで前作で亡くなったパパ・リーが買い物からのー観戦のシークエンスで1日目の混乱と今作での逆転の秘策、ラジオを強調しておりました。ダイブ、を手話で教えた瞬間にこのおっさん後でダイブって手話して死ぬのかな、と思ったけど思ったよりその伏線回収は早かったですね。

 ただですね、幸いにして前作では滝のところだけだったお喋りしてもセーフゾーンが、かつてのDAY1、焼却炉、島と多彩に用意されていて、なんていうか心臓に大変優しいつくりだったと思います。いや、待てよ、安心と緊張を短いスパンで繰り返すからサーキットトレーニングみたいに却って負荷がかかっているのか?答えは翌日の体調が教えてくれるかしら。

2.救うための戦い

 前作が守るべき対象を守った父と家族の物語であれば、本作は守るの先の救うを目指した戦い。ただし、それに気持ちが向かっていたのは娘のリーガンで、エミリー・ブラントはむしろ失わないための守る戦いを続けていた感じはあります。リーガンは自分になら世界が救えると信じ、半ば無謀に飛び出して行ってしまう訳ですけど、これって非常事態でタイミングが早くなっただけで、巣立ち、ですよね。家族に巣立ち、大根おろし酢橘はつきものでございます。あ、お兄さんはカボス派ですか、そりゃどうも。そういえば、もはや使えなくなった自宅を捨てて、音がしないための砂利がないゾーンに踏み出す時も、地図を持つリーガンに確認をとってるんですよね。もうこの時点で彼女は自分の行く道は自分で決めてるわけですね。

 最終決戦は同時に焼却炉と島のラジオ局でまるで同じ怪物を相手にしているかのようにカットバックしながら進むわけですが、ここで守るための行動を大人がとっていくのに対し、子どもたちは救うために立ち向かい、撃破する。守る・守られる関係が逆転する、っていうのは、成長が一番描けるパターンではありますが、この常道を丁寧に実践しているので素直に心を打ってきました。

 しっかし、あいつら泳げないのか。案外日本無事かも?そして相変わらず電力供給がどうやってなされているのかはファンタジーでした。