抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2019年1月に見た過去作の記録

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 1月は新年になった瞬間からごちうさで映画はじめをして、正月に大量に映画見て、その後はゾンビもの見て、そしたらネトフリ配信期限がいっぱい来て。そんな感じ。

 見た映画は全部で34本。旧作扱いですが、劇場で見た「パーティで女の子に話しかけるには」は別記事になったのでカウントしてません。

tea-rwb.hatenablog.com

 

 

 

ご注文はうさぎですか??〜Dear My Sister〜

ご注文はうさぎですか?? ?Dear My Sister?

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 2019年1発目はごちうさですけど何か?

 タイトル通り姉妹にスポットが当たっている。チノとココアの擬似姉妹にココアとモカの姉妹をぶつけ、ココアの未来とアイデンティティを確立させる、といったところだが、まあ別にこの映画の中で成長してその結論に至るわけでもなく、これぞ日常系ファンサービスOVAといった感じ。

 故にせっかく木組みの街の仲間たちには殆どスポットが当たらないがまあ仕方あるまい。青ブルマさんがちゃんと出てきたから満足です。

LUCY ルーシー

LUCY/ルーシー (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 「人間は脳の10%しか使ってない」。じゃあ100%までいったら?ってSPECのやーつをスカーレット・ヨハンソン×リュック・ベッソンで。アクションとかは面白いし、まさにドラッキーでトリップ感抜群の映像は良くできてると思うし、時間が唯一の存在証明というところからのオチである鹿目まどか化は納得。あらゆる時間軸に存在することになって初の人類ルーシーとE.Tする。

 ただし、能力が解放された一発目から負ける気配がしないのでハラハラはないし、ルーシーが何ができるかわからないでびっくりする、ではなく何ができるか視聴者は分からないのに本人は分かっているという見せ方は不満。あとはやっぱりルーシーの行動目標が分からないのと、敵対組織のしたいこともよくわからず。そもそも医者が認知できるものを麻薬として流通されられるのか果たして疑問。

ローン・サバイバー

ローン・サバイバー(字幕版)

WATCHA4.0点

FIlmarks4.1点

 緊張と絶望が凄い。ヘリ到着で快哉を叫んでいるからのRPG-7で撃墜は絶望すぎる。その上で、ただのアメリカ万歳の実話モノだと思ったんだけど真の主人公、誇りを持っているのは別の人物だった、というのは良かった。

 でもあれだけの襲撃や転落を受けても痛そうで済んでるって、こいつら「虐殺器官」で言うところの痛覚マスキングでもしてるんではなかろうか、なんていう具合。もっとも、そうじゃないところは序盤の地獄トレーニングでちゃんと見せてはいる。

20センチュリー・ウーマン

20 センチュリー・ウーマン(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 シングルマザーが思春期真っただ中の一人息子の教育を外部発注して云々の話。

 一人息子のジェイミーが成長する、というよりも母親が一度子どもから離れて自分自身を見つめてもう一度子どもと向き合う、そんな印象。一方で、教育を代替することになる写真家アビーと幼馴染ジュリーもジェイミーとの関係を通してやはり自己を見つめなおしている。だからこそ、ラストでちゃんとそれぞれがその行く末を語っているのだ。役者として出演しているグレタ・ガーウィグの撮った「レディ・バード」と似た空気感を感じた。

 とまあ、もっともらしいことこそ述べたが、毎日エル・ファニングが横に寝るだけで手を出そうとしたら拒否されるって思春期の男には地獄では。ま、私はアビー姐さん派だが。

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 大爆笑した。平和な日常に突如訪れた危機を「晩御飯は高級焼肉」だけをモチベーションに戦う話でそもそもばからしくて笑えるのだが、その導入もうまいし、何より空腹こそ最高の調味料だし、食い物の恨みはすごい、ということを再確認させられる。

 序盤に仲間を裏切ってからの信じる証拠を見せてやる、などの結構定番展開もしっかりやっているし、春日部防衛隊のみんなのアクションはもはやジャッキーチェン並みのアクション。アニメだからできる快感だが、同時にギャグとしても成立する。

 結局催眠装置無しで日本中の警察を動かした謎権力のこととか突っ込もうと思えばいくらでも言えるが、それをぶっとばす破壊力がある。

映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲

WATCHA4.5点

Filmarks4.3点

 クレしん史上最大の傑作と名高いのも納得の出来栄え。

 20世紀のがむしゃら未来を夢見ていた頃に戻りたい敵と21世紀の家族と一緒にいる未来を目指す子どもの対立。大きな話に見えて子どもの方の動機は親を取り返す、だし、懐かしさ洗脳からの復活は足の臭さなど単純かつクレしんギャグもちゃんと全編に入っている。大量の車とバスとのカーチェイスシーンはルパンに似ていた印象を受けた。

 一方で、クレしんだからこそ提示できた世界観とテーマであると同時に、製作当時とは違い、クレしん自体が「懐かしい」側にカテゴライズされる存在であり、もはや理想の家族像であることを考えないといけない。家族であることは、必ずしも強いだけではない。無論、家族の強さを愚直に訴え続けるのがこのシリーズだとはわかっているのだが。

バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTⅡ

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 面白い。面白いんだけど…。

 タイムパラドックスを危惧して時代の違う自分に見つかってはいけない、大きく過去を変えるような出来事を起こしてはいけない、っていうルールの中でやっているはずなのにビフもドクも本人と会っている。マーティの会わないためのあれやこれやが可哀想になる。

 あげく、1955年時空にマーティン・マクフライという人物がいたことを署名で残す、という一番やってはいけない気がする行動をとっている。あと60年未来からホバーボード持ってきて使って目撃されちゃってるし。それこそ歴史上の大きな謎として未来永劫語り継がれちゃうじゃん。っていうか、それを言い出すなら2015年のマーティや彼らの子どもたちがどうなろうと、それを阻止するためにタイムマシン使う事自体ダメではないだろうか。前回はうっかり使っちゃっただけだが、今回は違うので。

 あと、チキンと言われたら見境なくなることで悲惨なことになる未来の自分を見ているのにそれを学習しないのもイライラする。

 ドクの方もタイムマシン完成が1985年なのに2015年になっても発表もせず黙っていた、ということになるわけだがそれも疑問。どう考えても黙っていられそうにないのだが。

バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTⅢ

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 (字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 2ほどいやなところは無かったけど、やはり諸手を挙げて、ではない。

 まず単純に西部劇の世界にタイムスリップして、しかも銃描写を前作で見せておいての決闘の決着にがっかり。あの決着なら、メタ的に言えばあの世界に行く理由が無いと言っていい。もっと昔でもいいじゃん、ってなる。

 臆病呼ばわり、のくだりはちゃんと回収され、マーティは学習して未来は自分で切り開く、それは分かったし、とても良かった。でもドクは?未来を変えるな、とか言っておいて自分は時間軸の違う人間と子どもまで作って時間旅行を自在に楽しんでるようだし、何やってんの?と。ドクの勝手な時間旅行でまた悪いほうに未来が転がるかもしれないじゃん。科学者としての倫理(もともとあってないようなものだったが)を失って自分の恋愛とタイムマシン乗りたい欲求に従ってるだけの悪にはっきり成り下がってる。

 あと、未来は自分で切り開け、というメッセージなのに切り開いたビフの立場は…とか思ってしまう。西部時代から悪に固定され、一発逆転したのにまたひっくり返されなかったことに。ちょっとかわいそう。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

 今やアメリカナイズの象徴といえるマクドナルドの誕生の秘密。まさか最初はいわば職人による品質維持の少数主義だったとは。今では真逆。そのギャップを作ったのが主人公レイ・クロック。

 最初はマクドナルド兄弟に頼み込んでフランチャイズを始めるクロック、相談の電話をかけて怒って切るのもクロック。しかし、途中からクロックは受電する方にまわり、怒るのは兄弟の方に。売却契約の際に、最初から相手が悪かったのだと怪物を見る目を

していたマックの表情が印象的。そんなことを思っていたら、手に入れたのはマクドナルドだけではなかったという衝撃のラストでこっちもなんやコイツ…となる。正真正銘のバケモノ、サイコパス感が凄いが、しかしアメリカ史に残るサクセスストーリーなのも事実である。

下妻物語

下妻物語【Blu-ray】

下妻物語【Blu-ray】

WATCHA4.5点

Filmarks4.5点

 中島哲也のいい意味でも悪い意味でも軽くポップな部分が凄くハマった方に出ているように感じる。テンポのいいギャグやクセの強すぎるキャラクターたちの織り成す会話劇はとても楽しく、それでいてしっかりメインキャストの2人が互いから学んで成長する作品に。

 深田恭子の1人語りや土屋アンナのヤンキー喋り、どう考えてもふざけ倒している阿部サダヲ雨上がり決死隊・宮迫のキャラクターもこの作品、そしてこの下妻という場所だから成立しているんだろう。多分少しでもズレたら寒いコスプレ劇に見える絶妙なバランスで立っている。

嫌われ松子の一生

映画「嫌われ松子の一生」

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 中島哲也連チャン。こっちは中島哲也が悪いほうに出てた。

 ポップに軽くするには松子の生涯自体(特にあまりにも、な犯人)が結構ヘビーなので食い合わせが悪かったかなぁと。松子の生涯を甥の視点で色んな人に語ってもらっての回想、なら松子自身しか知り得ない部分の回想は果てして誰の視点なのかわからない。

 と同時に、おそらく松子と似ていると評される甥の心の機微も合わせて描く意図があるように感じたが正直その試みはうまくいっているようには思えず、「似ている」の一言だけで自分と重ね合わせる瑛太についていけなかった。

 演技で言えば、この役に出会うために女優になったと言ったらしい中谷美紀はまさに七変化というべき熱演だし、一人一人の役者さんは芸人もそこそこいたりしたなかで違和感なく受け入れられた。

葛城事件

葛城事件

WATCHA4.5点

Filmarks4.3点

  地獄。まさに地獄。

 いきなり朝から宅配ピザの時点で何らかの違和感はあるものの、そこから一気に狂気は加速していく。父親であることに固執して、いわゆる毒親(妻もやられるのでドク人間が正しいかもしれない)と化した三浦友和によってどんどん崩壊していく。二度と見たくない傑作。中華料理屋のシーンとかもう最悪。

 時系列を入れ替えることで少しずつ、しかし確実に蝕まれる狂気が分かりやすい。面倒くさいからと従順になっていた中で、弱い自分だけでなく父を内面化していた自分を抱えていた長男が心の底から悲痛。不快な言葉遣いとかは次男にも伝染してたけど。

 私的な話で申し訳ないが、これは是非自分の父親の誕生日に送っててめえはこの2.3歩手前だぞ、と詰ってやりたい。そして自分も内面化してそうで自戒も。

 リメンバーミー 大賛成派にも投げつけてやりましょう。

愛の渦

愛の渦

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 乱交パーティの話ではあるんですが、それを見たきゃAVでも見てろって話でもある。

 裸になったのに社会の皮を被って生きてる人間の醜さ、気まずさが画面を支配し、その皮を剥がされたら今度はそれはそれで醜い本質めいたものが見える。本当の自分はどこにいるのかわからなくなる。朝日が差した瞬間、それは劇中でも言及される賢者タイムのように夢が醒めた瞬間なのか、それとも。

ドリーム

ドリーム (字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 原題「HIDDEN FIGURES」が素晴らしい。数字、人間、いろんな意味が入ってる。

 1960年代のNASAにおいて黒人差別と女性差別のダブルパンチを食らっていた女性たちが逆襲する話だが、差別されている状態の描写がエンタメ的にも反復でうまく描かれ、ニュース映像を使うと言った社会意義的にも素晴らしい。

 ドロシーの対する相手は相手で女性差別に苦しんでそうだし、キャサリンの相手はあれだけやっといてラストにコーヒーで最高だし、メアリーやキャサリンは白人男性の上司でも恵まれていた。差別する側が全面的に悪いわけでもない、総論的でない描き方も良かった。

 ドロシーが言われた「偏見はない」に対して「知ってるわ、そう思い込んでるのは。」と返したのは痛烈で印象深い。

アバター

アバター

WATCHA3.0点

Filmarks2.8点

 山田悠介原作らしく、ガラケー時代の一瞬の熱狂をワンアイデアでやってるので映画としてはちぐはぐになっていく。

 ただ、橋本愛の美しさは言わずもがなで、多少棒読み感の否めない演技はこの映画の場合かえって役に合ってるのでは。

 ライトノベル的な山田悠介作品の映画は若手女優の青田買い市のようであり、能年玲奈清水富美加も出ているあたり、彼女たちのこの年齢でしか出せない輝きと未完成さを感じる。

コロンビアーナ

コロンビアーナ (字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

 我等のガモーラこと、ゾーイ・サルダナが殺し屋になって復讐する話。

 子ども時代を思ったよりちゃんと描くので叔父が悪い奴なのに良い人にちゃんとなってる。

 大人になって独立してからは、カトレアが悪手をとったらちゃんと報いが来てるし 、豊富な殺し方をするので単純に楽しい。

 勿論、ただの街のチンピラに見えた叔父の英才教育であんな凄腕になれるのか、とか疑問は出てくるが、この手の作品にはそういうのは無粋だろう。願わくばもっとちゃんと準備や修行を見せてしてやったり感を出して欲しい。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 単なるキラキラムービーじゃなくてSF的仕掛けがあると聞いたもので。

 結果的に見れば、うーんただの小松菜奈映画。SFというよりは、期間限定の恋愛の変形にすぎないかな、と。

 時間の進む向きの違う平行世界が5年に1度接点を持つという大風呂敷を広げているのに、パラドックスとか、「初めてこっちに来たのは」ん?移動してくるっていう感じなの?とかその辺へのツッコミどころが満載過ぎる。その上で、40分過ぎだろうか、タイトルが出た直後に大きなネタバラシがあるわけだが、それ以降は手帳通りの演技に過ぎないし、伏線回収というより答え合わせ。最後の方もただの確認作業って感じ。もっとその辺を映画的な手法で説明してほしかったかなぁ。

 あと福士蒼汰じゃなかったら成立していないよね、うん。

ギオン

レギオン (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

 ゾンビものの変形な感じ。

 所謂黙示録でミカエルが人間側に寝返っての神との闘いになる訳なんだけど、舞台が砂漠の真ん中のダイナーからほぼ動かないし、夜のシーンばっかなので予算無いんだろうなぁと。

 絵としては面白いのも少なく無いんだけどね。ババアと子どもが襲ってきたりするのはやっぱ怖いし。

 そもそもなんでダイナーにいる連中は天使に乗っ取られないんだよ、とか結局アレならミカエルさん羽根もがなくて良くないか?とかツッコミどころは多い。

 神々の世界と現世を繋げるとやっぱり違和感がすごくなってしまうので、MCUってすげーんだな、と改めて感じることに。

殺人の追憶

殺人の追憶(字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.4点

 陰鬱な絶望感を与えてくれる。

 未解決事件がベースのなので犯人は誰とか、行動の意味(桃とかスプーンとか)も解明されない消化不良。ただ、その消化不良感は韓国の世相を表しているようでもある。

 あまりに乱暴すぎる警察の捜査手法だが、最初の事件が起きたのは1986年。『1987、ある闘いの真実』のお陰で民衆側に何が起きていて、警察はどういうスタンスかは分かりやすかった。

 当初は理知的で科学的な捜査で対比的に描かれていたソ刑事が結局は同じ轍を踏むのもそう考えると止む無しなのか。

フレンチアルプスで起きたこと

フレンチアルプスで起きたこと(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 ゴーン・ガール並みに夫婦が怖くなる。本当に咄嗟のちょっとしたことで一気に関係が壊れ、他の人たちの関係にもちょっとずつ波及させていく。きっとそれまでの積もり積もったものもあるんだろうが、あまりにも可哀想なぐらい責められる夫及び、男という存在が辛い。

 ただ、同じことは男にしか起きない、というように女たちは言ったがラストで真っ先に逃げ出したのは妻。誰だってそうなるのだ…

ゾンビ(米国劇場公開版)

ゾンビ 米国劇場公開版 GEORGE A ROMERO’S DAWN OF THE DEAD ZOMBIE [DVD]

WATCHA4.5点

 Filmarks4.3点

 いくらホラーが苦手でも押さえておきたいゾンビ物の金字塔。ゾンビの定番を生み出した作品。ホラーが苦手な中でがっこうぐらしに向けてゾンビものを幾ばくか見ようって訳です。

 そうはいってもゾンビが割と緩慢なので人類がボロボロになる気はそんなにしなかったりする。それもそのはず、結局ゾンビが怖いのではない、という結論だから。消費社会への警鐘を鳴らしているといえ、ジャンル映画(ゾンビがジャンル映画になるのはこれ以降だが)なのに風刺の効いたよく出来た作品に。

 作戦の準備と開始を描きながら大胆にカットして作戦完了してたり、無駄に明るいモールでの時間や音楽のおかげでかえって怖い部分も。

 ただ、ゾンビ化の原因が語られなかったり、ゾンビものの結末など、この映画が傑作故に固定化された部分も大きいなぁとは思う。

ドーン・オブ・ザ・デッド

ドーン・オブ・ザ・デッド (字幕版)

WATCHA4.5点

 Filmarks4.5点

 リメイク版の方が好きだった!

 特に冒頭15分程が完璧。さりげない異変を提示しながらも日常を描き、一夜にして非日常、そして世界の終わり、手遅れになったことが丸わかり。

 ショッピングモール以降は人数が多く、特にトラック組のキャラを描き切れてない部分も感じるが、人間同士の対立や対ゾンビのやり方などは複数パターン見せてくれるし、フラグは大体回収してくれる。チェーンソーとかそうだろうと思った通りになったし。

 脚本ジェームズ・ガンで監督ザック・スナイダーMCUとDC夢のタッグなら納得。っていうかこのコンビでスーサイド・スクワット2やるならマジでDC凄いことになるかも。

DESTINY 鎌倉ものがたり

DESTINY 鎌倉ものがたり

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 作り込まれた世界観、あやかしも幽霊も魔物も一緒くたなのはアレだが、山崎貴監督レベルじゃないと許されない予算の使い方だろうなぁ、とも思う。黄泉の国描写が「リメンバー・ミー」と比較するとどうしても劣るのも否めないだろう。あと「千と千尋の神隠し」が頭によぎりすぎる。

 前半の短編集のようなお話は割と楽しく日常ものとして見ることが出来るのだが、中心に据えた奥さんを取り戻す話になると急にツッコミどころ満載に。調査しても介入せず笑ってる死神に、神なのに黄泉の国にちょっかいだしていいのか問題、なにより想像力で戦え、からの想像力不足にも程があるアクション、そして帰りたい放題じゃねぇかという展開。この世界観の鎌倉にいて天灯鬼を知らない作家先生も?が止まらない。

 多分前半の心霊捜査としての短編を連ドラかアニメでやったほうが楽しいのでは。

ワールド・ウォーZ

ワールド・ウォーZ(吹替版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 これは…ゾンビものといっていいのだろうか。勿論相手はゾンビなのだが、露骨に血や傷跡を出さないので、ゾンビ関係ないブラピの負傷が一番痛そうという。鈍器でゾンビの頭部を殴る行為までしているのに映さないのは、ヴェノムに通じる不自然さすら感じる。まあハリウッドが大金掛けて本来B級と言われるジャンル映画を作ったから全年齢対象にしたいんだろう。

 金かけてるだけあって、ゾンビの数、作品内での移動距離は流石のものがある。だが、実際にはマンションの階段、韓国の基地(暗闇)、エルサレム(路地を逃げる)、飛行機内、研究所内が対ゾンビ戦なのでそこまで広く感じない。なんか勿体ない。

 あとはやっぱり家族の使い方がどうしても納得いかない。ブラピが頑張る理由になるのはいいんだけど、一緒に逃げてきた子とか話に全く関係ないじゃん…

このミスのランキングに載ってたの覚えていたんですが、どうやらまるで違うものに仕上がっていたようです。

高慢と偏見とゾンビ

高慢と偏見とゾンビ(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

 中世ヨーロッパの世界観をしっかり作ってる衣装最高。

 その衣装に刃物を仕込むシーン超最高。

 その衣装で戦う5姉妹至高。だけど本当に申し訳ない、ダーシー役のサム・ライリーが顔も声も全くイケメンに感じず、コイツに一目惚れでツンデレかますのは無理!って思ってしまった。まあ真面目な話、「高慢と偏見」も見てない中で、明らかに意味深なまま終わったり行動原理が不明なキャラが多い。ラスボスが駆け落ちして幽閉する理由、眼帯の英雄に病気がちな娘。調子良すぎの牧師。

 あとはもうとにかく最初っから全部の橋落とせよ、に尽きる。

ホーム・アローン

ホーム・アローン (吹替版)

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 久しぶりに見た、言わずと知れたアメリカのクリスマスコメディ決定版。

 やっぱり楽しくて笑えるいい映画だけど、改めて見るとかなり悲惨な罠も多く、そういう意味では受けの芝居がコミカルでオーバーなお陰でそれが目立たないように出来てる。リアリティラインが一つギャグ寄りになる中で、子役なのにそれに合わせての演技とシリアスな隣人とのシーンなどを分けられているマコーレカルキンもやはり天才子役と言わざるを得ない。

ホーム・アローン2

ホーム・アローン2 (吹替版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 1よりもっと久しぶりに見た。

 1から舞台も規模も大きくした分、強盗たちへのダメージはシャレにならないレベルに。その大きさを表す受け身も痛々しくなってるので笑い辛い、というか強盗に同情します。

 殆ど同じプロットを辿る割に、前半は推進力が弱く、前フリのためだけの場面も散見。ホテルの人とかいじめられる謂れはない訳だし。メインの舞台も強盗たちと同じタイミングで家の全景を知るので、してやったり、よりもびっくり屋敷という感じが強い。

センター・オブ・ジ・アース

センター・オブ・ジ・アース (吹替版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 頭空っぽで見るべき。

 地底世界に色んなアトラクションで見せ場しかないともいえるし、とっちらかってるとも言える。でもまあファミリーエンタメ作品はそれでいいのかもしれない。

 ただ、擬似親子ものをやろうとしてる割にその息子の方がご執心になった子を叔父が射止めるのはええんかそれで、とは思った。

センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島

センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島 (吹替版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 ヴェルヌの他の作品が元ネタになって邦題がズレちゃったパターンのやーつ。

 前作と比較すると主人公もロック様になりなんとかなる説得力が増し、親子の物語をいくつか並べならがらより単線的な話になっていて普通に楽しい。

 何よりロック様のアカペラ歌唱もあるので、これはドウェイン・ジョンソンのアイドル映画という立ち位置がもっとも適切なのではないだろうか。

グリース

グリース (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 ストーリーなんてほぼない青春ミュージカル。かつてはこれがアメリカの一般的あるいは理想的な青春だったのかと思うと何とも言えない気持ちになる。

 どうしても解せないのはOPで飾らない2人が出会って真実の愛を誓いあって別れた、とミュージカルシーンで回想までしているのに、サンディはその姿を捨てちゃうこと、そしてその動機。違うじゃん、変わるべきなのは周りのイメージを優先しちゃったダニーじゃん。

 そういうことで、序盤は鉄板ラブストーリーに流れていくと思ったのだが、なんとなく険悪にするためだけにケンカしてる印象で、そのせいで仲直りもすげー雑。それでも真実の愛ってそういうもんだと言われたらそうかもしれないが、であればなおさらサンディは変わっちゃだめな気が。ありーのーままのーすがたーみせるのよー。

ディクテーター 身元不明でニューヨーク

ディクテーター 身元不明でニューヨーク (字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.2点

 サシャ・バロン・コーエンの不謹慎コメディ。

 差別ネタからくっそくだらない下ネタまでオンパレード。

 なのにしっかり社会派。色んなことを投げかけてくる。独裁主義で出来ることとして羅列したのが実際にアメリカがしていることだった、なんていうところは勿論だが、難民を受け入れ一見正しいように見えるヒロインだって、彼らの属性を見て態度を決めてるだけで、その中身を見ていない。そう、ミサイル同様形ではなく中に何が入っているかが大事なのだ。

 この時はオバマ大統領だったが、結果的にこの映画が予言したかのようにアメリカは進んでいっているし、日本だって対岸の火事じゃないはず。

マイノリティ・リポート

マイノリティ・リポート (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 うーん、この世界観だと後発とはいえPSYCO-PASSの設定の方がよくできている。この映画だと犯罪予知以外の部分が結構アナログだし、監視社会をアピールした割に肝心のところを人力にしていて人混みとかの単純な理由で逃げられてるし。それと殺人以外の罪はスルーされすぎてて。トム普通に機密保持違反とか、誘拐とか、脅迫とか、不法侵入とかしまくり。PSYCO-PASSだと犯罪係数という扱いなのでその辺までカバーできている。

 結末、というか悪役に関しては露骨なのでミステリ好きは大体分かるだろう。その上で、中盤逃げる、あるいは殺さない為に遠ざかるなら兎も角、何が起こるか知りたいという風に進んでいくパートは今何のは何のためにそれしてるんだっけ?となる。

父を探して

父を探して

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 まるでお絵かきのようなデザインの子どもが父を探して旅に出るうちに環境破壊、軍事政権、プランテーション…その他諸々の社会問題に出会う。

 地元から彼を乗せていく列車のイヌカレー感や言語的説明が全くないことなど、凄く不思議な時間だった。

黒い罠

黒い罠 [DVD]

WATCHA4.0点

Filmarks4.2点

 映画関係の学校とかに行くと必ず見なくちゃいけないらしい名作。冒頭の長回しが有名らしいが、そこ以外も魅力たっぷり。 

 個人的には、ダイナマイトを見つけた時の段階であっ、ってなった。犯人しか知り得ない事実的なものを言ってたので。

 文字通り肥大しすぎた正義・権力は悪になり、そしてあくまでも法理・原則に則って職務を忠実に遂行した主人公も素晴らしい。今では良くある題材だが、1950年代にこれを作っているというのが凄いと思う。