どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
毎月恒例の旧作鑑賞記録です。9月はですね、U-NEXTから30日間無料体験をもう一度しませんか?なんて悪魔の誘いがあったもんですから、それに乗ってしまいまして、頑張っていっぱい見ました。大絶賛燃え尽きています。
という訳で鑑賞数は40本!これは凄い。
チャイナタウン
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
浮気調査を依頼された探偵が巻き込まれる治水をめぐる事件、そして。
いわゆるハードボイルドな文脈で物語は進んでいく中でちょっと言葉を飲むような結末に繋がっていく。その過程では、もはや巨大な陰謀に興味はなく、目の前の女をどうするか、しかない。
ここでシャロンテートを殺害されての作品という文脈と、彼自身のジャック・ニコルソン邸での強姦容疑及びその後の性的搾取の文脈とが重なってきて冷静に判断が出来ない、というのが正直なところ。作品と監督はわけて考えるべきだとは思うが、前者がこの映画に与えた影響は大きいように思えるし、しかし、この映画を撮っておいてそういう人物だった、というのもまた…
恋におちて
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
デニーロとメリル・ストリープがクリスマスプレゼントとしてパートナーに買った本を取り違えたところから始まる不倫ストーリー。
不倫なんだけど、肯定的とは言わないまでも、すっごくカラフルで、真実の愛がそこにあった!みたいな感じで描かれて。おいおい家庭持ちが中学生みたいな恋の仕方してんな、と。
これはあくまで個人の感想(そんなもん全部そう)ですが不倫を描くときは、頽廃的だったり、背徳感が燃えたり、それを悪いと思ってなかったり、で描ける良さがあると思うんですが、これにそれは感じなかった。うん、これは嫌いな不倫の仕方です。
私にとっての恋におちて、は小林明子のままでしょう。
レッド・オクトーバーを追え!
WATCHA4.5点
Filmarks4.4点
無音で潜航できるソ連の新型潜水艦が消息を絶った…ってなんそれ!絶対おもろいやん!!のやつ。
途中で人物の名前で気付いたんですけど、これジャック・ライアンシリーズなのですね。
そう考えると、潜水艦でのポリティカルサスペンスっぽい展開からアクションになっていくのは納得だけど、でもそのままで見たかったよなー、と。必要だと前振りがあるから仕方ないんだけど、今見ると爆発とかのエフェクトがチープに見えすぎて、だったら頭脳のやり合いだけでいいように思える
県警対組織暴力
WATCHA4.5点
Filmarks4.5点
孤狼の血LEVEL2をようやく見に行けそうなので、見ましたー。
やっぱり一作目の孤狼の血はヤクザ映画じゃなくて、こっちをフォローしている警察映画なんだよな、という思いを改めて強くした。
とにかく顔の強い東映の皆さんが顔顔顔でお届けするヤクザを手なづけようとする警官の話。戦後のどさくさみたいな文脈がヤクザにとっての転換期でもあり、それは警察にとっての転換期でもある、みたいなところがたまらない。全部を正義で語ることは大切なはずなのに、こういう映画の文脈だと急に陳腐で、ラジオ体操する程度の存在に見えてしまうのだ
ニューヨーク1997
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
マンハッタンを丸ごと刑務所にして孤立させちゃうおっそろい計画が為されたNYが舞台。島の中は完全無法地帯。明かりの消えたマンハッタンを一発で見せるファーストルックがもうたまらない。
そこに落っこちた大統領を救うべく、24時間のスーサイドミッションにカート・ラッセルが挑む。サンダードーム的な闘技場といい、ディストピアとして最高の出来を見せるマンハッタンがやったーを連続させ、そこにカーペンター定番の電子音楽がもうヘンテコムービーを盛り上げる。
T-34 レジェンド・オブ・ウォー
WATCHA5.0点
Filmarks5.0点
どうして!どうして!どうして私は映画館でこれを見たいと思っていたのに、何度もそのチャンスを逸していたんだ!?
ロシアの戦車物語は開始30分で劇的遊撃戦を見せた上で、負け犬たちのタンクウォー、逃走劇にラブ、最高のブロマンスまで詰め込んで最高の傑作だった。PCの画面で見てこんなに興奮するんだから、映画館の大画面と音響でこれを堪能できる…?なんだと?
ガルパンのおかげで戦車戦への解像度も高く見れたし、イェーガーさん完璧すぎませんか
悪魔の手毬唄
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
これも原作読んだの遥か昔だな…と思って本棚見たら持ってはいませんでした。道理で記憶に薄い。
記憶に薄いので普通に犯人当てを楽しめましたが、これぞ横溝正史な岡山の田舎の地獄、芸術的殺し、見立て、てんこ盛りだ。ただ、1時間近く複雑な舞台の説明に使っているのは流石に長すぎた気もするし、解決に向けてちゃんと提示できてたか、と言われるとそこまででもなかったか
MEMORIES
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
3編のアニメ作品からなるオムニバス。
1本目は宇宙で救難信号を受け取ったら、その信号の先に記憶の海に溺れる女性、隊員2人の運命は。思い出に囚われるのと、思い出と共に生きていくことは違う。
2本目はうっかり謎の試薬を飲んじゃったサラリーマンの男性が発する臭いが震源地となってバイオテロのように人が倒れていく。それと知らずに任務を全うしようとするコメディでこれがまた面白い。
3話目は、大砲のある砲台の街の家族の話。となり町戦争はこれを見て書かれたのかもしれないように感じるテイスト。大砲の書き込みが凄かった
フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
フランケンシュタイン東宝版、コレは良かったですよ。
科学の犠牲として生まれたフランケンシュタインに放射性物質の文脈を折り込んで、人間がどんどん成長していく。フランケンシュタインが檻の中に囚われている状態は、やはり訴えてくるものがある。
当然この時代なので、フランケンシュタインを巨大化させるのはミニチュアの中で、逆に人間をメインに映すときは、みたいな工夫に喝采を送りたくなります。その上で、彼をヒロイックにするために出てくる護国聖獣ことバラゴンさん。
まあどっちが勝つかはなんとなく分かると思うんですが、その決着の後の始末をどうするか、で登場するまさかの大ダコに拍子抜けはした
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
しっかり大ダコから始まる前作リスペクトっぷり。
そこから判るように、前回の話は受けつつも、あれ、この前はむしろ大ダコがなんでそこに、だったのに今回はなんでフランケンシュタインがそこに?となるわけで。
フランケンシュタインをもう一体登場させることで、完全に特撮なのにほぼアクション映画みたいな格闘シーンを撮るという非常に稀有な作品に仕上がっている。人間パートが本当にいらない点が点数こそ下げてしまうが、サンダとガイラの戦いは一見の価値有りだ。
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
アメリカの空軍司令官がやっちまった!このままではソ連に核が落ちるし、報復で地球が壊滅する!
すっごい頭の悪い設定だが、起こった悲劇を回避する為に奮闘する男たちの真面目だからこそおかしい会話が笑わせる。
司令官から暗号を聞き出そうとする副司令官のやりとりは必死ゆえに必笑で、そんなことで、という理由からがっくりくる。首脳同士のやり取りもまた笑えてしまう。
これを冷戦下に思いついて映像化しちゃうっていうね
フラグタイム
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
3分だけ時間を止められる、という能力を持っている少女。しかし、何故か止まっている時間の中で動く相手がいる!?
SFアクションなら燃えたぎる設定だが、本作はそれを秘密の共有とおいて、恋愛、しかも百合に持っていく。ただまあ、恋愛というより、集団における自己の持ち方、関わり方と「特別」についてのお話。時間止められる割にかなり話はミニマムではある。
距離の詰めかたが急すぎる感じは否めないが、宮本侑芽が歌うflagile流されるとどうしようもなくいい話だったみを感じてまう
泥棒成金
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
大泥棒だったケイリー・グラントが、自分の手口を真似た模倣犯を捕まえる話なので、何が泥棒成金なのかイマイチわからん。
ロマンスが入ったりするんだけど、その中でどういう風に見せたいのか、映画の中で人を騙したいのか、見ているこっちを騙したいのか曖昧な感じでキャラが動くので乗り切れなかった
キャンディマン
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
なーるほど、ジョーダン・ピールがこれのリメイクを手がける(監督は別の人だが)も納得の黒人差別、女性差別の文脈が中々に色濃い作品だった。リー・ワネルの「透明人間」は確実にこれを参照してたんだろう。
いわゆる恐怖の対象となるキャンディマンは背の高い黒人で優雅な毛皮を纏い、右手の鉤爪以外はホラーアイコンな雰囲気はない。と思ったらまさかの虫文脈が出てきて気持ち悪かったが。
という訳で、単なるスラッシャーとか、都市伝説系の殺人鬼ものだと思ってたけど、そんなにバンバン殺す訳じゃないし、むしろ見捨てられたひとたちの話であった。
いや、勿論鏡の前で5回名前を唱える、とかいう結構面倒な召喚手法なんだからそれ軽々しくやるな、はあるんだけどさ
ソング・オブ・ラホール
WATCHA4.5点
Filmarks4.4点
今見るべき映画でもある。(勿論アフガニスタンへの想いを馳せて、だ。)
イスラム教は音楽を禁止している、というちょっと理解できない状況下でパキスタンの音楽は死滅しかけていた。優秀な音楽家は暗殺されるか、転職する。そんな中、伝統音楽を廃れさせないために民族音楽とジャズとのミックスを試みた人々が、世界中に評価され、ニューヨークでのジャズコンサートにゲストとして呼ばれる晴れ舞台までを追う。
前半は、イスラム教における音楽を続ける難しさ、後半は世界トップレベルのジャズ楽団とのリハーサルで四苦八苦する様子が描かれるが、その大団円となる本番を含めて描かれるのは音楽の根源的な自由と楽しさである。例えば昨年なら「エイブのキッチンストーリー」が食でその融合を説いたが、ドキュメンタリーでこれを見せられると、演奏中の彼らの顔が何よりも雄弁で、感動する
ジャッジ・ドレッド
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
スタローンじゃ無いほう。
なんかもうモリモリ詰め込まれた街、メガシティで、警察でありながらその場で判決まで下すジャッジ、なるロボコップっぽいビジュアル(なお別に重装備でもない)の存在を丁寧かつスピーディに導入しつつ、その候補生かつ人の心が読めるチートミュータントとバディアクション。
あるタワーをあっさりと閉鎖して最上階へ向かう、っていうそれだけの話にしてるのでシンプルだし、高さを生かした戦闘だったり、コンクリ打ちっぱなしな建物なのでガンガン貫通する銃とか、少し異色な感じ。
特筆すべきは、冒頭のカーチェイスであっさり通行人が血だるまになることでも示される残虐描写。銃弾が貫通していくのを人体を波打たせたり、スローモーションを超絶多用しながら示す様子は、自らが法で正義と言い切るジャッジの物質感ともマッチする。
まあ基本的には愛すべきバカ映画であり、ちっとも嫌いになれないやーつである
ブギーナイツ
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
ポルノででっかく(意味深)なってやる!
ダーク・ディガーなるポルノスターになる青年の一代記的ではあるが、まあその周りの群像劇だ。
びっくりするぐらいすんなりと各登場人物を紹介しちゃって、一旦膨らませながらきれーにまとめていく手腕、そしてそれを長回しとかワンカットで見せる技術が素晴らしい。
そしてこのパターンお決まりの絶頂からの転落、ではあるんだけど、そこが短かったかなー。増長が急に感じた。
モスラ2 海底の大決戦
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
沖縄を舞台に移し、満島ひかり(!)をほぼほぼ主人公に据えて、子どもたちのひと夏のアドベンチャー!って感じに作ってるが、それがダガーラvsモスラのバトルと相性がとことん悪いので停滞してるようにしか感じない。人間パートと同時進行というより、人間パートの間停戦してるように感じるのだ。
子どもに焦点を当てすぎて、大人不在が悪い意味で目立った作品だった
キングシーサー寝てる場合じゃないぞ、多分
モスラ3 キングギドラ来襲
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
最強、故に負けまくっているキングギドラがようやく強さを見せる。そこでモスラは一計を案じ、タイムスリップして過去のまだ弱かったキングギドラを倒してしまうことに。
そこと同時進行で小美人の片方を正気に戻す作業が子どもによって行われ、気になる点はあるものの、平成モスラは有終の美を飾ったのではないか。ラスト、子どもと大人の再会のシーンはこれだけのエキストラをちゃんと動員したのか、なんて最近海外の映画で思った気持ちを持てた。
恐竜は「ジュラシック・パーク」から5年経ってるのにこの遊園地のアトラクションにある動くやつレベルなのはしんどい。
日本のいちばん長い日
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
岡本喜八のほう。
面白いねぇ…。
ポツダム会議から宮城事件を中心としつつ、しっかり玉音放送まで戦争を終わらせること、終わらせないこと、という二項対立をここまでしっかり描きながらもずっと面白い。原田眞人版を先に見てたり、その時よりこの当時のことを知ってるから解像度が上がったということもあるだろうが、それにしたって陸軍の将校たちの理屈が面白くてたまらない。
それと顔、目がやっぱり違う。天皇の描き方に顕著だが、やはり戦争を知っている人たちがやる重みっていうのは格段にあるな、と痛感する
ターミナル
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
えースピルバーグでダントツに嫌いでした。トム・ハンクスはフォレスト・ガンプっぽい無垢で無知な感じで達者なんですがね。
1番の違和感は、最終的に使われるとはいえ、あんな仕事ぶりの連中が放置されていたり、ちっとも司法とか、NPOとか、国とかが介入しないこと。J.F.K.国際空港でその対応ってことは無いだろ。通訳の問題とか、彼への対応もだし。
結局、いい人です話に進める為にずーっと泳がせてやっと使う、って感じで嫌い。脚本のために人が動いてるようにしか感じなかった
情婦
WATCHA5.0点
Filmarks4.9点
いやーめちゃめちゃ面白かった。
2時間のうち、まず最初の30分はほぼ弁護士事務所で、後半は殆ど裁判所だけで進む、怒涛の法廷ミステリ。
事件の時何が起きてたか、っていう事実の提示、真実の解明よりも、しっかりと事件に向き合って、レナードをどうやって無罪にするのか、に真摯に向き合ってる。
そうやって会話ばっかりで進んでいくのにちっとも飽きない脚本の面白さは、大ネタやトリックの凄さに関わらない。リフトの上げ下げだけであんなに笑い取れるの他にいるのだろうか
クリスティ原作がミステリの強度を担保した上で、ビリー・ワイルダーと俳優陣がこれだけの作品に仕上げている。
ミッドナイト・イン・パリ
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
昔はよかった、昔はよかった、って言ってるけど!その昔の人も昔は良かったと思ってるぞ!っていう映画。
それはそれで素敵なんだけど、ラストに主人公が向かう顛末なんかを含めると、結局「ウディ・アレンが」昔は良かったと言っている、がノイズになる。そりゃ昔は良かったでしょう、になっちゃうんだよね。
ザ・バンク 堕ちた巨像
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
インターポールの刑事が銀行の絡んだ取引をめぐる闇を追う。
ヒントになりそうなやつを見つければ、その度に目の前でそいつが殺されてしまう。
わずかな…でも無いか、手がかりを追っていった先の美術館での銃撃戦は一般人が巻き込まれてるし、建物の構造も利用したものになっていて出色。
ダークスター
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
これぐらいだともう特撮がサンダーバードみたいな感じで楽しい!
爆弾と会話する(まあ正確には爆弾が正確な時刻に爆発するようにするCPUみたいなもんだと思うが)のは面白いし、それが緩い。
全体的に緩い宇宙船コメディみたいな感じだけど、本人たちは至って真面目だから面白い、っていうタイプのやーつ。
キャリー
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
デパルマのほう。
ホラー映画の金字塔!なんて聞いていたからビビり倒していたが、サイコキネシスを持った女の子が虐められて爆発!みたいな話で、怖いより辛い、が勝つ感じ。
いじめてる側の女の子たちの罰のシーンをやたら長めに撮ってるのとか、デパルマの趣味だろ、と思ってしまうが、キャリーのお母さんがキリスト教原理主義に走りまくっててたり、その死に様とかから考えるとキリスト教のモチーフがふんだんで、ちゃんと考えようと思えば考えることはたくさんありそう
エデンの東
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
清廉潔白を絵に描いたような父アダム、兄アロンに対しての弟キャル。善と悪が分かれているようで、キャルだって優しいし、アダムだって嘘をついていた。キャルが用意してきたお金は戦争で儲けたお金だから受け取らないけど、でもそもそも資本主義のレールに乗っかってるから誰かからは奪った金なのだ。正しさは空虚で、弱い。と同時に独りよがりになれば悪でもある。
という一方で、「裏切り者」エリア・カザンの側面から考えると、正しいだけで生きられるわけねぇだろ!悪いことはしとらん!な主張にも見える。
何がジェーンに起ったか?
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
幼き頃は妹ジェーンがスターで姉ブランチが完全に無視される存在。しかし映画界では逆だった。そんな状況で起きた交通事故でブランチは半身不随に。互いを憎みながらも、事故の原因が自分であるとジェーンは世話を焼く。焼いてるんだけど、まあ飯にネズミ丸々1匹ぶち込んだりで事実上軟禁。しかもアルコール中毒、かつての栄光も忘れられない。
物語的には、ラストで実はジェーンを轢こうとしてブランチが自損事故を起こしていたから、悪いのはブランチの方だった!!ジェーンは被害者!みたいになってるんだけど、いやいや、ジェーンの仕打ちはそれにしても酷いし、人殺しちゃってるしで全然どんでん返しになってないのでは?普通に被害者はシンプルに家政婦の方ですよ
裏窓
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
骨折して部屋から出られなくなった男が、窓から見える向かいの建物で起きたやもしれぬ事件を安楽椅子探偵していく。
本当に事件はあったのか?という段階が非常に長く、周りの人間が少しずつ陰謀論が盛り上がっていってしまうように殺人論に傾き、あらゆる要素を事件に向けて加速させていくのと対照的に、常に疑義を呈する第三者目線を当然ではあるものの欠かさない刑事ドイルが頼もしい。
ただ、焦らされまくったので結論が欲しくなっちゃったかなー
そして!何より!プライバシー保護の権利が!とっても大事!
ファイティング・ダディ 怒りの除雪車
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
大好きだった「スノー・ロワイヤル」のオリジナル。とはいえ監督が同じなのでお気に入りだった演出はどうやら大体踏襲されていたようで、本作もまたお気に入りに。
若干こっちの方がシリアスっぽい雰囲気になってるのと、やっぱ撮影とかで見せる派手さが違うかもしれん。
赤色彗星倶楽部
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
淡々と、しかしどこかオカルティックに学校生活を描いていく。迫り来るXデーを前に、別離が。
繊細で触り方次第で壊れそうな青春を切り取ってるが、国語の先生とか、バンド演奏とか、本質的にはストーリーと関係ないところの方が面白かった
恋はデジャ・ブ
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
悪いヤツ、ビル・マーレイが2月2日に閉じ込められる。タイムループ映画のハリウッドでは名作とされていて、大好き「ハッピー・デス・デイ」や今年ベスト級に好き「パーム・スプリングス」の原型でもある。
ただ、結果としては後学のための、って感じの作品で、タイムループの基本、変化の提示、ループするなら何する大喜利なんかは結構ここで決めてるんだな、と思った。ただ、ループっていうよりも退屈な日常のメタファーって感じが強め。この辺はこの設定を受け入れる土壌があるかどうかにもよるんだろうな。
ただ、ゴールの設定のされ方がどうにも納得がいかない。恋愛をゴールにするのは時代的に仕方ないとは思うが、自分を変えたのではなく、相手の望む自分を身につけただけで、もっと言えば自分を変えたというより、最適解の事務処理能力が上がった、っていう感じで「何で私が東大に?」に近い。あるいはギャルゲー?「神のみぞ知るセカイ?」
狼たちの午後
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
実話ベースの銀行強盗モノ。
とはいえ、開始即1名離脱、警察も割と到着が早いしで、犯人たちの悪さや狡猾さを楽しむものではない。むしろ、後半に顕著であるストックホルム症候群ともまた違う気のするとんでもなく緊張感の無い、しかし一線は引いてる人質たちの空気を感じる映画である。
辿る結末も踏まえ、アメリカンニューシネマ的ではあるが、ちょっと裏読みしてしまってたのが失敗した。サルとソニーという名前の仮名っぽさ、アル・パチーノの醸し出す有能感、サルのあまりにも喋らなさで、サルとソニーの正体は逆かしら、とか思っちゃったのよね。
シンプルにサルがランボーのベトナム帰還兵モノだと思った方がいい。
Seventh Code
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
前田敦子を異国に放り込む「旅の終わり、世界のはじまり」はこっから始まってたんだね。
今ではすっかり演技派というか、ウザめ、ヤバめな人をやらせると達者な役者さんである前田敦子だが、まだうまい具合に舐められていたタイミングだと思われる、その「舐め」で鈴木亮平に付き纏うヤバいヤツと思わせといての逆襲のあるよく出来た中編だった。そういう意味で、作品全体が完全に前田敦子に奉仕している、しかしその価値がある。そういう作品だ
ドッグマン
WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
いわゆるトリマーをやっている主人公は非常に気が弱く、対話不能な暴力的友人シモーネとの関係が抜け出せない。暴力で言うことを聞かせてきたシモーネは、我が儘が何でも通ると思ってるタイプの暴力なので悪党というよりガキだ。相手を暴力で支配していることにも多分気付いてない。だが、それに輪をかけて悲しいのが主人公。犬の毛を刈るコンテストですら犬より娘を見るほど他人の顔を伺う始末。それはラストで隠蔽よりコミュニティへの復帰を願った彼の行動にも現れている。そこに目的も深謀遠慮もない。
ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
もうタイトルの通りです。
米領サモア代表はアマ選手のみで構成されていて、当該試合の監督も酷い。そこに本国アメリカのサッカー協会が助け舟を出して監督を派遣。入隊してしまった代表資格のある若者をスカウトしてW杯予選で公式戦初勝利を迎える、そんなドラマみたいなことある?なドキュメンタリー。
やってきた監督も、選手たちも、みーんな好人物に見え、そこにサッカーの面白さも見える。競技レベルだけが競技の面白さを担保している訳じゃ無いんだよ!
原題も素晴らしい。次のゴールが勝利へ、でもあり、次の目標は2勝目(winsなので)でもある。
ただ、肝心の試合のシーンはカメラワークが壊滅的、編集もクソなので大減点。だったらトンガ戦まで盛り上げて、トンガ戦90分実況付きで見せてくれればその方がいいってなった
ターミネーター
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
未来からやってきたシュワちゃんが殺しまくる。
えっ、シュワルツェネッガーが主役じゃないんだ!な冒頭は実は見事。
タイムパラドクスなどのSF周りには若干の疑問符と、普通にこの世代でないとダメ、っていう理由付けが薄い感じはあるが、まあ面白いし、終盤、ストップモーションアニメだ!!!とテンションがガン上がりしましたね。
2029年、ロボットが支配する世界になってないといいですね
大怪獣バラン
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
ゴジラがシリーズ化される隙間で作られ、忘れられがちな怪獣バラン。少なくともGMKは護国聖獣だし、バラゴンよりバランだよな…
シンプルに崇められてた恐竜の生き残りなんで特段にビームとか吐かないし地味ではあるが、人類が倒せるいいラインではある。もうちょい行動原理がしっかりしてると良かった
ガルヴェストン
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
死んだと思ったらなんでもできる。そんな感じで余命宣告された男が、エル・ファニングを拾って逃避行。ちょこちょこ人間関係を清算しながら、いろんな怒りや悲しみがあるはずなのに、それはエル・ファニングだけが爆発させて、すっごい淡々と進んでいく。
このミスで見かけた気がするが、別にミステリって感じはしなかった
世界にひとつのプレイブック
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
えーと、全体を通してのいい話コーティングが馴染まなくてどうにも。
前半は主人公の社会への不適応を出すための、だとは分かっているんだが、見てられないというよりハッキリ言って不快で、憎めない、みたいなキャラではなくはっきり嫌いだった。それでも見ていられるのは、会話の面白さによるものと素晴らしい俳優陣の演技によるもの。
だから、後半になるにつれて向かっていくわかりきったエンディングはなんだかはぐれモン同士くっついとけば感がぷんぷんしたし、全体的にそういうことじゃねぇだろ、というか、それで解決ではないだろう、と思ってしまう。
危険な情事
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
マイケル・ダグラスがうっかり浮気した一夜の過ちの相手のグレン・クロースがヤバいやつだった!
という話で、いやー火遊びするにも気をつけなあきませんとー、みたいな文脈に感じられるんだけど、現在の我々が見ているとまあ浮気した時点でギルティ。被害者は奥さんと子どもだぞ。しか無いので、どっちかと言えば、韓国映画的なダメな人がダメなままな話っぽいのをアメリカで、こんな感じでやってたんだ、という印象。
あっ、こいつヤバい?と気付いた時のマイケル・ダグラスの表情が良かった