抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

サングラスにタバコが良く似合う「パーフェクト・ケア」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 えー今回の感想は3週間限定劇場公開なので、もう劇場で見るのはギリギリという作品。同時にネット配信も始めているという、新しいタイプの公開方法ですね。そういう冒険はじゃんじゃんしていっていいと思います。

 なお、今回は年末進行に伴って極薄、文字数激少です。

I Care a Lot: will provide 120 pages to write down all of your notes, homework or whatever else you may want to use it for

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

(以下ネタバレ有)

1.悪人バトルロワイヤル

 題材は法定後見人。自分で財産の管理をするのが難しいような人物に代わって、資産運用やらなんやらをしてるっていう仕事。まあみんな言ってるんでしょうけど、最近ブリトニー・スピアーズの裁判で話題になったのをご存じでしょう。知らなきゃ調べましょう。

 はっきりとピカレスク・ロマンに近い、搾取すればするほどウッハウハなお話。それを冒頭の電話で担当の高齢者の死亡を聞いての反応だけで見せてキャラを掴ませるロザムンド・パイクの達者さに舌を巻きます。ロザムンド・パイクは「ゴーン・ガール」で激烈なトラウマを男たちに植え付けましたけど、個人的には前の「プライベート・ウォー」みたいな作品でもしっかりと演技力を見せつけてくれていて信頼できる女優さん、っていう感じがいたします。最初に手口を見せておいて、おやおや、なにやら様子が違うぞ?となっていく以降はドンドン転がってどう終わるんだ!?のわくわくが止まらない。

 敵対するロシアンマフィアのピーター・ディンクレイジも好演ですが、個人的にはタクシーを運転していた兄弟の弟の方ですよね。アイツの小物っぷりがたまらん!!って感じでした。ボスを前にした時の怯え方、肩の感じがもう小物!って感じなうえに、高齢者施設に乱入していくときの天狗っぷり、そしてやられる鮮やかさがもうたまらない。こういうショボい悪役ってやっぱり最高です。そうそう、ピーター・ディンクレイジロザムンド・パイクを椅子に拘束させた状態でkillじゃなくてdestroyを使ったのが本物っぽくて好き、っていうポイントもありました。

 ピカレスクロマン的にはまさかの合流最強エンド!イマイチあれで手を打っていいのか、ロザムンド・パイク!彼女と二人で旅に出なくていいのか!ヴェノムとエディは南国でイチャイチャしてたぞ!みたいなことは思ったんですが、まあ本人が納得するならいいのかな、みたいな謎の説得を自分にして。と思いきや、悪はやっぱり廃れるエンドでした!スカッとしてる。なんかこういう感じでこのビジネス悪用されまっせ?的なアメリカ全体への問題提起になっているようでもあり、でもそれがアメリカン・ドリーム的な側面も感じさせる、すっごいアメリカっぽい映画に仕上がったな、という印象でした。どうしてロザムンド・パイクはこれでアカデミー賞の主演女優賞を逃したんだろう。と思ったけど、ヴィオラ・デイヴィスキャリー・マリガンフランシス・マクドーマンドの3人しか見ていないから何とも言えねぇ。アンドラ・デイとか公開が年明けだし。いや、でもあげちゃいなよー