どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
8/6 #シャッフルFesta トークテーマ発表!
— おれなら (@movieoutlaw2018) 2022年7月25日
7/3に行った公開抽選スペースにて、5ブロック全てのメンバー及びトークテーマが決定!
配信の神様がいるとしか思えない奇跡的な組み合わせに、メンバー一同驚いた次第。お楽しみに!#めーぶれ #アニなら #蓮なつシネマ談話 #ポータルキャスト #おれなら pic.twitter.com/rRNW5KUy9g
明日!!!
で、今回の映画。タイ映画だから分かりづらいですが、完全にクソ邦題でした。原題のOne for the roadは「最後の一杯」という意味だと劇中で明かされており、ちゃんと調べてもやはり別れを惜しんでの最後の一杯、みたいな意味。友だち系統の話だと思わせるこのタイトルは、ネタバレ防止にはなるけど、でもなんかこう本来の客層を取り逃すような気がする。
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
(以下ネタバレ有)
1.ウォン・カーワイ印を感じるA面
本作はタイ映画でありながら、香港映画の名手であるウォン・カーワイが声をかけて製作総指揮としてクレジットされている点。ウォン・カーワイといえば、独特の色彩とかそういうのが印象なんですが、すいません、そもそも見たことないのに小見出しに「感じる」とか言ってすいません、ウォン・カーワイ作品を見たことはありません。4K版が出るこの夏には映画館で見ようかな…?ぐらいの感覚でした、本当にすいません。
ということで、ここで話すのは基本的にパブリック・イメージというか、共有されたウォン・カーワイ感だと思っていただいていいんですが、色彩と路地裏感が非常に印象的。まずはNYでバーを営んでいるボスの元へ、タイに住むウードから連絡がくるところから始まる訳ですが、ここでもうびっくり。え、タイってもう日本映画超えてない??っていうぐらいのレベルでキマっている感じのいいショットで始まる。少なくとも日本でこんなにお洒落にバーテンダーを映したものを私は知らない。で、元カノ巡礼をしていく中での映像感、カセットテープのうまい使い方(カセットテープと言えば、ガーディアンズの3早く見たい)、そして大好きなディアオ・イーナン監督の映画を思い出すレインコートを使ったキスシーン(でもこれはプリムとだからB面か)。ああ、これはお洒落です。
2.びっくりするB面
中盤、ウードの元カノに会いつくして、じゃあちょっと俺の家族にも会っていくかい?ってボスが寄っていった家族との再会、その辺からカセットテープが裏返されてB面に。話はAood(ウード)からBoss(ボス)の話に移っていくのだ。
当然、これはウードが連絡がついて謝罪した相手の連絡先を続々と消していく元カノ巡礼の中で、Bossが消されていないこと、即ちボスをタイに呼び戻した一番の理由は彼への謝罪なんだ、っていうことを描いていく訳ですよ。
アリスとは友好的に話は出来たけど、2人目のヌーナーには結構引くタイプのお返ししてるし、3人目のルンにははっきり会うのを断られていて、あれ、白血病で死ぬ前にモノだからいい人に見えてるけど、コイツヤバいのでは?と思えたウードのへの違和感を完全に回収。こいつ、ああいう感じのくせに、一旦ルンと幸せな再開する妄想(夢?)してたのかよ。っていう。
で、まあこういう元カノ巡礼は、まあしたかったんだろうけど、まどろっこしくボスと会うためにボスをタイに呼び戻したかった、っていうだけで、帰ってきたならすっと言えよとか、まあ色々思うところはあるんですが、兎に角ボスの気持ちを考えるといたたまれないことこの上なくて。いい話風に最後のコーティングされちゃったけど、下手したらウードの嘘のせいで電車に轢かれて死んでたかもしれない訳だしなあ、みたいな。すっごいお上手に進んで、綺麗な映画なんだけど、根底にある気持ち悪さ、身勝手さが拭えなくて感動しきれないというか。いや、でもそれが人間だもんな、っていう気持ちもあるし、そこに監督も自覚的だからウードに対して、お前は病気を理由に身勝手だぞ、っていうボスの怒りも見せてるんだし、みたいな。いやでも、友だちと呼ばせてじゃないわ!みたいな。プリムもボスももっとキレていいぞ。