抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2020春アニメの感想(アルテ・波よ・ULTRAMAN・LISTENERS・かぐや様・かくしごと・はめふら・球詠・イエスタデイ・BNA)

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 今回は春アニメ。鑑賞したのは以下の作品です。ちなみにこのあたりからFilmarksの点数が付いてないようになります。寝かせすぎた弊害です。

 以上9作品になります。

 

 

波よ、聞いてくれ(WATCHA4.5点)

第1話 お前を許さない

 フラれた愚痴を飲み屋にたまたまいたおっさんにくだまいたら、録音されてそっからラジオパーソナリティになるという超強引コメディ。

 こんなやばい設定と、いきなり熊と対峙しながら生放送という体の1話で説得力があるのは、終盤に大泉洋が言及される水曜どうでしょうがあるからでは?と思う。台本の空白で追い込まれてから却って面白いのは大泉さん拉致に近い印象を受ける。どうでしょう藩士、またTBSラジオ文化放送音泉Podcastと音声メディアを聴き倒している私にはヒットして当たり前ではございました。

 しっかりラジオのお仕事ものとしても機能しつつ、札幌ご当地アニメでもあり、カレーアニメでもあった。色々寄り道して、ラム肉オカルトみたいなクソばかばかしいネタもあったのに、最後は北海道地震を用いてラジオというメディアが今なお求められる意義をしっかり出したり、能登さんのキャラで女性の自立問題をやったりと以外に重要な社会性のあるテーマを扱ってもいた。

 まあでも本作で特筆すべきはどう考えても主演の杉山里穂さんだ。これだけの長台詞をベテランに囲まれながらひたすら喋り続けるって地獄ですよ。それを見事に成立させつつ、そこへの関心はやがて消えてキャラへの愛着だけになっている。素晴らしい!

かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~(WATCHA4.5点)

第1話 早坂愛は防ぎたい/生徒会は神ってない/かぐや様は結婚したい/かぐや様は祝いたい

 変わらずバカで安心する出来。

 もはや恋愛頭脳戦なんて言葉がどっかに飛んでいくばかばかしさ、っていうか防御力が紙になり、そしてルーティン獲得で防御魔法を手に入れるかぐや様。ほぼ裏主人公の石上、そして井伊野。すっかり頭の悪くなった会長副会長、そして頭は相変わらず悪い藤原の中で、しっかり秀知院がちゃんと頭のいい学校だったことを思い出させてくれました。

 地味に面白いのが、かぐや様の思考が1期では告らせたい側だったのに、2期ではかぐや様は会長が好きなのにバレたくない、とかどうやったら会長に好かれるか、にシフトしていてもうイチャイチャしたいだけじゃないか!!なトコですね。

 石上運動会編や生徒会選挙編など、シリアスなとこはしっかりシリアスにしてキャラたちの偏差値をもとに戻して上げる役目も果たしていましたし、どうせやるだろう3期が今から楽しみですね。

 実写化…?知らない子ですね…。病院の先生は佐藤二朗じゃない方が良かったな…。

 

アルテ(WATCHA4.5点)

初仕事

 世界名作劇場みたいにみんなに見せたい。

 序盤は、わかりやすいぐらいストレートな女性エンパワー。女性だからと助けようとする優しいやつも内心に女性差別を抱えていてうっかり女性の活躍を邪魔してしまっている。結局師匠が差別なしで1番扱ってる。あれだ、朝ドラっぽいな。

 中盤以降のベネツィア編も基本的にはフィレンツェの時と同様、アルテが人たらしでカタリーナやらに人気になっていく感じで、どっちかというとドラえもんみたいなライン。まあ正直最終的になんとかアルテの成長にはなっていたけど、フィレンツェにいて欲しかったかなー。

 最後は白いキャンパスで終わり、まあ見事に未来は自分で描くっていうこれもストレート。でもストレートって大事だよね。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(WATCHA4.5点)

前世の記憶を思い出してしまった…

 異世界転生系はよっぽどじゃなくと食傷気味だったのだが、オススメしてくれたものでようやく完走。

 ハーレム系の反転というか、主人公に転生するのではなく、悪役に転生したことで、既定の結末を避ける為に行動し続けるカタリナが結果的に主人公になっていく物語。攻略対象だけでなく、本来の主人公、友人などもガンガンたらし込んでいく。何故破滅するのか、に対してのアンサーが明快なので、たらしこんでいくのも納得でご都合感もそこまでない。

 大きな枠組みの中で隠された破滅エンドの予想は比較的つきやすいが、テンポの良いギャグもあってとっつきやすいことこの上ない。

 個人的に唯一気になったのは、マリアの声は早見さんじゃない気がする、というところだろうか

かくしごと(WATCHA4.0点)

かくしごと(12) (月刊少年マガジンコミックス)

 久米田康治作品、実は初見。なので絶望先生ネタとか入っていたら分からないが、「隠し事」と「書く仕事」、ついでに「隠し子」の言葉遊びを入り口に、親バカと漫画家あるあるのコメディ。時折挟まれる現在時制が不穏な様相を呈していたけど、最終的にはハートフルな着地に。そこに書くことの意義はあんま入んなかったので、シンプルな親子ものになったかな。

 キャラ的に言えば、物語をアンジャッシュのコント的な展開に持ち込んだりするためだに無能な編集、十丸院はちょっと辟易した。無能でイラつくというより、ギャグにするためにわざと偏差値を下げている感じがあるのが苦手。cv内田真礼の先生がさすまたさえ持っていなければ最高だと思ったし、あの状態の可久士に、というか姫ちゃんと関わりを残しているので先生エンドでいいですよね…?

BNA(WATCHA4.0点)

『Anima-City』

 大好物triggerの新作!!ではありますが、今までのよりはhitしなかったかな…

 獣人と人間のいる世界で、獣人だけの街アニマシティを舞台に、人間から獣人になってしまったみちるが主人公となる本作。まあ分かりやすく差別や人種のメタファーとなっており、社会的なメッセージをはらんではいたんですが。

 結果的には、獣人を強制的に人間にする同化政策かと思いきや、獣人の純血主義がラスボスということでちょっと曖昧になった感が。もうちょっとそこは掘ってほしいというか。

 また、主人公のみちるの強引さもかなり気になった。これまでのtrigger作品、例えばグレンラガンのカミナ、キルラキルの纏流子、リトルウィッチアカデミアのアッコ、そして本作と極めて近い位置にいるだろうプロメアのガロ。こうした主人公たちもみちる同様無理が通れば道理引っ込む派のみなさんなのだが、無理だと分かっていても気合でなんとかする派のみなさんでもあり、指摘されても自分の独善性に気付けない、というみちるさんとは少し違う。アッコが一番近いと感じたが、アッコはちゃんと反省出来る子だ(反省が生きるとは言わない)。そんな感じで、みちるとこれまでのtrigger像に少しブレを感じてしまった。

球詠(WATCHA3.5点)

第一球 「運命の再会」

 八月のシンデレラナインと同じく作画が死んでいた。とはいえ、モーションピクチャかなんか使って試合中も選手がちゃんと動いていて、ハチナイよりは高評価ではある。何よりコロナで大変なのに、完走してくれたのはびっくりした。絶対止まると思っていたので。

 ストーリー的にも、ハチナイと被るメンバー集めから試合という流れだが、仲間と野球することしか頭に無いからさっさと試合を終わらせて練習したいチームとかいう頭おかしい連中のアイデアはめっちゃ好きだし、球と詠の関係性だけじゃなく、有能監督と博多弁のコンビも最終回は盛り上げてくれた。結構野球の試合展開としても上手いし、球が速すぎて本気出せなかった投手の公式戦初勝利が最終回に来るのも好き。

 ただ、結局1番好きなのはハチナイの実写CMだな。

イエスタデイをうたって(WATCHA3.0点)

社会のはみ出し者は自己変革を目指す

 うーん、好きな人はごめんなさい。これは私にはダメでした。

 どこが51%前向き、49%後ろ向きだよ、と終始突っ込んでました。まずこれはシンプルに浪くんが嫌い。彼の中身はただの幼い子で、榀子を料理マシーン扱いしてて恋愛じゃない感は別にいいんですけど、学校でも榀子呼びするところとか、耳に安全ピンしてるトコとか、ダメですね。安全ピンを指とかに刺してるやつとか昔いましたよね。私ほんと生理的にムリなんですよ。

 で、榀子。教師の立場で年長者なのに浪をキッパリ切り捨てずに曖昧に扱い、陸生をキープしつづけ、とにかくイライラしてました。花澤さんが声当ててなかったら、ほんと鑑賞自体辞めていたかもしれません。

 そうした中で、陸生もハルの空き巣騒ぎや柚原の件でさらっと女性の家に泊まったり、泊めたり。友達以内ならともかく、ハルや榀子、家庭のある福田と女性を泊める先の融通がいくらでもできるのにそうしない。そんな中で、20代の恋愛のくせにカマトトぶってんのか圧倒的に性を脱色して、でもタバコは吸うバランスの分からない幼児性。

 あのラストでは、ハルちゃん良かったね、と素直にいって良いのかもわからん。

LISTENERS(WATCHA2.5点)

リヴ・フォーエヴァー

 アンプを特定のプレイヤーにぶっさすと、ロボになる!ミミナシと呼ばれるモンスターと戦うんだ!というロボットモノにジミ(まあジミヘンだろうな)に会いに行くというロードムービーを加え、ボーイミーツガールで、洋楽がモチーフ。脚本にオンガクプロデューサーのJINさんを迎え、シリーズ構成はエウレカ佐藤大さん、脇役に主演級の声優を揃える豪華キャストと鉄壁の布陣だったのに、どうしてこんなに面白くないんだろう。

 空虚な中心かと思われたジミとの邂逅を目指すロードムービーだったからエコヲとミュウの2人を見ていられたのに、ミュウがジミの妹だとなって、世界の脅威となってからは、我を失っている状況でそこまでの積み上げが全く意味をなさなくなっている。それを打ち破る愛の力は分からなくはないんだが、グレンラガンぐらい勢いでいいからもっと作品内での論理付けが欲しかった。

 また、最終回手前まででこれまでの旅で出会ってきたキャラが一斉集合しだし、普通なら燃え上がる展開なのだが、これもイマイチ。視点を変えてまで描かれたニルはともかく、他は正直思い入れも無いし、あの3人組は結局なんだったんだろうか。

 そして決定的だと思うのは、これ別に洋楽モチーフでする必要なかったと思うんだ。極端な話トランスフォーマーで良いし。っていうか、メカに魅力なかったからトランスフォーマーの方が良いまである。音楽ならではの特性とか全く生かさず便利な道具扱いでルール設定も曖昧。ミミナシの正体や差別とかの話にしても、なんか言ってるようで何も言っていないのと同じ。雰囲気アニメが悪い方に出た。

ULTRAMAN(WATCHA1.5点)

フィギュアライズスタンダード ULTRAMAN(ウルトラマン) [B TYPE] -ACTION- 1/12スケール 色分け済みプラモデル

 記録史上、歴代最低点になりました。いやー酷かった。

 円谷に強く言いたいのは、この作品だったらGRIDMANの方をこっちのチームに回してULTRAMANをtriggerにした方が絶対良かった。キャラデザ的にも逆だったろ、と。

 私あんまり漫画って読まないし買わないんですよ。でも本作は今回アニメ化されたエースキラーまでは一応持っていて。正直佐山レナ編の時点で漫画でも話がどうなってるか分かりにくいな、とは思っていましたがアニメ本編でも漫画以上の咀嚼は無く、ベムラーの正体を無駄にさらしたあげく、進参戦も無くなってしまって。

 台詞も説明が多い上に、アクションは途中良かったのもありましたけど基本微妙。モーションキャプチャと相性が悪いんでしょうか。そもそもこの3DCGルックが絶望的に好きじゃないんですよね。CMでずっと流れてた攻殻機動隊も同じ印象ですけど。

 シーズン2も一応は見るとは思いますが、やっぱりI.Gと神山健治には期待しないでおくことにします。