どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
売れてるらしいです。一説には、若い人はこれに吸い込まれ、歴戦の皆様がGQuuuuuuXに吸いこまれる映画館と化している模様。
WATCHA3.0点
Fimarks3.0点
(以下ネタバレ有)
完全な門外漢。終わってから調べたけども、「Leo/need」「MORE MORE JUMP!」「Vivid BAD SQUAD」「ワンダーランズ×ショータイム」「25時、ナイトコードで。」の5つのグループの話。色んな名前を考えるなぁ、なのだが、ゲームのコミュニティじゃねえんだぞ、というレベルで5つほぼ同じ話を繰り返すので退屈極まりない。群像劇というものを学び直して欲しい。基本ファンムービーなので仕方がないとは思うのだが、男女混成だったり、アイドルっぽかったり、バンドだったり、多様な音楽性を担保しているんだからどういう連中なのかを知るすべをもっと欲しかった。プリキュアオールスターズは全然知らない人たちだけどよくやってたんだから出来る筈だ。一応の視点人物が欲しい。
セカイ、なる電脳空間が存在する世界の説明をしないまま、初音ミクの話を進めるので初音ミクには個体識別があるという前提が共有できず、初見お断りになっている。説明を省いて勝手にキャラがいちゃつき出すので話がわからない。どうでも良い話を5回繰り返すなら説明をしてくれい!
「閉ざされた窓のセカイの初音ミク」(以下閉ざされたミク)さんが、自分の音楽がどうやら人に届いていないらしいと気づき、上記の皆様に音楽を教えてもらうもやっぱり届かず絶望してセカイから色んなミクが消えてしまうレベルの無理心中をしたのであたいらの歌の力で届かせてやんよ、という話。ただ、歌がいいことと歌が届くことはレイヤーが別だし、閉ざされたミクさんの歌ではなく各グループの歌が届いただけなので状況は何も変わっていないのでは…?という問いは全スルーされる。
そもそも初音ミクとはなんなのか、というものをまるでブラッシュアップしていないから仕方がない。本作に登場する閉ざされたミクさんは歌を届ける歌い手としてのミクさんであり、だが本作を楽曲面で売り出そうとすればPの存在は常に出てくる。すなわちこの時ミクさんは表現者ではなく楽器になり、じゃあ楽器が嘆く届かないってなんなんだ、になる。ここをまず説明してから届かないという話を始めないとダメではないだろうか。昨今のFILM LIVEの先走りでもある3D空間に投影されてライブをする2Dという点で初音ミクは最前線であったはずだ。マジカルミライってそれでしょ?だが、これはこれでまた初音ミクという存在がなんなのかというところに別に視点を与えるに過ぎない。
という前提を仮に説明していたとしても、結局のところ音楽が届くか届かないか、は言い方悪いけど受け取り手の調子もあるし、正直後半のライブが届く理由も毒に無い。っていうか、届けたいと思った相手にちゃんと届くっていうのは悪い意味のエゴの塊、傲慢ではなかろうか。そういう意味では、テーマパークのキャスト、というグループがいるなど、音楽の届け方の多様性を示そうなチャンスはあったのに…と残念で仕方ない。
どうでもいいけど、そんな先を走ってきたコンテンツの満を持しての映画のアフターライブが引きの絵1発だけで本編と同じ楽曲をやるってそれでいいのか。本編の方が演出ちゃんとしてるじゃん。