どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
過去作鑑賞の記録。いや、名作も多いけど、とにかく予習が多いな!
掲載本数は18本。まあまあかな。
悪魔のいけにえ
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
超擬態人間の予習で。
スラッシャーホラーの金字塔。
ビビりながら見ていたが、そのもののシーンはそこまでなく、悲劇が始まるまで30分ぐらいかかる。ほぼリアルタイム進行に感じるからこそ、どうも夢っぽい。
チェンソーだけじゃなくハンマーも使うレザーフェイスはむしろあたふたしたりして可愛いレベル。
ただ、まだスラッシャーの楽しみ方が掴めないかなー。
プリズナーズ
WATCHA4.5点
Filmarks4.4点
娘を誘拐されたヒュー・ジャックマンが大義のために道を外していきつつ、警察のジェイクが別ルートで犯人を追う。
真犯人が誰か、というのは結構驚いたが、とにかく役者陣の演技、特にヒュー・ジャックマンの壊れ方は素晴らしかった。途中でコイツ何も知らないんでは?と思われる状況でも自分の取った手段を否定できずに続けるしかない。
彼の様子は、イラク戦争におけるアメリカのように見受けられ、たしかに彼はキリスト教原理主義的な描かれ方だった。だとすると、ラストは。アメリカ大統領選の日にこれを見るというのはなんとも皮肉だ。
知りながらも止められない友人夫婦もイラク戦争における英仏感があるのがまたなんとも…。
イット・フォローズ
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
冒頭不穏な音でクレジットからの無音、そしてそこから長回しで車が発車するまでのシークエンスは見ていてとても美しかった。っていうかよくぐるぐるカメラが回る。
ゆっくり近づいてくるそれはゾンビのオマージュにも感じられ、ということはそれは死自体なのかしら。性病とかの象徴っていうのは少し安直にすぎる気がする。
とはいえ直球の純愛映画だと思う。
ディア・ハンター
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
dearじゃなくてdeerだった。
ながーい結婚パーティが続いてる時はどうなんだろう、と思っていたが、どんどんそれが効いてくる、効いてくる。
何だったらパーティよりも短いように感じたベトナム戦争が全体を支配してる。徹底的に狂ってしまったクリストファー・ウォーケンも素晴らしいし、ラストのテーブルを囲んだgod bless America が前半のパーティとの対比になって辛い。
すばらしき映画音楽たち
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
映画音楽の代表例を列挙しながらその歴史的意義と、映画音楽ができるまでを説明するドキュメンタリー。
ロッキー、007、ジョン・ウィリアムス、ハンス・ジマー…。枚挙に暇がない聞いただけで盛り上がる音楽の数々はそれだけで無数の映画体験を思い出す。
欲を言えば、既存音楽の使用、っていうかタランティーノだよね、そこにも触れてくれれば良かった。
レベッカ(1940)
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
ネトフリオリジナルでリメイクがあるので履修。
いつまでも画面を支配しているのは死んでしまった女レベッカ。だが、彼女の姿や声は一回も出てこない。その点でこの映画は異色だ。
主人公がレベッカの影響に襲われていくまでが若干スローなテンポなのが気になるが、そのまま乗り切ることに成功していると言って良いのでは。
本来悪事を明かす側の探偵役が実に嫌なやつに見えるのがまた上手い。
日本沈没(1973)
WATCHA4.5点
Filmarks4.5点
日本沈没2020の前に。
みんな大好き八甲田山の橋本脚本&森谷監督のコンビはまたしても顔の圧の強すぎるおじさんたちと組織を描いて大傑作。
馬鹿でもわかるSFとして、プレートテクトニクスをしっかり講義してくれて、その上で当時最新と思える科学の限界と実力を示し、人間の現実と希望も見出す。
津波・地震・火事と多数の大災害を見せるミニチュア特撮にも大興奮。84ゴジラとかより前でこれは凄いし、そりゃリメイクは樋口さんに話が行くわな。
プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
ライアン・ゴズリング演じるバイクスタントの男が強盗をする1幕目、彼を追いかけた警官の2幕目、そして彼らの子どもたちの3幕目と綺麗な三幕構成なのだが、どんどん勢いが落ちていった印象。ってか、ライアン・ゴズリングが達者すぎる。
因果の輪廻が深い話であり、輪廻を絶った話とも言えると思うが、うーん、それって警官だった彼を免罪しただけに見える。
見えない目撃者
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
オリジナルの韓国版を見てないのに中国版を。
見えないことを生かした基本線は日本版と変わらないが、犯人の見せ方や、動機なんかはちょこちょこ違う。特に、犯人が視覚に頼って仕留め損なうのは印象的だった。
とはいえ、あまりにもローラーブレード少年がカッコ良すぎるのと、彼と事故死した弟を重ねる演出のくどさが目立ち、日本版の勝ちとします。
仄暗い水の底から
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
いつも清く、生の象徴として扱われる水の持つ湿っぽさや気持ち悪さ、徐々に染みていく感じ、そこをホラーとして映像化している。びっくりさせる系ではないので、地味ーに気味悪くなる。
相談、引っ越しをもっと急げ的な指摘はまあしたくなるが、離婚調停に伴う親権をめぐる争いや現象に伴う焦燥感がそこを感じさせない。
アメリカン・ドリーマー 理想の代償
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
石油業界でのし上がった男は、正しさこそが正義であり、ある種それに狂っている。
自宅が襲撃されようと、自社のトラックが襲われてようとも、彼は正当な手法にのみ拘泥してグレーすら許さない。当然、この時のアメリカでそんな綺麗事は通らず、窮地に追い込まれていく。
清く正しいことをしているはずなのに画面はずっと暗くどこか後ろ暗い。
天河伝説殺人事件
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
TENGA伝説…失礼、てんかわ伝説でした。
市川崑作品で遊んでしまって申し訳ないが、きっと横溝正史を内田康夫でやりたかったのかなーという感じ。田舎の陰鬱な感じは映像に出てるが、どうしても題材が能なせいか、おどろおどろしさよりも品格が滲み出る。
解決ももう少しスマートに説明できるかな?という感じが否めず、その割にストレートなので驚きも少なめ。
黒い家
WATCHA5.0点
Filmarks4.8点
人生で一番怖い映画でした。
サイコパスの造形としては幾分描き方が画一的で、少し雑な印象は受けるがとにかく凄い。
前半は森田印のボソボソ喋りでどこか粘着される得体の知れない恐怖で締め殺してくる中で、1人だけ声の大きい大竹しのぶに恐怖。この予感は間違ってなかった。
後半に入ると事実関係がはっきりし出して、サイコホラーに。犯人宅での隠れながら逃げるところは本当に怖かった。
ラストの職場バトル、ボウリングの玉とかあんな使い方したらもはやコメディなはずだし、演出もそういうのが多いのにちゃんと怖かったり、狂気性を際立たせる方に働いてる。
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
永井豪による東映アニメ鋼鉄ジーグがイタリアで人気ってそんなことあるのか。
いわゆる、ひょんなことからスーパーパワーを手に入れた男がヒーローになる物語でオリジンに近いが、敵がマフィアで殺人鬼で小物なので文法がノワールに近い印象になる。そうなると、彼にヒーローとしての自覚を与えるメンターのポジションが途端にファムファタル的に感じるようになり、ヒーローとして振る舞うことの異常性を感じやすくなっている。その上で、人を助けることを是とするヒーロー像が出来上がるのでよく出来ているのではないだろうか。
STAND BY ME ドラえもん
WATCHA2.5点
Filmarks2.6点
さあドラ泣きMAXの予習です。ダーメでしょう、これは。醜悪。
結婚前夜やらさよならドラえもんやらウソ800やらとにかく名作を詰め込んでいるが、その繋ぎは殆どなくまあダメですね。だいたい、こっちに蓄積があるからしずかちゃんパパの言葉とかさよならドラえもんで泣ける訳で、2時間で積み上げた関係性だけでは泣けない、泣ける訳がない。
全体に筋を通すために打ち込まれた成し遂げプログラム、それ自体は悪くないと思うが、幸せの定義に2010年代で結婚だけで突き進む価値観も全く好きじゃない。結婚できるかが大事なんじゃなくて、のび太が自分で歩めるようになることが大事なんじゃないの?しずかちゃんをトロフィーにしてるよ
かつてのドラえもんのいいところを残しつつ、価値観がずれたところはアップデートするから名作を作り直す意義があるのであって、パッチワークにしても意味はないのだ。
バックドラフト
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
大火事だー!!
何故だろう、マンションの廊下から突入しようとしてバックドラフトにやられる絵を覚えていたのだが、ちっともそんなシーンはなかった。なんだと!?
火事と戦う男たちの話ではあるが、基本線は兄弟の喧嘩と放火事件のミステリになっており、それが上手いこと言ってる。火事のシーンの臨場感は凄まじいものがある。
ゴーストバスターズ
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
一応配信期限で見たけど、アフターライフが控えてるし、予習扱いなのかな。
久しぶりに見ると曲がやっぱ強い。メインテーマで勝ってるな。
軽いコメディ調で進むゴースト退治はとても楽しく、ずーっとみてられる。一方で、あまりに軽すぎる気もして、まあ乗り切れないのも事実。まあアメリカのコメディ自体そんなに乗れないからな。
日本的な感覚だと、幽霊と悪魔はまた別だと思って色々考えてしまった。
市民ケーン
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
Mankの予習です。
映画史の教科書としてとにかく圧倒的なのは分かるし、現在でも確実に通用する作品ではあるが、技術面の革新は同時代性あってのものだとは思う。
んで、本編。黒澤明の羅生門に影響を与えたんだな、と思うとにかく人の話を聞きまくるストーリー。ローズバットの正体でストーリーの持続力を持たせる。
引いていく、あるいはズームしていくカメラワークはとても印象的だった