どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
今回は『野球少女』!福岡ソフトバンクホークスのファンだし、イデホのホームランを神宮での日本シリーズで見たし!行くし!イデホが打ち砕きスタンドに刺さる~♪
あ、あのイ・ジュヨンが主演、みたいな枕詞が着きますが『梨泰院クラス』は見てません。ん、『愛の不時着』?どっち?
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
(以下ネタバレ有)
1.できっこないをやらなくちゃ
今作は、女子野球ではなく、プロ野球を目指す野球少女の物語。
でも、本質的には野球っていうよりは、韓国映画、それもバイオレンス系でよくある己のコントロールをさせないようにする、というタイプの物語だな、という印象。
主人公のスインは、野球部の監督や新任コーチ、母親など色んな人たちから「プロになれるわけない」「女が野球を?」と勝手に天井を決められ、呪いの言葉を投げかけられてしまう。それでもスインは必死に練習を続け、実力を磨いて呪いの言葉を跳ね返していく。最終結果でプロ選手になれたのはおまけみたいなもので、夢はかなう、みたいな綺麗事というよりも、「お前のオールを任せるな」、さすれば…という話。つまり、呪いの言葉をかけられやすい野球×少女という組み合わせにしているだけで、まあ極めて普遍的な話なんだと思います。
呪いの言葉、という意味ではお母さんの存在は非常に胸に来るものがありましたね。家族の為に、夫の為に、子どもの為に。色んな形で自分の人生を犠牲にしてきたからこそ、スインにも良かれと思って、結果としての呪いの言葉を放ってしまう。生で彼女の野球を見ることで呪いは解ける訳ですが、彼女のことを悪としてはとらえられない、むしろいいやつ風な旦那、あんたは本当にもう少し頑張れ。
あ、でもグローブ燃やすのだけはアカンです。グローブは買ってすぐ使うものじゃなくて、時間をかけて馴染ませてくものですから。ありえねぇ。
2.野球映画としての強度
んで、ですよ。鑑賞前の私のツイートがコチラ。
ラスト!野球少女。ヴィエー!ヴィエヴィエヴィエ!ヴァーダと頭の中で流れてますが、彼女のフォームのモノマネが出来るようになるでしょうか!?
— 抹茶マラカス (@tea_rwB) 2021年3月8日
明らかに野球映画を期待していたんですよね。プロ野球を目指す少女なんだから、どのレベルの野球を見せてくれるのか、大変楽しみにしていました。
そういった点で言うと物足りない、というのが正直な感想。まず20年ぶりの高校野球の女性部員となっていた割に、そこにくっついてきそうな指導者だなんだのアレが無い。今回の作品でコーチと出会うまでその勝手な練習しかしてなかったというのは多少現実味が薄く感じます。まあそういう意味だとお母さんの覚悟も、と思ってしまいますが。
んで、肝心の野球シーンは結構投球フォームでカットを割ったりして、ああ本当に投げてはいないんだろうな、という気が結構してしまいました。一番致命的なのはユニフォームです。彼女、投げるときはいつも上にジャージかなんか羽織ってるんですよね。男だらけの野球部の中で、トイレの掃除用具入れのシーンのような好奇の視線に晒されないための自己防衛策として、なのかもしれませんが、それによって肉体的な説得力がどうしても提言されてしまっていた印象。おまけに汗かかないんですよね。どうも特訓にも説得力が出ない。同日に見たエヴァンゲリオンでは、黒綾波ですら田植えで「これが汗水」と学習していたのに、野球に汗水が足らないのは致命的では。うーん、スポ根を期待しすぎたのかもしれません。