どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
先日のおれなら出演に伴う007のドラフト会議参考資料が思ったよりも好評で有難く存じております。今回はちゃんとそれに合わせて全作チェックした007全24作の感想をば。ネバーセイネバーアゲインとカジノロワイヤルの古いやつは見てないですがご容赦を。
007/ドクターノオ
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
第1作は既にしてかなりの基本構造が出てきてる印象。ただ、やっぱあの頃のロマンであって今のロマンじゃないな、と痛切に思います。
あとスパイ映画にしちゃ、敵味方とも頭脳面が薄すぎますね。部屋に誰か入ったかな?のトコ以外ほぼ頭脳無しで逆に笑えました。原子力使う敵のスパイ殺しの手段に毒蜘蛛って、ねえ。
007/ロシアより愛をこめて
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
うーん、なんかよく言えばシンプル、悪く言えば単調。列車の中が楽しいけどそこから動かないし、窮地から刺客が喋りすぎだろう。
そっからは今度は蛇足の連続に感じる。結局スペクターは何がしたいんや、って組織に見えるし。
あとなにより簡単にボンドガールがあなた好きよ、になりすぎてなろうかよ、という感じ。すごく気持ちが悪い。
007/ゴールドフィンガー
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
今までの2作品よりは面白かった。多分オッド・ジョブの持つ不思議な魅力(投げただけで切れる最高の帽子)と、スペクターの出てこない却ってバカバカしい計画、吹替の滝口順平さんの名調子なんかが大きいのかな、という印象。別にアクションとか計画自体は派手じゃないしね。
あとはメカか。イマイチだった追跡装置はともかくとして、おなじみボンド・カーはやっぱりあれだけ仕込まれてる車はそれだけで心くすぐられるものですよね。
ただ、今回のボンドガールであるプッシー・ガロアの扱い方自体は歴代でもトップクラスでクソだと思います。セクハラを超えて強姦レベルだろ、と。ジェームズ・ボンドがロンドン五輪の開会式に出てきてイギリス人はなんでうれしいのか疑問に思えてきました。
007/サンダーボール作戦
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
いよいよボンドが歩く変態になってるぞ!あ、変態もフツー歩くか。
色々揉めたおかげか、わりとアクションが今までよりしっかりしてるし、水中撮影もよく出来てる。
まあでもボンドはほんとひどいな、靡かない女はあっさり銃の身代わりにしちゃう。いやまあ敵だからいいんだけどさ。抱ける女だけ守るスタンスがね。
あとスペクターの理不尽処刑も良かった。
007は2度死ぬ
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
ジェームズ・ボンドinトンデモ日本
忍者やら海女やらもう怒られる気満々の日本を舞台に下世話おじさんa.k.aジェームズ・ボンドがやりたい放題。そんなに意味を感じない死の偽装から始まり、Qの持ってくるヘリ、スペクターの基地など、メカ的な見どころはたくさん。
ってかどんだけ金かけたんだ。でもその割にアクションとかは悪くなってるし、宇宙規模の組織のくせに、ついに顔を見せたせいか、ブロフェルドとスペクターが急にショボく見えてしまった。
女王陛下の007
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
雪山できるアクション大喜利を詰め込んだアクション娯楽作に仕上がってると思う。ロープウェイの綱を使ったほぼSASUKEだし、ボブスレーも面白い。ちょっとカットを割りすぎだが。
ちゃんと偽名を使うスパイとしての当たり前がようやく実践されているし、そこそこの残酷描写もあり、スパイ映画としての標準に近づきつつある感じを受けた。女性に対する扱いもマシになってきてる。
まあこれまでがおかしいんだと思うけどね。それに慣れすぎてるとこれはボンドじゃない!になっちゃうのかね
007/ダイヤモンドは永遠に
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
完全なコメディになってるぞ!
ありえないブロフェルドの小物感と人工衛星をめぐる設備。駐車場のカーチェイスだけはフレッシュに見えたが、それ以外は笑っちゃう感じがずーっとする。
バカバカしすぎて、女性の扱いの酷さとかはなんか目立たなくなって作品に怒る感じじゃなくなった。単純につまんなくなってしまった感じ。
007/死ぬのは奴らだ
WATCHA3.5点
Filmarks3.3点
ワニ、サメ、ヘビ…え、動物園ですか?
ロジャー・ムーア第1弾はまーた思いっきりおかしい方向に。
ヘンテコなアクションは金かけてる割にパッとしないし、ワニでかき消され、なんかカードもいまいちだった。定型化した感じが否めず、マンネリを感じる。
007/黄金銃を持つ男
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
今回は導入が割とスムーズだな!と思ってたらマカオでも香港でも男でも女でも殴って情報聞き出す荒っぽさ。割とカッコいいカーアクションも効果音が完全にコメディ。
組み立て式の黄金銃のガジェット感もたまらない。
敵の歓待、爆破、みたいなお約束もてんこもり。
007/私を愛したスパイ
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
おいこれほんとに二度死ぬの監督!?ちゃんとしたの作れるじゃん!
女王陛下の007を無かったことにしない、オマージュを捧げるスキーアクションで開幕し、そこで恋人を殺されたKGBの女スパイ、トリプルXとの呉越同舟は緊張感があってとても良い。スパイだけあって、バカじゃない。
また、かつてのお約束、変に大きい敵の殺し屋枠で噛み殺しにくるジョーズがこれまたいいキャラをしている。
007/ムーンレイカー
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
今度はCIAとの共同作戦!
二度死ぬのスペクターの基地みたいな基地やら既視感あるねぇなんて思ってたらすっごいカジュアルに宇宙行くし、すっごいチープな宇宙戦争始まってさすがに爆笑せざるを得なかった。
前回の恐怖の悪役ジョーズが再登場し、ロープウェイやらであ、しまった!顔を炸裂させるがなんかほんわかさせるコメディキャラになって終わってしまった。
007/ ユアアイズオンリー
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
冒頭のヘリアクションでなんかブロフェルドっぽいやつと戦ったけど、まあそんなことは置いておいての雪山ウィンタースポーツてんこ盛りに水中アクションと娯楽なのかアクションなのか分からないみたいなシーンが多い。とはいえそのアクションがしっかり体を張っていて面白かった。さすがにアイスホッケーは笑ったが
007/オクトパシー
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
列車でのアクション、飛行機でのアクション、などアクションの見どころは多いが、相変わらずのワニやらゾウやらにピエロやら笑っていいやら悪いやらごった煮な感じだった。
ただ、最後まで今回の話に英国諜報部が介入する必要性があるのかよくわからんままだった。CIAがメインの話なら分かるんだけどなー
007/美しき獲物たち
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
ロジャームーアはさすがに年齢を感じる。微妙に遅いし、緩い。そのせいで、そこそこかっこいいアクションが多いのにそれがスタントによるものだと強く意識してしまった。
話としても、うーん、イギリス舞台で競馬は確かに今まで出て来なかったのは不思議だな、と納得したが、そこから話が横に転がりすぎて…。前作もそうだが、シリコンバレーを救うのはCIAに任せておけば良いのでは?
007/リビングデイライツ
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
ボンドを演じる役者がティモシー・ダルトン、ということで、若返ったおかげで単純に走ってるところの動作ですら安心して見ていられる。ほんとに落ちたらどうすんだ撮影を見せる飛行機でのシーンも含めて、ド派手すぎないが、リアリズムでも無いいいラインのスパイアクションに仕上がっているのではないだろうか。
007/消されたライセンス
WATCHA3.0点
Filmarks3.1点
盟友フェリックス・ライターが襲撃されて復讐に燃えるジェームズ・ボンド。00ナンバーを返上して自分の(性欲以外の)感情で突っ走るハードな作品が始まった!っと思わせておいての忍者である。なんじゃそりゃ。
復讐劇の割に、いつものお約束を派手目に入れてるので復讐に本気なのかイマイチピンとこないまま、ラストでもう一回思い出したように熱量が上がるので感情の同期が難しい。
殺しのライセンスを剥奪されたとこがボンドの感情面でしか生かされないのに、感情の同期が難しいなら、それはもはや死んだ設定だ。
タンクローリーでの格闘や空中・水中のアクションに見るべきものはあるのだが。
007/ゴールデンアイ
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
ピアース・ブロスナンがボンド襲名。
そのアクションの確かさはいきなりのダムバンジーからの潜入で証明される。
ただ、ストーリー的にはシリアスだったところから、コメディ寄りに振っているか。そこはそうはならんだろ!みたいな展開が多く、っていうかダイナミック強盗だったのはどうも事件の規模に比べるとスモールだな、と。
007/トゥモローネバーダイ
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
いやー今作は何と言っても早すぎた自動操縦車とミシェル・ヨー。
駐車場でハンドルを握らないままのカーアクションにギミック満載のひみつ道具感はギャグになりすぎずに楽しませてくれた。
また、ミシェル・ヨーはとにかく脚のアクションが美しい。あそこは非常に楽しいし、結果として恋に落ちてはいるが、ボンドとの関係性も良い具合に距離があり、水中で息をするためにキス、という流れはとてもスマートだった。
007/ワールドイズノットイナフ
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
アバンの時点で金が発火し、水陸両用車でぶっ壊しまくりと、ギャグ路線へ寄ったことを思わせる。
ところが話はギャグではなくシリアスより。むしろ今回のヴィランの設定に重さもあるし、視聴者への裏切りやMの誘拐という新たな展開まで設けてくる。まああんま痛覚ない設定に意味は感じなかったがな!
だから思い切りのいいヘリチェンソーなんかのバカバカしさが目立ってしまい、そこを笑っていいのか迷ってしまった。
007/ダイアナザーデイ
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
あまりにも圧倒的な(レベルの低い)CGでのサーフィン!ただのB級ディザスタームービーにしか見えない衛星ビームイカロス!現実味を超えた透明になるボンドカーにDNA移植!
ここまでやられると007を定義づける要素とは何なのか困り果ててしまう。いやマジで、点数不能に近いぞ
007/カジノロワイヤル
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
男性性を象徴してきたボンドの男性性を文字通り折りにくる全裸拷問という新ジャンルを開拓している本作。
序盤のアフリカでのすっごいアクションに始まり、中盤のポーカーはだれないように一回階段での戦闘を挟みながらもカード捌きだけで見せることに成功している。
終盤は女王陛下の007のような純愛展開にオマージュを捧げ歴代のボンドたちへの敬意も忘れない。生まれ変わったとてもボンドはボンドだ。
007/慰めの報酬
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
前作の終わりから始まり、前作で囚われたヴェスパーの亡霊から自分を解き放つ為の物語。ジェームズ・ボンドに成長という概念が初めて持ち込まれたのではないだろうか。
ただ、時間の割にあまりにイベントが多すぎて、こなしてる感が出てしまい、いつのまにか消えたままのホワイトや結局なんで殺されたかよく分からないマティス、流石に無理筋にボンドを悪者に見る英国サイドと、かなり無理を感じる。更に、カットを割りすぎてアクションがわかりづらいという致命的な欠点。とにかく忙しなく、画面が落ち着かないまま終わった。
007/スカイフォール
WATCHA4.5点
Filmarks4.4点
開幕、屋根の上でのバイクチェイスはフレッシュでスリリング。でも派手な見せ場はここだけかも。
というのも、本作はMへの復讐が題材であり、同時にジェームズ・ボンドは失敗やら追い詰められるやらがとても多い。
過去の家に帰っての迎撃戦など、007の映画としての過去作、ジェームズボンドの過去、Mの過去、そしてイギリスが世界一だった過去、時代遅れの男であり組織が精算し、生まれ変わろうとする後ろ向きの矢印が多い作品だ。だからライティングも暗く、シルエットだけで見せるような戦闘もあり、やや特殊な作品になっている。この辺は撮影監督に入ったロジャーディーキンスがやっぱり大きいんだろうな。
だがそれがいい。
007/スペクター
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
開幕ガンバレル、雪山の上の施設、ボンドカー、ブロフェルドによる歓待。おいおいここまでやるのか、とシリーズへの敬意を払う。
でもよく考えると説明が凄く多いし、クレイグボンドの全ての裏にはスペクターがいたのだ!のパンチがあんまりない。満を辞しての割にしょぼいんだよなー。デイヴ・バウティスタも意外とあっさりだし、ダニエル・クレイグの殺陣も終盤のショーン・コネリーのようなちょっとダメさを感じた。
それにしても全裸拷問といい、今回の頭蓋骨ドリルといい、クレイグボンドは酷い目に遭いすぎで可哀想ではある。まあなんか無策で突入するからだけどさ。