抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2022年の新戦力

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 今回は2022年に見たなんか色々の感想。基本的には配信の映画以外の作品だと思ってくれていいです。クールごとにまとめるアニメと違ってアウトプットがないなぁ、と思って新設した振り返り企画になります。MCUのシーハルク以降が無いのは、単純に下半期はディズニー+を契約してないからでーす。次はアカデミー賞前かなー。

 

マーベル ヒット・モンキー

 日本の政争に巻き込まれてしまった殺し屋…が死んでしまって、幽霊となってニホンザルをサポートする!殺し屋の幽霊とニホンザルの殺し屋のバディが政治家暗殺事件の背後にある黒幕を探る。

 レディブルズアイとかシルバーサムライみたいな日本人キャラがたくさん出てくるが、いかんせんニホンザルなので言葉は話さない。それで成立してるからすごい。猿が猿と喧嘩するだけの15分とかあるからね。

 すごく間違った日本っぽさと、でもいい具合の日本アコガレのミックスが、ヘンテコ日本描写としてたまらない。

 1話から多種多様な殺し方をして、愉快に人が死んでいくので大変楽しかった!でもこんなやつデッドプールよりどうやってMCUに絡ませればいいか分からんから、そりゃHuluにあげるわな!でもHuluマーベル、M.O.D.O.K.もめちゃんこ面白かったぞ!

 本当はアニならの年ベス候補にしたかったけど諦めた作品。

地球外少年少女

 うーん、最初の2話で感じたワクワクはどんどん萎んでいった印象が否めなかったなー。

 宇宙ステーションで環境も思想も違う子どもたちが出会い、事故を乗り越える基本は分かるんだけど、ゼログラビティ的な宇宙事故要素もあれば、AIもの(宇宙との複合としては当然2001年だろう)もあるし、そこから哲学の領域にまで片足を突っ込むが、それにはあまりにも話数が足りないか。元設計者のボケ老人とか使い捨てに近い状況だったし。っていうか2001年か。ほんとにすげぇな2001年。

 ただ、視聴者への情報の開示が、AIの知能制限の段階的解除、っていう形でなされるので、それ先に言っとけよ、みたいな案件が無くてそこは上手い。あと、デバイスの目新しさ、スマホ的なものを繊維的に装着するのはデザインとしては新しい。その割にはステーションとか思考様式は割と古いが。

 テーマとしてはメッセージに近いかな?思考で世界の認識が変わる、愛読書ディスコ探偵水曜日にも近い。でも、そう思ってた5話からの6話の落差もまた大きかった。

ザ・カップヘッド・ショウ!

 クラシカルなカートゥーンタッチでありながら、しかし最新のアニメーション技術で動きまくりのカップヘッドとマグマンの兄弟。花江夏樹小野賢章のファンはいちゃつく?2人を聴き放題で、こいつらが行く先々で酷いことが起こり続けるコメディ。はちゃめちゃで最高である。
 最終話(12話)で登場した女の子は佐倉綾音なので、新シーズンでもバンバン出てくるはずだ

ムーンナイト

 自分は一体誰なのか?

 解離性同一性障害、いわゆる二重、あるいは多重人格を扱うと直面するこのテーマ。この作品においては、善良なスティーブと傭兵マークという2つの顔を持つことで、見事に暴力の緩急を描きつつ、神々の世界をソー以外で紹介することに成功した。

 なによりも、複数の人格を完璧に演じ分けたオスカー・アイザックと終盤愛玩動物かのような塩らしさを見せる(その望みはポストクレジットで砕かれるが)コンシューの可愛さにただただ萌えじゃくる作品である。アーサー・ハロウやアメミットの能力がどうとか、そういう整合性は気にせず、なんかたくさん魂集めたから巨大化したじゃん、ピラミッドの横で怪獣バトル楽しいじゃん、ぐらいでいいんだと思うんだ。

 サプライズ、合流の示唆で話の興味を繋いでいく今のMCUにおいて孤立無縁、全く他のヒーローと絡まないオリジンでありながら、次のシーズンへのフックも見せて終わる見事な作品でした。

アンダン~時を超える者~シーズン2

 前期最終話のラストで世界線の改変に成功した世界。父は生存し、ベッカは結婚している。

 万事うまく行ったように思えるが、アルマはうまく能力を使えず、代わりに妹ベッカも能力を手に入れた世界のようだ。

 様子のおかしい母の様子から、事件を解決するためにどんどん人の記憶を遡って家族を守っていく。そこまでしたから、最後はもとの精神病院に閉じ込められる自分の世界に帰って自分と向き合うことを選択したのだろう。

ミズ・マーベル

 茶色い肌のヒーローなんていない。そう1話で諦められていたムスリムのコミュニティに、ちゃんと歓迎されるティーンエイジヒーローが誕生した。それだけでめでたいではないか。

 私の個人的な感想だと、かなりスパイク・リーに近い印象で、ドゥ・ザ・ライト・シング的な方向でアメリカにおけるイスラムの置かれた立場、それを土足で踏み躙ってくる白人=ダメージコントロール、そんな自分達の祖先と今で曽祖母と10代っていうこと自体は間違ってなかったし、家族から認められてこそ、みたいな雰囲気も良かった。カムランのお母さん周りだけやけに喧嘩っぱやくて、話が飛び飛びになってしまったことで脱落した人が多いのではないか。ブルーノ、ナキアとの話がもっと見たい。

 で最後何!??ザ・マーベルズまで待つのね!!

ベイマックス

 ケアロボットのベイマックスが街中で助けを必要とした人を無忖度救助。

 ベイマックスがあまりに無秩序に助けようとするので、街中で追いかけっこアクションになったりして面白い。ただ、日常モノのニュアンスの方が強めかね。原題ビッグヒーローシックスに対して最後に言うリトルヒーローシックスがいい味出してる。

 そして菅野美穂続投にびっくり!いい人や!

アイ・アム・グルート

 まだ復活してないサイズの可愛いグルートが繰り広げる小さい大冒険ショートアニメ。グルートのオリジンが描かれるような大袈裟なことは何もない、でもグルートが超可愛いし、ロケット出てきた時はちょっとしんみりするいい話。こういうの無限に見れる。

ザ・カップヘッド・ショウ シーズン2

 相変わらず無茶苦茶だ。1シーズン目に比べるとスラップスティックでしつこいぐらいの繰り返しが重視されてよりカートゥーンの雰囲気を帯び始めたように思える。

 ネズミとの死闘はモロにトムとジェリー、いやその更にエグいVerになっている。その中で八百長ゴーストバスターズで変な教育性が生まれたり、デビルの悲哀が妙に人間じみていて良き味変をしてくれる。

リラックマと遊園地

 今回はリラックマとカオルさんたちが閉園間際の遊園地へ。思ったよりブラックな労働環境で働くスタッフたちと、遊園地で出会ったゲーマー少女一家との交流が描かれる。

 かなりバラバラ別行動して終盤に組み上げるぞ!ってタイプの作品なんだけど、前作の日常ほんわか短編の連続の方がこのキャラたちには合ってるのかもしれない。こういうのやりたいなら荻上直子から上田誠への交代は分かるんだけどねー。

ビーとパピーキャット

 猫カフェをクビになったビーの下に、パピーキャットが空から降ってくる。パピーキャットの鈴を鳴らすとテンプボットのいる世界に通じ、彼女を中継地点として宇宙の様々な星でのおかしな仕事を派遣として請け負うことになる。

 何を言ってるのか分からないかもしれないが、これが本当だから仕方ない。すごくチルな音楽のもとに、優しく狂った世界が広がって掴んで離さない。この世界にずっといたい。みんなが愛おしいし、みんながウザい。誕生日回を続けてみせるあたりもすごく面白い。

 そして何より、どうやったらこんな絵コンテを切ることを思いつくんだろうというカットの連続。ずっとキメながら作ってんじゃねえか?

サイバーパンク:エッジランナーズ

 とにかく何故だろうか、再生する手が止まらなかったし時間が過ぎるのがあっという間の作品でした。

 そもそも今石監督やtrigger作品が大好きな私にとっては、吉成さんがキャラデザと総作監の時点でクソ豪華、大塚さんと宇佐さんが脚本に入ってて、あれ宇佐さんってプロデューサーじゃなくて脚本なんだ、と思った程度でまあそりゃ外さんわな、と。雨宮監督が入った話数とかもあり、triggerの気合を感じます。実際、まさかの2部構成はグレンラガンを感じさせつつ、OPのフリクリ感、trigger(というかガイナ?)の積んできた歴史で殴ってる感じがしました。

 ブレードランナー以降の、暗くてオリエンタリズムを含んだ近未来感は、むしろレトロフューチャーとすら思える安心感で、ゲーム実況動画を少し拝見したが非常に再現度が高い。こんな世界が治安が良いわけないので、描かれる血みどろディストピアは大好物な上に、常に死が隣で笑っている緊張感がたまりません。

 少なくとも、私はレベッカの銃やピラルのガジェットとかを装着してゲームを遊んだらどんなに楽しいだろうと夢想する程度には楽しめました、すなわちサイコー!

ザ・カップヘッド・ショウ!シーズン3

 クリフハンガーで終わったシーズン2からの回収含め、デビルの出番が多い。ただ、シーズンでも見られたように彼には悪役の矜持の揺らぎが見られて、彼の人間味の部分が大きくフォーカスされる。クリスマスにワクワクしたり、ダンスでムキになったり、演劇を頑張ったり、ネコになったり。堀内賢雄無双である。

 そこにチャリスが終盤に絡んでいくのだが、そのおかげもあってカップヘッドとマグマンの兄弟によるブラックでバカバカしい笑いは少し物足りないようにも思える。

霊媒探偵・城塚翡翠

 いやー原作を読んだ時から楽しみでしたー!

 清原果耶が城塚翡翠を一体どうやるのか、というか、この年代だとあんたしかいないぞ!清原果耶!っていう期待。5話っていうかvsエリミネーターのためだけに見ていたと言っていい。

 そういう意味では全く期待に違わない。3話まではちょいストレートにすぎるぐらいのミステリーなのだが、5話で多重解決するための余白でもあるし仕方ない。むしろ、エリミネーターの正体をかなり露骨に誘導しながらの手法は映像だからできる(というか、原作のやり方では不可能)やり方でうん、よかったと思う。

 清原果耶からあれだけパワーワード炸裂するとそれだけで気分良いよね

invert 城塚翡翠 倒叙

 翡翠のやり口がバレてからの倒叙集。同じクールの中でタイトルを変えると言うのも面白い。というか、vsエリミネーターがそれだけの大玉っていうことなのですが。

 正体を明かしたために若干のコメディテイストを小芝風花との間に入れつつの謎解きで、倒叙という形式を意識したメタも多数。

 何より最終章となる「信用ならない目撃者」は原作では翡翠と真ちゃんが最初っから入れ替わってたという映像では土台無理なトリックなので、そこの映像化に向けた調整はかなり頑張ったと思う。その分、雲野のキャラが弱くなった気はしたが。

 舐められるタイプの女性が解決していく、という構造を使った舐める側が喰らう逆襲的なニュアンスが取りづらいから倒叙ドラマは大変だ。