抹茶飲んでからマラカス鳴らす

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デップーは常に純粋だ「デッドプール2」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 さあW杯紹介が終わったので、いつもの映画の話に戻りましょうか。

 まずはコナンくんの興収1位を止めたデップーちゃんの続編になります。忽那汐里はポッキーがベストだと思ってたけど超えてきた。可愛すぎてもう。

デッドプール2 (字幕版)

 

WATCHA4.5点

Filmarks4.5点

(以下ネタバレ有り)

 1.今回も抜群の小ネタ集

 前回もそうでしたがデッドプールの大きな持ち味である第4の壁を越えて我々に話しかけてくることも含めた小ネタの数々は最高でしたね。

 正直X-MENとかも弱者なので全部がわかったわけではないですが、それでも面白さは抜群。ヒーローものとしては、誕生譚をやらなくていい分ギャグの濃度も上がってました。特に今絶頂のアベンジャーズいじりはめっちゃたくさん。ブラウン・ブラックパンサー、黒人のブラックウィドウ、ウィンター・ソルジャーかよ、ホークアイはただの人間、そして何よりワカンダフォーエバーをパクったXフォースポーズ。

 ケーブルに対しての、お前暗いな?DCユニバース出身か?も笑えました。

 小ネタを最初に挙げてしまいましたが、予告編から注目されていたXフォースの面々はバニッシャー(もしかしてブラピ?って思った程度。わからないって)が電線に引っかかって感電、電気を操るやつは轢かれ、酸を吐く奴はごみ収集車に巻き込まれ、一般人くんピーターはその酸で右腕を焼かれ、ほぼ秒殺で全滅の有様。運が特殊能力だったドミノだけが生き残りますが、運は能力じゃない、地味で映画に向かないってデップーが通信しているときが車のアクションなど一番映画的に映える撮り方をしているのがまた面白い。

 Xフォースの命名の背景がMENは差別だ!というのはギャグに聞こえるわけですが、この映画R指定なのに差別に関しては全方位に配慮しているすごい作品なんですよね。

 キャストは白人・黒人だけでなく、インド系に東洋系の忽那汐里さんまで起用されました。子役のラッセルは太っていましたが、誰もそれをバカにはしません。デップー自身のことでいえば、がん患者であること、そして醜いことも差別される理由にならず、異性愛、同性愛も、更には目の見えない母もいるため障がいに対しても差別される要素ではないんだということを声高に叫んでいます。これこそ求められる「正しい」エンタメであり、笑いなんだと思います。人を下げないと取れない笑いなんて滅んでしまえばいいんです。

 それからラスト。時間改変を手に入れたデップーはウルヴァリンの前で以前のデッドプールを殺し、散々前作でもいじっていたグリーンランタン主演脚本を手にしたライアン・レイノルズ(=つまり自分!)を殺して黒歴史を文字通り抹消するっていうのも大爆笑でしたね。

 ちなみに予告でベッカムに謝ってるバージョンも最高でした。(※昨日までの紹介でわかってるかもしれませんが、イタリアもオランダもW杯に出ません)

2.純粋なファミリームービー

 ネタを先に書いてしまったので、ただのギャグ祭り映画と思われるかもしれませんが違います。「デッドプール2」は俺ちゃんの言う通りれっきとしたファミリームービーなのです。

 思い起こせば前作「デッドプール」は、純然たる愛の物語であり、好きな人の為にガンを直す手術受けるわ、手術で顔が醜くなって彼女に会えない、やっぱ会いに行ったら誘拐されてた、よっしゃ悪者ぶっとばしたる、という単純なストーリーの中に例のギャグや今回もやった時系列いじりなんかをすることで退屈させないつくりでした。だからこそ、再会と愛を確かめ合った瞬間にあんなに笑っていたはずなのに私は号泣していたわけです。

 この流れは今回も一緒で、極めてシンプルなストーリーラインです。俺ちゃんの想いはただ一つ。冒頭で殺されてしまった愛するヴァネッサの下に行くこと、ただそれだけです。ところがこのためには彼の不死・治癒能力が邪魔になるわけで、ヴァネッサの助言もあり、ラッセルという子どもを助けることでヴァネッサの下へ向かえるようにしよう、というだけ。なんと、またも純粋な愛の映画であったのです。

 そして2ではそこにもう一つ、ファミリームービーの様相がプラスされています。愛する人を失い、爆破自殺を図るデップーを見てられないと引き取るコロッサスに、ネガソニックティーンエージ。その彼女のユキオ。ヴィランかと思ったら共闘したケーブル、助けたい相手だったラッセル。気づけば彼らがまさにファミリーとなっていたわけです。正直、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとそんなに変わらないやん!とさえ思うレベルのファミリームービーでした。

 

 それにしても、時間遡行による過去改変までできる俺ちゃんがいれば、サノスも楽勝な気がしてきますな…。でも、アベンジャーズとかには合流せずに茶化し続けてほしいという気も…