どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
2月に鑑賞したのは13作品。ネトフリの配信期限なのに諦めることが増えてきた気がします。2月は1月後半に映画を見れなかった分を映画館に行ったら旧作の時間が減った印象。続・荒野の用心棒は映画館、ア・ゴースト・ストーリーはオフ会、羅生門は映画祭なので自宅鑑賞は実質10本ですね。
もう主催者、カメさんのtweetは貼りませんが3/7(土)19:00〜放送予定の#アニなら に出演予定です。是非宜しくお願いします!
続・荒野の用心棒
WATCHA4.5点
Filmarks4.6点
西部劇なのにこの作品は冒頭から度肝を抜かれる。棺桶を引きずってやってくる男ジャンゴがかっこいい。その引きずっている地面は汚れ、ぬかるんでいる。西部劇なのにちっとも乾いておらず、湿った、ドロドロした質感が最高。
銃を打ったら終わりの西部劇において、機関銃をぶっ放すのは爽快だし、そんな中拳銃をどこまでドロドロで血だらけになっても撃つジャンゴの姿は、かえって男らしさを際立たせる。男性性を喪失したようで、際立たせるのだ。
全体的にジョンウィックみが感じられたので、シリーズ好きな方は西部劇に馴染みが無くても楽しく見れるのでは。
スウィート17モンスター
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
スクールカーストの下層の女の子の青春モノだが、彼女だって全肯定される存在じゃない。ただ、下層にいるのに僅かに持っているものをどんどん奪われる辛さ、彼女の自己肯定感の低さのもたらす諸々は痛いほどわかる。
うん、ニックも少し可哀想だし、アーウィンと先生は凄く良い人だった。
お兄ちゃんは良い人っぽく出てたけど、持てるものが人生は不公平だ、受け入れろ、って言うのはなぁ…。そこも含めて母親が悪いかなぁ…。頑張ってるんだとは思いたいが。
バンブルビーでも思ったけどヘンリー・スタインフェルドはかわいいね
名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
まあ面白いが、まだこの頃だと爆発が足りない気がしてしまう笑
謎解き自体は硝煙反応の消し方ぐらいしかないし、追う追われる、記憶が戻る戻らないの駆け引きが大きな推進力。結果、コナンくんが周辺情報を集める時間は大きく停滞している印象。モノレールを車で走る安室さんを見た後だと、ジェットコースタをスケボで進むぐらい楽勝に見えるからインフレっていうのは困りものだ。
フルメタル・ジャケット
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
前半は海兵隊の訓練で徹底的な人間破壊と人格の作り替え方を学び、後半にそんな訓練なんていかに無意味か、戦争がいかに紙一重で人間を狂わせるかを描く。
「愛と青春の旅立ち」みたいに訓練を良きものとして描くのはキライなので、この映画は前半辛いが、それを否定してスカッとした。
それにしてもこれほんとにイギリスでしか撮ってないのか
崖の上のポニョ
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
単純にポニョが可愛い。好きを叫ぶのが1番世界を救うっていうのはとても心地よい。
だが、ポニョ初見を金魚と評し、魚にしか見えないものを波と見る。視聴者と登場人物の見え方に差がありすぎて、世界の理が難しかった。視覚情報で差が生まれると、作品内に感情移入はどうしてもし辛い。
いろんな解釈は後から調べて知ったが、なかなかそういう所まで考えられない私はまだまだ未熟だねぇ
スイス・アーミー・マン
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
あまりにくだらない死体活用。何がどうしてそうなった。それでいいのか、ハリー・ポッター。
生に絶望したハンクとその内面を投影して喋りだしていると思われる生や性への欲求をむき出しにするメニー。最後まで死体自体が存在しないイマジナリーでは?と思っていたが死体自体はあった。短尺なのにかなり解釈の余地のある良い作品で、ほぼ2人芝居なのに両者狂っているから最高。
ただ、1時間ほどかけた冒険をあっさりと10分ほどで戻れる展開には疑問。生と死がそんなに近くてよかったのか。それとも、ほとんど紙一重って話か。
ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
ナチス第三の男ハイドリヒ暗殺作戦を描く。ヒトラー、ゲッペルス、ヒムラー辺りは押さえていたが、ハイドリヒはそこまで知らなかったのでまずは勉強に。
その上で、意外とあっさり進む暗殺劇やすんなり死んでいく人たちに戦争の無情さを感じる。この暗殺が劇中でも示唆されたように連合国がチェコをどう処遇するかの試験紙にされていたと思うと非常に悲しい物語である。
基本的に静かだが、ハイドリヒの死の瞬間が描かれなかったりと暗殺及び潜入ものとしてはカタルシスに欠けるのも事実。
ア・ゴースト・ストーリー
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
じぇれさん、蓮城さん、なつをさん主催の上映オフ会にて鑑賞。
カメラを動かさずに長回りをする序盤さえ抜けると、シーツの中身は誰なのか、何が起きているのかを常に考えながら進んでいくことに。台詞を極限まで減らして、映像で雄弁に語る姿は時を超えた愛、円環の理を想像させる。
ティファニーで朝食を
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
カジュアルからドレッシーまで、オードリー・ヘップバーンを堪能できる。正直言って彼女をリカちゃん人形的に着飾る映画と言って良いだろう。
中身としては、わりと典型的なプリンセスものっぽいが、自由と世間知らずを履き違えているので少しイライラすることも。名付けるとはある種の支配であり、名付けられない猫を例えているのはいいが、そもそもcatという名詞の時点で名付けられてるよな、とも思う。
追跡者
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
アイアンマンやゾディアック前のわかーいロバート・ダウニーJrが見れる。
内容は冤罪陰謀飛行機事故スナイパーとてんこ盛り。もう少し整理するか、逃走劇と追跡劇のどっちかを明確化したほうが良いかも。途中で捻れてスパイサスペンスになるのはうーん。結局トミー・リー・ジョーンズの正義が見えなかった。
マリリン7日間の恋
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
ミシェル・ウィリアムズはマリリン・モンローに見えるようにかなり頑張っていたが、エディ・レッドメインが萌えキャラすぎるのでそっちメインの映画だった。っていうか、マリリンはこの映画においては(おそらくは実際にも)ほとんどファムファタルというか、自覚のないタイプのズルい人なので仕方ない。端的に言えば、「ボンボンの僕が映画界に入ったらマリリン・モンローに気に入られたけどサークルクラッシャーだった件」って感じのラノベみたいな話なのでね。
メソッド指導が悪いかのように見えはするが、まあこの後の彼女の成功やデ・ニーロとかの出現もあって否定するべきでもなさそうだし、単に新たな手法と古典的手法の初期遭遇段階における拒絶反応ぐらいの感覚だろうか。あ、でも完全に洗脳に近い手口だと思ったから、ポーラがくっついてくるのはどうかと思う。
あとこの映画とティファニーで朝食を、で確信した。出演作2本ずつ見たことになるが、断然マリリン・モンローよりオードリー・ヘップバーン派です!
羅生門
WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
三船敏郎が七人の侍の菊千代っぽい!と思っていたら、まさかまさかの方向に。中盤少しだれたが、人間に希望を持つラストか、絶望するラストか。個人的には雨が上がっていたとはいえ、絶望の解釈。特に羅生門を見せる大雨のカットが良い。
日本映画・テレビ美術監督協会の竹内公一さん(大林宣彦や塩田明彦作品の美術を担当)と安藤篤さん(黒澤明「乱」や五社英雄監督作品の美術を担当)のトークショーもありました。
なお、映画のまち調布シネマフェスティバルでは両名による1/10で復元した羅生門のミニチュアセットが見れます。是非。
エリジウム
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
大好きニール・ブロンカンプ、流石設定や世界観が最高。今だと更に露骨な移民問題をSFに、特権を医療に置換して冒険譚に仕上げた。
正直言えば、敵役がヒロイン親娘をエリジウムに連れ去るところがスマートじゃなかったり、格闘アクションはアイデアはあるけど撮るのは少し下手かな?という印象を持つが、そんなものは偏愛の前では無意味だ。なるほど確かにこの次はチャッピーしかない、とも思うロボ造形も素晴らしい。ロボコップの予定があったのもまたも納得である。いやー早く次の長編撮ってくれ!