どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
テンション高いのはタイトルだけで。5月に入りGWはAbemaでクレシンとグレンラガンにエヴァの映画をやっていたのでそれを見たりしていましたので多少疲れも。その後しれっとラッカは静かに虐殺されているを見に行くなど、今月だけで8本も映画を見てて自分で若干引いています。そこに新たに2本追加したお話です。よく考えたらアイザック・アシモフの鋼鉄都市を読むなど、SFも好物なのに見逃していたクラシックを押さえました。
1.名画座デビュー
基本的に映画は新作を劇場で見て、旧作は地上波か配信がメイン。レンタルは稀な感じの映画鑑賞スタイルでした。
ですが、タマフルリスナーの三角締めさんのブログ「三角絞めでつかまえて」の見たい映画の記事で名画座のコーナーがあるのは知っていたし、見たそうなのをやってるなぁ、とは思っていました。そこにやってきたのがアフター6ジャンクション、通称アト6の名画座特集。こんなの行かなきゃダメでしょう!
そのタイミングで昨年度の映画秘宝ベスト1にしてトホホ1だったけど、前作未見のため断念した「ブレードランナー2049」と、未見だった伝説的名作「ブレードランナー」が2本立てで上映するという情報をキャッチ。ない時間を無理やり作って早稲田松竹にお邪魔してきました。名画座ってお堅い印象でしたけど、そうでもなくて。特に映画をちゃんと見始めて3年ぐらいの私は、まだ過去の名作系はどうしても見逃しているのでいいのがあればぜひまた行きたいな、と思います。
2.ブレードランナー
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
今回上映されたのはファイナルカット版。実は去年の夏ごろにツタヤでブレードランナー見て2049に備えようとしたら、いろんなバージョンがあって混乱。どれを借りればいいのかわからず咄嗟に逃走を図った一幕があったので、これを見ればよかったのか、とまずは納得。
とにかく世界観に圧倒されました。かつて描かれた近未来としてのオリエント。台湾のような屋台で日本語で売るおっちゃん、箸のささくれをシャッシャしているハリソン・フォード。キセルや蛇のような東洋感あふれる小道具に振り続ける雨。まさにサイバーパンクといった感じ。PSYCO-PASSとかモロにコレだなぁって感じがしました。
内容としてはかなりハードボイルドで、まあ正直レプリカントを見つけるのも最初はともかくどんどん偶然だよりって感じだし、謎解き感はあまりない。しかも、最初にレプリカントが地球に何故来たのかも探れと言われていた気がしたんだけど問答無用に抹殺!!動機は我々にわかっても、劇中では何もわかっていない。それと、単純に身体機能で上回り、知性も開発者=たぶん人類でも高位、なレプリカントを狩るブレードランナーとして装備が銃だけってのは流石に職業として危険すぎるだろ!という感想が。
その結果、ハリソン・フォードは割とアクションにおいてはボコられ続けることに。そういう意味では整合性はとれてる。終盤なんて、やっつけるんじゃなくて逃げようとしてるし、そこを追いかけてくるんだからもはやホラーですよ。
まあ、話運びの強引さと設定自体のところにツッコミたいことこそありましたが、ハリソン・フォードは格好いいし、音楽や暗い画面含めてサイコーですし、解釈の余地の残るラストといい、これがSFを語る上で欠かせない金字塔なのは間違いないな、とは感じました。面白かったです。
3.ブレードランナー2049
WATCHA3.5点
Filmarks3.4点
問題はこっちでした。結論から言えば、トホホ1位ではないにしても昨年のランキングに入れるならドベ5には入りそうな感じ。35年待った皆さんと比べれば10分後に見ているのでブレラン熱みたいなものが違ったかもしれません。
世界観は良くできていると思いました。今から2049年を考えた結果ではなく、しっかりとブレードランナーから30年後になっていたと思います。オリエンタルなのは看板と飯を食う市場ぐらいでしたが、まあそれで十分ともいえます。前作に比べると移動が多いのでそこまで街の描写が少なかったのも納得です。
ストーリーは自分を特別だと思い込んだ先の裏切りという形になるわけですが、まあ正直知ってる知ってる。Kがその奇跡なんでしょとか思ってみてたので騙されました。そのうえで、そういえばレプリカントと人間の見分けが簡単につく世界観と提示された上で、初見でレプリカント扱いされてた、とか、そもそもレプリカントと思い込んだだけの人間がドラックス(=デイブ・バウティスタ)に勝てるわけねぇとか、ヒントはあったんですよね。
ただ、このストーリーの進め方の強引さは前作以上。特にKの上司のマダムを筆頭に警察関係がひどい。何故かKを信じ切っていないと進まない展開になるし、子どもの頃の記憶を話せっていうのも、伏線にはなりますが場面的には唐突。何より証拠盗まれて職員が1人死んでるのに部屋に侵入され、あっさり殺されたと思ったら、電源切って守ったかに見えた機材もあっさりと使用をゆるす始末。え、無能すぎない?
無能といえばKの無能さもイライラしました。情報が漏れたことが判明した時点でその情報を欲しがりそう&情報を漏らした先なんて、ウォレス社ぐらい。その状況でいくら好きでもウォレス社製のジョイを機密のある部屋とかにまで連れ込むなよ、と。端末通じて本社に情報吸い上げられてる可能性を考えろ、と。まあ人目に付く市場で、痕跡を消さなくてはならない案件の写真眺めている時点で期待しろってのが無理ですかね。
あとは記憶に関してですよね。記憶が本物と確定した、それまではいいんですよ。でもそれは、誰の記憶かまでは確定していないのに自分が製造されたのではなく産まれたと信じてしまった。イレギュラーとして起こる可能性を考えたら、違法に実在の記憶が埋め込まれた可能性を考えて、自分の製造元をあたるべきですよね。それもしないでいいのか、と。下手したらそれこそウォレスの大規模な組織的犯罪を暴くことになるかもしれないんだぞ、と。
正直、ウォレス社長自体は健在だし、解決何もしてなくね?とか、放射線対策に下っ端はマスクしてるのにウォレス秘書のお姉さんは何もしてないとかそういうディテールが…とかも減点対象でしたが、あまりにもKと警察がダメダメでした。最初の方のレプリカントだから周りからきつい当たりされてる描写とかも必要だったのかよくわかりません…
良かったこと第1位は間違いなくジョイ役のアナ・デ・アルマスさんが最高に可愛かったこと。コスプレショーを観れたわけで眼福です。
4.補完短編
①ブレードランナー2022 ブラックアウト
Filmarks3.5点
大停電ってのが具体的にどういうものかが割と分かりやすく、分かりやすすぎてあっさりやられて人類それでいいのかって感じに描かれました。モロにアクションがプリスでしたね。あ、大停電あったから2049でレプリカントは嫌われてたのかな?
②2036:ネクサス・ドーン
Filmarks3.5点
一度禁止されたレプリカントが復活する話。ウォレスが狂気的とも言えるが、それ故に2049で彼がやっつけられていないことによる根本的な解決のされてなさが際立った。
③2048:ノーウェア・トゥ・ラン
Filmarks3.5点
まんま2049の冒頭に繋がる話。さすがドラックス(=デイヴ・バウティスタ)って感じ。というか、本編からカットされたシーンじゃなくてわざわざ別監督がやったのがびっくり。短編3本で1番短いのに1番エキストラが出てて、ブレードランナー感のあるオリエントな雰囲気もある。