どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
ようやっと見てきました。バットマンです。ちなみに私が1番好きなのは、ダークナイトでも、ティム・バートン版バットマンでもなくニンジャバットマンです。でもそれはDCというより、中島かずき作品としてなので、レゴバットマンですね。
今回は、バットマンとゴードンの実況見分を嫌々見てる周りの警官が、さながら私立探偵なんぞに任せられるか、と言い放っていたスコットランドヤードのお歴々でそこは好きでした。Detecitve Comic=DCだけありますね。
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
(以下ネタバレ有)
いやー暗かった!そりゃそうなんですけど、闇に隠れて生きる俺たち妖怪人間なのさって具合に、ずーっと夜。市長の葬儀の時ぐらいでしょ、昼。夜行性にも程がある。そういう風にセットアップしておいて、まーたずっと雨降ってるんだ。暗い!陰鬱!でも、ゴッサムの気候なのか、雨降っているわりにこう、じめっとした感じはなく、むしろ躊躇なく振るわれる暴力の具合とかから、カラッとした雰囲気すら感じて。『セブン』とかの後発っぽい謎ときに仕上げている割に、陰鬱であっても陰湿じゃない、ぐらいの空気感。
で、バットマンくんへ、っていう素敵なお手紙付きの連続殺人を探偵していくうちに、あれ、町全体が関係ある感じ?と巨大な陰謀にゴードン警部と2人で猛進していくこれぞ!フィルム・ノワール!誰もが口をそろえた『チャイナタウン』みがやっぱり強い。フライデー・チャイナタウン。古い歌を口ずさみたくなる今日この頃。
そもそも、バットマンは不殺のヒーローなので、ノワール的な設定とか、いつこいつは人を殺してもおかしくない、みたいなハードボイルド感って本当は無縁というか、食い合わせは悪いと思うんですが、ここをマット・リーブスは上手い具合にチューニング。バットマン=復讐、と言わせて蝙蝠怪人2年目の若さと怖さを併せ持つパティンソン・バッツが確かにいる!ってなりました。ガジェット系も無理をしない範囲に感じられ、なんでもアリ感はなく、そういう意味では、ポインズンアイビーとか、ミスター・フリーズは今後も出て来れない気がするリアル路線でしたね。ロビン、ベイン、トゥーフェイスにデス・ストロークってところですか。ああ、勿論サプライズ登場のジョーカーも。序盤に出てきたジョーカー軍団の顔半分塗りのやつ、あれやっぱトゥーフェイスなのか、それとも検事連中から出てくるのか。話が逸れましたが、そういうリアルな路線においておいて、ヴィランのリドラーは劇場犯罪を繰り返す凶悪犯。ジム・キャリーがやった時とビジュアルがめっちゃ変わっていますが、しかし彼をこのビジュアルにしたことで、夜な夜な自称の正義を執行する仮面の変人、即ちバットマンそのものじゃないか!っていう気付きを与える良きヴィランでした。
ノワールっていう意味だと、どうしても必要になってくるのがファム・ファタル。そういった点でのセリーナ・カイル=キャットウーマンの登板は必然ではありましたが、無理にノワールにせずに彼女とのロマンスは無くてよかったかな、とは思います。彼女に復讐させないことがバッツの気づきの第一歩だったんで、それで役割的には十分かと。あとペンギンね、あいつ要らない。あれなかったら無駄に長いカーチェイスも全部カットできるし。
2.でもこれってバットマンなの?
で、本作は最終的にバットマン=復讐の図式から抜け出して、街を変えるにはヴィジランテじゃなくて、希望が必要なんだ!と水害から人々を助けるバットマンという全く見たことのない姿が描かれました。お前能力もない、銃弾はじきまくる甲冑来てる癖に水に飛び込むなよ、とは思いましたが。で、それ自体は私の大好きなヒーロー像だし、っていうかヒーロー=人を助ける人、っていう認識なんですっごい良くできたオリジンだったと思うんです。思うんですけど、納得いかなくて。いや、キャラクターとしては凄くいいんですけど、それってブルース・ウェイン=バットマンなの!?っていう。ヒーローは人を助ける、っていう認識なので、逆にこれまでのバットマン映画って割と嫌いで。ジョーカーっていうどうしようもない悪の前ではもうバットマンは振り回されるだけだから見れるんですけど、彼が主体的にヴィジランティズムを発揮するのは本当に好きではない。好きではないんだけど、頼まれてもいないのに町の治安を勝手に守るヴィジランティズムがバットマンの本質だと私は思っていたので、結構困惑しています。みんな、これでいいの…?