抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

6月に見た過去作の記録

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 6月に見た過去作の記録。27本?どんだけ見てるんだ、と思いますが、1週間ほど福岡に行ってたりして、映画見る時間があったんだね、きっと。録画が逼迫したからそうなったんだろうが、午後ロー感の強いラインナップ。でもデモリションマンはネトフリで見てる。一番午後ローっぽいのに。

 

アウトブレイク

アウトブレイク (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks2.9点

 クソ面白くない。

 角度の違うコンテイジョンを期待したが、なんか雑な午後ロー的なアメリカ陰謀映画にウィルスの話を味付けしたぐらいのもんだった。流石にないわーな展開が多いし、専門家なのに隠蔽がすぎる。お前らは感染疑いの時点でちゃんと動けるでしょうよ

スピーシーズ/種の起源

スピーシーズ ~ 種の起源 ~ [DVD]

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 人間が全て悪い。

 実験で生まれた産物を倫理チェック無しに育てたらバケモノでしたってだけ。
研究所を逃げ出すジルの視点の面白さがあり、後半は追い詰めていくサスペンス。
90年代っぽいいい緩さと悪い緩さとが同居する絶妙な具合。午後ローなのでカットされてる部分もあるだろうが。

 もうちょい追う側のチーム感や専門家っぽさが出ると良かった

ワイルド・ワイルド・ウエスト

ワイルド・ワイルド・ウエスト (字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 西部劇なんだけどSF!バディもの!

 MIBの匂いを強烈に感じつつ、真面目にバカをやっていてとっても好きだった。やるべきところはやるし、外すところは外す。

 メカのアイデアもかなり好きだし、ぶっ飛ぶ方向と西部劇に合わせる方向性が割とまじで?これ合うの?合うんです!!っていう感じ。ワンダーが溢れててとてもよい。
汽車の下に回転扉で降りるんだけど、列車の上でぐるんぐるん回してっていう手作り感、でもそれが切れた時のギャグ的な動き、この辺大好き。

 終わってからラジー賞と知って大変びっくりしている

メイズ・ランナー

メイズ・ランナー (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 迷路探索アドベンチャーだと思ってたけど、デスゲームとかのほうが文脈としては近かったかもしれない。あとは山田悠介

 とにかく迷路のある箱庭世界に連れてこられてこういうルールです、ルールはルールです、なので細かいことは気にしていられない。クリーチャーは無くても面白さは担保できたと思うがなあ

メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮

メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮 (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 なんだろう、キングダムの山の中に行くだけのところを2時間かけてやっただけ、ブリッジなだけの映画でした。っていうかゾンビ映画だし

 大人たちが何したいのか結局よく分かんないというか、主人公たちに提示されないまま場当たり的に動いているだけなのでね。何を目的にそんなんやってんの、が一応あるとはいえ、薄い。

東京物語

東京物語

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 序盤はエンジンが掛からなく感じたが、中盤の飲み屋から抜群だった。遠くの親戚より近くの他人、とも考えてしまうような「家族」の形が描かれていた。いざいなくなって仕舞えば、ああこうすれば良かったなどと申せども、結局はどう考えていたのかを喪服とかで表現するのが分かりやすい。

 まあ多分見た人たちは誰もがそうなるとは思うんですが、私も考えちゃうよね。幸い両親は近くにいるが、祖父祖母は健在だが遠くにいて中々コロナ禍もあって会えていない。熱海を旅行していた夫婦の顔が大変印象に残ってます。

ガザの美容室

ガザの美容室(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 非常地帯に思われるガザにある美容室。

 さまざまな女性客が集まるが、遅々として進まぬ作業、外はライオン。ライオン!?
という訳で、ワンシチュエーションで見せるタイプの会話劇ですね。

 男どもの始めた戦争に対するカウンターとしての日常っていう描き方、日常を過ごすことこそカウンターっていうのはわかるんだけど、流石に美容室に来てあの人数捌くのにあの時間のかかり方では…がノイズになってしまった。

母の残像

母の残像

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 母は戦争写真家だった。

 一瞬を切り取って、世界にそれを広げる職業の彼女が死んでから家族の世界は止まっていたのかもしれない。各々が、彼女のことをトリミングして見たいようにしかみれていない。それは自分のこともそうだ。少しずつ家族がもう1度向き合うことで、ズレたピントを合わせていく作業。完全に同じものを見ることはできなくても、多くを重ねることは出来るはずだ。

 いい意味ですごく静かな映画でした

テルマ

テルマ(字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.4点

 ノルウェーの田舎から出てきた女の子。大学生活は初めてに溢れて、少し厳しかった親元を離れたことで色んな出会いや発見が。
でも…??

 北欧の雄大な自然や建築を見せつつ、毒親映画、と思わせておいて、スティーブン・キング映画の雰囲気をさせつつ、最終的には自立と愛の物語で『お嬢さん』を彷彿とさせつつ、タイトルからして『テルマ&ルイーズ』まで捉えているだろう感覚。プールの使い方が巧みだし、不吉さは常にカラスからやってくる。

戦場にかける橋

戦場にかける橋 (字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.3点

 戦時下、日本軍が捕虜にしたアメリカ人とイギリス軍。序盤はそこでのあまりに非人権的な日本軍の捕虜管理の話。どんな無茶をしてでも工期に間に合うように橋をかけようとする日本軍。

 そこに対して、いつしかイギリス側は日本に対して技術力を見せつけるみたいな感じで橋の建設に誰よりものめり込んでいく。

 一方、脱走したアメリカ人はその先で、橋に戻っての爆破作戦に従事することに。
白人酋長的な感じかと思いきや、イギリス軍の精神性、やってることは意外と日本軍と大差なく、それが崩壊する虚しさを描いていた。

 にしても!あの橋!ちゃんと作った上で!ちゃんと爆破してるだろ!まじかよ!

サンダーボルト

サンダーボルト [DVD]

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 激若ジェフ・ブリッジスと、既に風格すら感じるイーストウッドのバディムービー。本当に行きがかりでバディになってロードムービーっぽくなり、実はイーストウッドは強盗だった!の話からもっかい強盗をする2段階構えな感じ。

 「俺たちに明日はない」の雰囲気を感じていたら、アメリカンニューシネマ!!ってなった

泥の河

泥の河

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 うどん屋を営む一家。新たにやってきた住人は船で暮らしていた。

 戦争の影響が色濃く残る状況で、子どもたちの交流を描いてはいるんだけど、仲良くなれそうで自分と他者は決定的に違うんだってことを初めて知ることになる体験の話であり、強制的に大人になることを選ばされる戦争自体の話でもあった。
今なら絶対ダメな映像が2.3あった

復讐するは我にあり

復讐するは我にあり

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 刺々しい。日本を股にかけた連続殺人犯の半生を追う映画だが、物語は彼が捕まっているところから始まる。

 淡々としているようで、ドロドロしたものを感じる不思議さ。殺意は淡く、色気は濃い。終始威嚇してるようにしか見えない緒形拳が素晴らしい。まあ三國連太郎はもっと威嚇してるどころか、吠え続けてる感じですけどね。

秋刀魚の味

秋刀魚の味 ニューデジタルリマスター版

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 映画としては淡々となされる会話を見ていられる上手さは感じるのだが、内容にどうしても時代を感じてしまう。本人不在で進む縁談、男性優位社会における「あの頃」を克明に記録した感じ。

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

トロピック・サンダー/史上最低の作戦 (ディレクターズカット版)(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 「プラトーン」で始まり、まんま「地獄の黙示録」な映画撮影部隊はうっかり本当の戦争に足を踏み入れてしまう。

 景気の良い爆薬騒ぎが実に愉快で、ダイハード感ましまし。ただ、コメディ俳優が本人も頭の悪い感じなのは好きじゃない。こういう作品も含めて、真面目にやって、本気で作ってるのに地獄の黙示録みたいなことになっていくから本当の面白さが生まれるんだと思ってる

サボタージュ

サボタージュ(字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 午後ローの録画で見たから、高田延彦みたいな声の人と三四郎小宮みたいな声の人が…と思ったらどっちも御両人で笑った。三四郎小宮は流石に浮いてたかな。高田延彦はまだ頑張ってた。

 で、すっかり忘れてた、お話は麻薬取締官なんだけど、金をゴネてるシュワリーダーなのにガラが悪いメンツ。くすねた金が無くなったことで一旦班がバラバラになったが、その後メンバーが1人1人殺され始める。

 一応、クリスティの『そして誰もいなくなった』を原作に3時間尺を作ったが、スタジオにミステリー部分を削られた、ということらしいのだが、それにしてもFPS視点とか、結局殺しまくってるやつと金の謎が有機的には結びついてない感じ。そして何より、誰もいなくなったを引き合いに出すなら、生き残ったやつが犯人!はやってはいけないよね。

かしこい狗は、吠えずに笑う

かしこい狗は、吠えずに笑う

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 ジャンル変わるうううう!

 学校でいじめられ気味な2人の女子の緩やかな友情を描いてる感じから、喫煙とかそういう若干の大人への逸脱、みたいなところ行って、そっち行くの!?!?ってなる。
飴と鞭で人は動くんですよ?

 自主制作としては画がしっかりしてるんですけど、音がどうしても印象悪い。

ウォンテッド

ウォンテッド(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 うっわ、きっつい、これ面白いと思ってるの…から始まったんですが、だんだんあれ?車に乗り込ませるアイデア、どう暗殺するか、見せ方が好きじゃないだけで悪くないぞ?EX-ARMか?と思ったらEX-ARMに失礼なぐらい終盤に上がっていって、銃弾を曲げられるってこのためだったのね!!っていうのも見事。なんなら最初にきっついと思ったはずの演出のリフレインにちょっと胸熱になってる自分すらいる。

 …あ!これDAIGOの吹替が酷いやつか!録画した午後ローは内田夕夜さんがやってました。

コングレス未来学会議

コングレス未来学会議(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 なんなんじゃこりゃ…

 はっきりと2部構成で、前半はロビン・ライト御本人がスターとしての限界を迎える中で、今後演技することの一切を禁じる代わりに自分をスキャンさせて映画に出させる、というもの。身体的なコピーどころか、精神的な部分までコピーしての演技になる、ということで役者の人権、という話でもあり、一方で演技ってじゃあ何なの?みたいな本質を突く話でもある。つまり、自己と他者の関係における振る舞いこそが演技である、という観点だ。

 ハリウッドにおいて、こうした「演技」をす?ことは、例えばボディパフォーマンスの維持なども含めて、映画というシステムに使役されるためだ!と会社の重役は言うが、それも選択だとロビンは主張する。

 20年後、ありし日の本人が映画に所見を述べる中、誰もがロビン・ライトになれる、という薬を飲む社会のための契約のためにロビンはハリウッドを訪れる。そこはアニメーションの世界でしか存在を許されず、ルーニートゥーンズもびっくりだ。
正直言って物語的にはここら辺がピークにしか思えなかったが、この薬を飲むことで、あるいはこの後凍結されて訪れる更に20年後のアニメーション世界では、誰もがありたい姿でいる、らしい。他者との関係において演技するのではなく、自己完結した表現、とも違う実存を成し遂げている。

 だが、その世界を脱してみれば、当然身体性のある世界では汚れ、老い、切り捨てられた何かがそこにある。そう考えてみると、アリ・フォルマンなりのSNS的なアバター世界への警鐘なのかも知らん。

ジャッカルの日

ジャッカルの日 [DVD]

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 シャルル・ド・ゴール暗殺を依頼された殺し屋ジャッカルの物語。

 殺し屋としてしっかり準備していくのと、それを追いかける警察の地道で有効な捜査のせめぎ合いが楽しい。ド・ゴールが死なないのは史実なので(死ぬなら架空の大統領にするだろうし)暗殺されない前提で進む中でも緊張感があってとてもよい。

若草物語(1994)

若草物語 コレクターズ・エディション [DVD]

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 グレタ・ガーウィグの料理の仕方はすごいな、と改めて感嘆することに。

 ウィノナ・ライダーは光ってるけど、ジョーとしての印象が中盤までどうしても強くない。

 全体的に、4姉妹とか家族っていう方向にまとめてる感じ。でもイベントを淡々とこなしている印象も否めない。

デモリションマン

デモリションマン (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

 すっかり未来に(って言っても2035年?とかだったけど)なって、冷酷な殺人犯と彼を追いかけて逮捕したけど犠牲者を出した刑事が冷凍刑務所から解凍される。

 圧倒的に知性を高めた結果、トイレの紙の代わりに貝殻とか、口が悪いと罰金とか、警官が暴力のトレーニングを受けていない、みたいなバカみたいな状態に。

 ウェズリー・スナイプスとスタローンは共に過去に生きる人間なので実は根っこは同じだから、文明同士の対立みたいな方に行って欲しかったのだが、それらは90年代アクションの犠牲になった。いや、そもそもスタローン映画なのにSF的な面白さを全面に出せ、と言ってるこっちが悪い。

 当時予想されたディストピア世界設計には文句を言うつもりはないが、それにしても善悪が恣意的だし、復活した暴力へのリアクションとか欲しいところに欲しいものがなかった

ザ・サークル

ザ・サークル(字幕版)

WATCHA2.5点

Filmarks2.5点

 ビヨンドSNS社会的なディストピアSFかもしれないが、基本的につまらなかった。エマ・ワトソンが全ての日常を晒すのは半分ぐらい進んでからだし、そこからの起伏もほぼない。平坦。そりゃそうだろって感じのことが起こり、そりゃそうだよねっていう終わり方をする。未来の提示としてもありきたりで、バックトゥザフューチャーとかの方が未来のことを真面目に考えたよね、っていうレベル。

ガタカ

ガタカ                 

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 遺伝子操作が当たり前の世の中。だから、あらゆる疾病や障がいを避けられる世の中になっている。その中で主人公はデザインされていない存在。そんな彼が、寿命が30歳とこの世に生を受けて直ぐに診断された彼が、タイタンに向かう宇宙飛行士になる為に身分を偽って努力で登り詰める。

 そこで発生した殺人事件。身元を偽り続けることができるのか。

 SF的な設定ながらも、そこの世界における「努力」を描く本作は人間の価値を描いたヒューマンドラマでもある。

 それはそれとして、スーパーエリートの話なので偽装を情で見逃しちゃダメだよ

リトル・フォレスト夏・秋

リトル・フォレスト 夏・秋

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 橋本愛が出ているので嫌いな訳もなく。

 田舎の暮らしを美味しく観れる心温まる作品だが、私が大好きなのはね、不機嫌な顔の橋本愛なのです。不機嫌でいてくれ、というのはあまり良い願いでは無いですが、ちゃんとしよう感の出ちゃうナレーションといい、少しそこは残念。でも途中から癖になってきた。

 料理が美味しそうで、何よりものを切る音がいい。料理の音。余計なものを排除して聞かせる音は、この生活そのものでもある。

リトル・フォレスト冬・春

リトル・フォレスト 冬・春

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 前編では不機嫌な橋本愛が見たいです、などと言いましたが不機嫌な松岡茉優が見れて大満足です。

 さて、秋の終わりに届いた不穏な手紙はあれど、別に大きな物語が訪れるのではなく、またも日常を過ごしていく。

 だが、一度一度の食事が、生活を、未来を作る。一漕ぎごとにタイヤが回る自転車だ。うまく回らなくなってるように思えるならば、一度直してみるのもいいし、なんなら降りてみてもいい。どっちも知ってて選べる傲慢さは、すごくかっこいいなと思った。

イット・カムズ・アット・ナイト

イット・カムズ・アット・ナイト(字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 思うてたんと違う!!

 それは夜にやってくる、とかいうからそれなりの覚悟をして臨んだが、ポストアポカリプスの超低予算スリラーって感じ。

 Itが何を指すのか、といえば2つの家族の間に生じる摩擦の原因、いわゆる不信感・恐怖心なんだろうけど、現象として起きている犬の死ってのがあるだけに、Itを何も言及しないまま終わるのは気持ち悪い。

 まあ明確にそれの正体を明かさなくても、だ。この話をやるなら40分の短編でいい。引き伸ばしすぎ。そうじゃないなら、しつこいぐらい消毒の要素を入れないと。ポストコロナに見ていると感染症対策としてなってないので、ポストアポカリプスものとしてもしんどい。これは仕方ないけどさ。

 

チャモリー

7分ほどの短編アニメ。第22回東京学生映画祭、東京学生アニメフェスグランプリ。

鉛筆線のような落書きに近いキャラの男の子が、更にもっとギャグぽい不思議な存在と出会い、互いの家に招き合うだけのほんわかした話。

Dawn

第31回東京学生映画祭上映作品。