どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
緊急事態宣言延長に伴って、1年ぶり2度目の映画館に行かない月になりそうな5月。仕方が無いので、おうち時間は機動戦士ガンダムをテレビ放送版で見始めてハサウェイの予習を始めました。あと3日間でシドニアの騎士第1期・第2期を完走してしまいました。
今回は3月に見ていた過去作の記録。4/9公開の映画がたくさんだわ、なんて言って4月のうちに更新できていなかったのがブログのタネに困る状況で幸いでした。
鑑賞本数は20本。テレビの故障に伴い、貯めてた観たい映画が全部吹っ飛びました。壊れる前に宇宙ショーとか見れてよかった…
ファントム・スレッド
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
ドレス職人が見初めたモデルとの同居がおかしな方向に転がってゆく。
ドレスを作る人間と着る人間は、本来発注者と受注者であるにも関わらず、ドレスが芸術品になっていくとその力関係は逆転していく。そう、これは人間のパワーバランスの物語。誰にもコントロールされずに生きてきたルーティンガチガチ人間の話なのだ。
螺旋階段と照明の使い方が非常に印象的な作品でもあった。
グリーンマイル
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
ただの看守と死刑囚の心温まる話をフランク・ダラボンがきれーに撮ったんだろ、と思って後回しにしてましたが、とっとと見ておけば良かった。
勿論上記のあらすじだが、思った以上にスティーブン・キング成分が。それは不思議な能力(シャイニングと世界観共有してたりする?)もそうだし、ある種のスティグマというか、ちょいステレオタイプめな黒人・頭は良くない・でも聖人、的な描き方においても共通だ。
まあそこはスティーブン・キングだから、と飲み込んでしまえば、ちょい長い気がする映画も、彼のグリーンマイルよりは短いと思えるのではないか
少女邂逅
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
なるほど、それで少女邂逅(蚕)。放課後ソーダ日和を先に見てしまってるのでここまで重い話になるとは思わなんだ。
いじめられていたマユリの前に現れた転校生紬。2人はどんどん親交を深めていくが、近すぎると生きられない蚕同様に…。本当に酷い目にあっていて現実から逃げ出したかったのは紬の方だった。蛾(餓)死とは…。
ブレンダンとケルズの秘密
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
うーん、「ウルフウォーカー」を見てしまった後だと、自然と人間みたいな対比やアニメーションの豊かさが劣るのでどうしても評価が低めになってしまう。加えて、かなりケルトに特有な価値観の物語であり、芸術や文筆が暴力に勝る点では普遍性をもってはいるものの、エンタメには乏しいと言わざるを得ない。
神の一手
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
賭け囲碁。なんと甘美な響き。
囲碁のルールなんか知らなくても勝敗は賭けに伴う現金移動と殴り合いなので大変に楽しめる。そもそもが賭け囲碁なのだから極限にアウトローな囲碁勝負であり、遠隔囲碁、目隠し囲碁、冷凍庫での早指しとなんでもござれ。キャラ濃いめなみんなが囲碁を指して殴り刺す。
主人公のパワーアップシーンとなる刑務所の描き方も好きだった。なんで囲碁なのにアクション?の疑問さえ飲み込めるならこんなに楽しいものはない
ARIA The AVVENIRE
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
YouTubeで無料公開されてた第1期1話と3話しか見てないのに鑑賞。
だが全く問題ない平和な時間だった。ようは横の3人盟友関係と縦の3世代師弟関係があって、あとはそれを包み込むネオ・ヴェネツィアという町の物語なので見てればわかるのだ。
キャットウーマン
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
まあ普通の映画ならいいけどバットマンビギンズの前年だと思うとね、もっとやれるだろと思ってしまう。
CGの質が悪すぎるのはある程度諦めて見るけれど、普通のアクションでもカットを割りすぎてよく分からなくなってる。せっかくのしなやかさが台無し。
話的にも小さい話にまとめすぎてて、キャットウーマンの猫っぽさを出す感じは悪くないが、盗みの話とかオミットできたように感じる。
OK牧場の決斗
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
ワイアット・アープ保安官の決闘を描く。以前見たトゥームンストンと題材は同じだけど、振り方が違う感じはする。ただこっちのが溜めが長い印象かなー。
未来ある若者役にデニス・ホッパーが出てきたのはびっくりした
宇宙ショーへようこそ
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
子どもたち5人が藤原啓治が声を演じる犬の姿の宇宙人を助けたことで宇宙旅行に。そっから巻き込まれるド直球の夏休みジュブナイル映画。黒沢ともよはこれが初出演とのことだが、達者である。
映像的にも十分なクオリティでワンダーに溢れた宇宙を表現しており、多種多様な宇宙人たちも楽しかった。ただ、全体を通す物語の弱さが少し気になるか
ペリカン文書
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
大味な陰謀系サスペンスでいい意味でも悪い意味でもアメリカ映画見たな!という気持ちになれる。
最高裁判事が2人も殺されておいてその真相が学生のレポートでバレる、というのも物凄い入り口だが、双方抜けまくったおドジさんなので実に微笑ましい。
ただ、確か松崎健夫さんがぷらすとで黒人と白人がカップル的になる映画が初めて、だかそれに近いことを言っていたと記憶しており、そういう意味では歴史に残る映画だ。
麦子さんと
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
突然やってきた母との同居生活、的なぎこちなさとそれに伴う兄妹関係、親子関係のギスギスとその見つめ直しのいいお話。
田舎に行ったら人が群がるあの感じは親の同窓会に参加したような地獄絵図。
だが文句を言おう。堀北真希がちゃんと赤いスイートピーを歌わないのは、この映画では大減点だ
犬猿
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
まーじでやってくれたな吉田恵輔。ヒメアノ〜ルでもやられたのに兄弟としてこれはやってくれた。
新井ー窪田と江上ー筧の兄弟姉妹を対象的に描く。いつ想像しうる最悪の事態が訪れるのかとハラハラさせながら、しかしじっくりと痛みつける嫌さを持ってる。最高。
1番近くて最高の友人にもなりうる存在だが、1番得体の知れない存在でもある。
新井浩文が役だと思えなくなってしまったのが惜しい…
BLACKFOX
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
ニンジャ的な女の子が復讐を誓う話なんだけど、アニマルドローンやら超パワーやら出てくるし、エンディングの感じからしてもまあMCU意識なのは間違いない。
アクションも割といいし、作画も十分ですが、いかんせんエピソードの構成がつまみすぎて繋がらない。フェーズ1を一本だけでやった、みたいな感じが否めない。1クールのアニメでみたいかなー
スノーマン 雪闇の殺人鬼
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
北欧の誇る雪の描写が美しい刑事もの。
やさぐれ刑事とバディを組む新任女性刑事というありがちな感じからは想像つかない方に行くが、まあうん、って感じ。
壮大な話になりそうですっごいミニマムな話になったのが残念かな
志乃ちゃんは自分の名前が言えない
WATCHA4.5点
Filmarks4.7点
言葉を新たに手にする物語はいつ見ても最高だが、本作もまた至高だ。
吃音の少女と音痴だが音楽の好きな少女。南沙良さんと蒔田彩珠さん。この2人の名前は絶対に覚えておこう(遅い)。光差す交流はもう輝かしいもので、少しずつ積み重なった奇跡がそこにある。
だが菊池、お前はダメだ。彼がまた孤独を抱えた人間であることはわかる。分かるが、夏休み前まで過ごしても自分を変えられないのか。早速解散?とかどうしてダメな言葉のチョイスを全部するんだ、お前は。3人ならそれはしのかよじゃねぇだろ。空気を読めないキャラにあぐらをかくな。来年歌うよじゃねぇ、今年歌え。
とまあ、登場人物にここまで肩入れしている時点で製作側の圧倒的な勝ちなのだ。
止められるか、俺たちを
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
若松孝二の時代を、女性助監督の視点から描く。「あのこは貴族」を最近見たばかりの自分にとっては、門脇麦の本作での力強さに敬服する。史実に沿ったのだろうから、ゴールがちっとも見えない進み方ではあるが、気付けばものを作ることに命をかけている彼らに熱中している自分がいる
父親たちの星条旗
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
とはいえ戦争それ自体というよりも、戦争に消費された若者、作られた英雄、超人血清を打ってないキャプテン・アメリカたちの話だ。
そのため戦争映画とはいえ、硫黄島での戦闘の絵作りも臨場感とか悲壮感はそこまでなく淡々としている印象がある。
許されざる者
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
冒頭で娼婦に酷いことをした連中にかけられた懸賞金を狙うイーストウッドとモーガン・フリーマンの老コンビに若者を加えた3人。ところが話は彼らを殺すことよりも、
冒頭で仲裁に入った保安官との対立になっていく。
西部劇でありながら、撃つ男、一歩踏み出せる男をむしろ悪く描く珍しいタイプ。撃ったことで男は許されざる者となってしまうのだ。
籠の中の乙女
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
へっっっっんな映画だわ
明らかな洗脳的な教育で社会から隔絶される子どもたち。異物が混入した時にやはりそれは異変を起こす。純粋培養の世界で人は生きられない。
だが、逆に考えると変化があることの意味を声高に叫んでいるとも言えるかもしれない。
裸はあるのに色気はない。でも痛みはある。ビデオテープ連打のとことか、もう逆に笑えるもんね
ザ・ライダー
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
ロデオで転落して怪我をしたカウボーイ。原初アメリカ的なイメージの男が馬から離れざるを得なくなった様子を淡々とドキュメンタリックに描く。ある種の終わって男の物語なのに、それが全体化されてるわけじゃなく、完全に個に収束していく。
とにかく静かで物語的な起伏はないのだが、内心の葛藤はしっかり見える不思議。