抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

怒ってました「シャザム!~神々の怒り~」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 アメコミ映画で10分遅れて入ってきてエンドクレジットになる前に帰るやつはなんなんだ。10分遅れられるだけで迷惑だ、時間通り来れないならあきらめてくれよ

Shazam! Fury of the Gods (Main Title Theme)

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

(以下ネタバレ有)

 

1.前作の良さを引き継ぐ

 さて、前作の時にもうブログを書いているのでね、ちょっと読み返してみました。この頃はまだMCUにゼウスはおらず、そして何よりDCEUだったんですな…。

 んで、そこでも述べていますがこのシリーズの良さとしては、全体的にまだ暗かったザック・スナイダー的なDCにおいて、それをエッセンスとして残しながら、底抜けに明るかったところ。そういった点では、最初の深刻な悩みを打ち明けている…小児科医に、っていうギャグから始まって、ワンダーウーマンいじりもしっかりやって、フレディもしれっといじめっこコンビを殺させようとしていたり、ダークだけど思わず笑っちゃうようなところを攻めていますね。ユニバースになるにあたって他のヒーローと被る問題も赤くて雷なのは他にいるとフラッシュを気にしたうえで、バットマンはクールだ!と言及。やっぱあの蝙蝠戦闘であてにされていないではないか!遅まきながら現在視聴中のピースメーカーの2人もエンドクレジットに登場!ブラックアダムの時は味わえなかった感慨を噛みしめております。ブラックアダムはスーパーマンが勧誘したからジャスティスリーグなのかしら。ジャスティスなんちゃらが多い!ネタ、1のラストから放っておかれたミスター・マインド関係もしれっとやっておいて、DCUでも続編はありそうな感じ。

 さて、話を戻すと、攻めた笑い。学校の先生がシンプル墜落死したことは忘れられてそうな微妙に気になるラインではありましたが。本当に能力説明のためだけに殺されて少し可哀想である。(正体告白でカムアウトをギャグにしたのもちょっと気になった。)ただ、今回のシャザム!においてはこうした死の身近さが結構際立っており、ラドン、だっけ、ドラゴンがこっちの世界にやってきて、そして生命の樹爆誕してからの神話のやばいやつ全員集合!みたいなところでは、そりゃあもう市井の人たちがばったんばったん死んでいく。文法としては完全にモンスターパニック映画になっているし、前作でも見られた監督のホラー畑出身のいいとこがいかんなく発揮されたのではなかろうか。まああれだけの騒ぎになって、手紙を貰ってるのに遅すぎるワンダーウーマンさんへの信頼は地に落ちましたが、彼女の為に言っておけば、多分彼女は無職ではない。

2.期待値はこえなかったところ

 全体的に気になるのは、やっぱり神々関連の話になるとどうしても話が重くなっていくことだったり、脚本的な都合かな、話の為に能力を失い始めるシャザムチーム、みたいな。軸の力を扱うレイチェル・ゼグラー、カオスの力で人の脳を破壊できるルーシー・リュー、元素の力とかいうもうそれ反則だろっていうヘレン・ミレンっていう3姉妹に対してどう立ち向かうのか、数の上では有利だがしかし!というのを期待していたのに、あっさりと内部分裂してルーシー・リュー対その他になるうえに、レイチェル・ゼグラーは力を失い、この辺でってな具合で力を奪われていく面々。フレディが一瞬力を取り戻すあたり本当にどうでも良かったし、それだけやってワンダーウーマンが元に戻しました、はちょっとがっかりではある。神との戦いで、一旦死んで復活するという神の所業をするシャザムをやりたいっていうのは理解できるんだけど、レイチェル・ゼグラーは力を取り戻さなくてよかったっていうか、最初っからあの杖でドカーンやればいいじゃんっていう終わり方に見えちゃうよね、っていう。ビリーが一人で自己犠牲を持ってルーシー・リューに勝ったり、バリア越しに最後の会話したり、ママと呼んでくれたわ!とかが、いちいち感動を誘ってテンポを悪くしていたようにも見える。姉妹で仲たがいした神チームと家族を重視したヒーローチームっていうことかもしれないけれど、こいつらヒーローになっているタイミングでは各々バラバラだったし、里親制度における補助金と家族の問題とか先送りしただけだからね。無職のビリー・バットソンくんには、ハーコートさんが仕事を斡旋…しないほうがいいな(主にハーコートたちへの不信)。

 まあね、如何せん今回出てきてくれたワンダーウーマン御大も含めて、こいつらの今後どうなんねん問題っていうのは確実ですからね。モチベーション高くチェックしろ、とはなかなか言えない現状、それを飛び越える作品っていうのは難しいですよ。ええ。