抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

トリデンテ「マーベルズ」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 MCU最新作です。マーベル疲れだかアメコミ疲れだか知りませんが、私はせっかくならいいぞもっとやれ派なので、結構空いた印象。入れ替わりアクションは楽しかったですね。

f:id:tea_rwB:20231113123838j:image

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

(以下ネタバレ有)

1.ドラマと映画のクロスオーバー

 感触としては、キャプテンマーベル2というより、ミズマーベル2だと思った方がいい気がする。キャプテンマーベル、シークレットインベージョンからの難民問題を宇宙に拡大した話は結局ニューアズカルドに任せるという雑な解決にさせられ、大局的なメッセージは1mmも発信できていなかった。

 全体としては、悪い意味でテンポが良すぎる。場面をツギハギしたような感じで、短い上映時間なのがフィーチャーされてたけど多分マーベルが切りまくってる。ニア・ダコスタのディレクターズカット版ならもっと長くて魅力的になっているのでは。少なくとも、パクソジュンの音楽の国を見捨ててすぐにキャロルが謝罪し出するとか、ああいうのはなくなる。悪役のダー・ベンもくっそ薄かったが、そこのドラマも切られてそう。シュプリームインテリジェンスをぶっ壊したついでにクリーの都を壊滅させた件があっさりしすぎてキャロルの葛藤も薄く見えるし、ダーベンも魅力的に見えない。フラーケン大量生産からのそれを移動ポット代わりにするのは面白いし、本来ならモンスターパニックの絵面が人命救助っていうのはフレッシュだったし面白かった。

 そういうのも、ドラマ見てなくてもいいかなー?とか言ってる勢に配慮して冒頭、そして記憶装置で過去を見せる、みたいな丁寧に説明をしなくちゃいけないから良く無い。見ろよ。そしたら3人の一致団結は記憶共有じゃなくて自己開示で描く時間が出来るんだよ、ああ??

 本格的にドラマとのクロスオーバーをしていった本作。コロナとストライキの影響で公開時期がぐっちゃぐちゃになったせいで色んな追加撮影を繰り返したような話は最近のマーベルというか、アメコミ映画ものでは当然のようになっているが、クロスオーバーが公開される時点で観客にどこまで公開されていてどことどこが繋がるのか、というのが非常に面倒なのでそりゃもうしっちゃかめっちゃかの現場になっているんだと思う。本来キャプテン・マーベル2として始動したのに宇宙規模の話というよりはふわっとしたチームアップ映画になったのもシークレット・インベージョンとの緊密な連携が取れなかったんだろう。

 とはいえ、眼帯野郎、お前はダメだ、シークレットインベージョンに次いで何してるんですか??と言わざるを得ない。スクラル・クリー両方の問題を何十年も放置してトニー見つけた!ソー見つけた!ってきゃっきゃしてたの??何得意顔でみんなのDNA集めて墓にしまってるんだ?シークレット・インベージョンというドラマの必要性自体にも疑問符が残れば、初期アベンジャーズ期から残っている貴重なメンバーが見事に晩節を汚す様を見ているのはちょっと辛い。

2.ティーンヒーローが頑張っていると泣くよね

 イマン・ヴェラーニはトム・ホランドにもなれるスター性を感じた。推しを見る目つきもそうだけど、自身が現行のコミックライターにもなってるオタクっていうのが完璧に出て、最初のキャプテンマーベルとミズマーベルでツインズだ!のアニメーションに説得力しかない。最前列に鎮座した強火オタクが目を輝かせて推しを見ているどころか、オフショットに公開されていなかった設定みたいな公式からの供給が止まらない状態になっているのは分かりすぎる。明らかに1人だけ文字数多いもん。ほら、デクがオールマイトの前でバカになってるの好きでしょ、それよ。それでいて推しが解釈違いだろう弱音を見せてきた時にそんなのは私の推しじないって拒絶するんじゃなくて、キャロルを人間として捉え直して受け入れてなお憧れと目標にしてる。世のオタクのあるべき姿だ。

 そこに漏れなく付いてくる家族たち。あの人たちのおかげでキャプテンマーベルという市井とか知るかレベルのヒーローの話にお茶の間感が出る。

 


 さてさて、サプライズとこれから。ビーストの役者さんのクレジットは、ファイナルディシジョンの人だった…ってことは、どういうことだってばよ?まあ多分シークレットウォーズでFOX-MENがモニカと共に参戦、その後リキャストでMCU版に移行…かしら。でも次の映画デップーちゃんでしょ??どうなってしまうのか。

 モニカのヒーロー名もシークレットウォーズまで引っ張ったって感じかしらね。楽しんでいるマーベル・スナップというスマホのゲームではスペクトラムというヒーロー名で登場していますが、フォトンっていう名前だったり、パルサーっていう名前だったり、そもそも彼女もキャプテン・マーベルだったり、と色んな名前を持っていらっしゃる。ん!?モニカの名前をプロフェッサー・マーベルと呼ぶギャグがプロフェッサーXのフリだったのか…という深読み。

 ドラマとの交流、ティーン・ヒーローの活躍を期待っていう意味では、勿論2代目ホークアイこと、ケイト・ビショップの登場にもテンションは上がりましたね。アントマン娘も誘うっていうことですが、それこそドラマでフローレンス・ピューとも接点あるしヤングアベンジャーズに近づいているんでしょう。うーん若い男性ヒーローいないな、ムーンナイトもブレイドも全然若くない…