抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

宇宙版アレ「ヴォイジャー」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 昨日に引き続きオンライン試写で鑑賞した映画ですが、こちらも昨日に引き続いて新型コロナウイルスワクチン3回目を打った後に鑑賞、そしてそのままブログを書いているので全然副反応出てますからね、頭痛い。よってスピーディに書いてますから。

Voyagers [Blu-ray]

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

(以下ネタバレ有)

1.宇宙の『蠅の王』

 えー、もうこの作品を一言で言えばこれに尽きますね。一応ブログタイトル的には隠しましたが、宇宙版『蠅の王』です。ゴールディングです。もっと言えば、『十五少年漂流記』か。日本なら『漂流教室』で『Sunny Boy』。サニーボーイは最終話まで見ないで止まってるんで、挙げていいのか分かんないですけど。見終わってなくてすいません…。

 っていうことで、それを無菌室環境で育ったっていう設定をつけて『蠅の王』をやりたい、もっと純粋な思考実験をしたいですよ、だと思うんですよ。そうやって、子どもだけになる箱庭のために宇宙にしたわけで、まあ極論設定は何でもいい。ただ宇宙には子どもだけではいけないので、大人を殺すため&外部刺激のためにエイリアンという存在が使えるので、猶更宇宙が都合がいいと。結局エイリアンなんてもんは存在しなかったんですが、まあいてもおかしくないし、『ライフ』みたいな不穏さを出してはいたし。でもあのエイリアンいるかも、の映像はちょっとアンフェアかなぁ。

 で、まあその思考実験の中身もうーん、そこまでかな。規制は良くないね、と成長が絡むとなんかすっきりしない。ブルーを捨てると衝動、それもあかん衝動が!みたいに描写されるけど、それ言い出したらスタートの試験管ベイビーからダメじゃんっていうことになっちゃって思考実験にもならないというか。ロボットでいいじゃん、しか議論進まないような。で、ロボットだったら『2001年宇宙の旅』があるし。

 どうせならそこから蝿の王やるより、ブルーを飲むか飲まないかの議論させてる方が面白いかもなっていう。っていう点で言えば、ザックとクリストファーがセイラを取り合うのは分かるんだけど、セラは絶対にザックと寝ちゃダメよね。彼女はブルーを飲み続けてるような、衝動に対する理性のポジションだったんだから、最後には一定の理性が勝つオチに持って行くのは見えてるんだし、じゃあそこは彼女は衝動に駆られる行動はしてはダメ。衝動は、ザックが担うんだから。

 ってことで、なんかただブルーを飲むのをやめました!って報告だけされてもつまんないです。

 もう一個別の味方をすれば、箱庭なので、まあ定められたルールから革命が起きて、再度ルールを獲得していくっていうことを見せるという側面。それはある意味人類史になるんだけど、今回の反乱あれっきりで平和です、ちゃんちゃんはそっちの側面から見ても足りない。どうもなぁ。いや思考実験なんだから正直そこはどうでもいいじゃんっていう考え方をすれば、あの雑な終わり方でもいいんですが、思考実験としてつまんなかった以上、人類史シミュレーターとして考えたら、いやいや3世代跨いだらもう戦争無いです、はつまらなさすぎるでしょう。

 人類史シュミレーターの簡易版だと、クイズノックで昔見た動画が良くできていたな、とも思います。


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