どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
今回から、1月ごとに過去作に関しては扱うことにしてます。4月に見た作品は11作品。まだまだ大量に眠っている午後ローなどの録画の1部などですが、東中野ポレポレで見る機会を逸していた「人生フルーツ」を見れたのは幸運でした。
帰ってきたヒトラー
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
最後に極右のニュース映像を用いるなど、メッセージ性は明らか。
その上で、フェイクドキュメンタリーに近い方法も含めてヒトラーという人物の傑出した才能を認め、感化される人が出てもおかしくないと思わせる。単純なコメディとしても秀逸だったと思います。お馴染みの総統はお怒りシリーズのパロディもあったし。あれをやってるのがヒトラーではなく、テレビ局の小物野郎ってとこがまたメッセージを感じますよね。
途中新聞からの情報だけの割にはテクノロジーに慣れすぎてたり、言葉を知ってるのがおかしいのでは?という場面も散見されたのが惜しい。
実はAFDの躍進も裏でヒトラーが操っていたりして…
ジュラシック・ワールド
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
ジュラシックパークシリーズを見たいと思いつつも、知り合いの家で20分ぐらいだけ見た1の記憶だけで結局見ないまま鑑賞。まあ1は見てなくても大体知ってるレベルの作品ですよね。
悪い奴もだいたい報いを受けてるし、前半の兄弟が逃げるパートからの後半恐竜vs恐竜の怪獣プロレスパターンも楽しかった。怪獣プロレスはまさかハリウッドで生き延びていたとは。
ただ、クレアに関してはお前のせいでこうなったのに何故言うこと聞かない?またとイライラする言動が多かったり、最後の対決シーンでもお前ら見守ってないで逃げろよと言いたくなったり。ホスキンスが実権を握る過程も雑。宣言しただけやん。お兄ちゃんの観光客に見惚れてしまう描写も前フリになってないし、クレアとオーウェン?も吊り橋効果満載だし。
まあでも、大作エンタメだからあんまり言うのは野暮かもしれない。
AKIRA
WATCHA4.5点
Filmarks4.3点
言わずと知れたSF金字塔の一つ。いやー、とにかく凄かった。
80年代とは思えぬ綺麗な背景美術にカッコ良すぎなバイク。そして超能力の描き方。
有名な近未来SFと比べてもかなりディストピア気味だが、オリンピックとかは当たってるから予言と言われるのも納得。
いわば概念化ともいえるラストや効果音の使い方、都市の様相などこの影響下にあることが伺える作品がエヴァンゲリオン筆頭にいくつも思い浮かぶ。
まあ立入禁止区域の鉄雄に一般市民である金田にカオリを易々と接触させてしまってる大佐さんチームは何をしてんねん、とか宗教の婆さんの件は必要なのかとか、鉄雄は大気圏突破と宇宙での呼吸という課題すらも能力で克服してるんか、侵入後のゲリラチームは扱い雑だし、根津さん&龍のとこは意味わからん、とか思うところはあるが大して気にならなくなるから不思議。
イカロス
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
壮絶なドキュメンタリー。偶然が生んだ奇跡ともいうべきか。そりゃアカデミー賞とるわ。
自転車レースはどこへやら、ロシアのドーピングを暴いたロドチェンコフ氏のもしかしたら最後の言葉を伝えた作品になったかもしれない。
だが、同時に思い出さなくてはならないのは、ロドチェンコフ氏の語ったことが真実かは分からないということ。殆どはWADAの調査で裏が取れてるようだが、真相は闇の中。オーウェルの1984の朗読の演出などが真実っぽく見せるのに一役買ってるのは言うまでもない。
白鯨との闘い
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
メルヴィルの白鯨の元ネタの実話モノ。
実話モノにありがちな文句だが、そんなタイミングでそうなる?(今回なら白鯨と複数回遭遇すること)的なツッコミを入れたくなるが、そんなことが起こったから映画になったんだよね。
っていうか、トム・ホランドにリス・ヘムズワースとかアベンジャーズかよ!
白鯨の強大さや嵐の凄絶さなどの描写が飛び抜けているので、現在に戻るのがもったいない。ずっと没入感のあるまま海の上でいたかった。
名探偵コナン ベイカー街の亡霊
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
2002年にAIとその危険、そしてVR世界を丁寧に描いていることにまずは驚嘆。
古畑のような倒叙形式で犯人当てはメインではない。それなのにアクションも少ないので、コナンの映画っぽくない。シャーロッキアンとしても小ネタたくさんでありがたいが、当時の子どもたちは理解できたのだろうか?
そのホームズ周りの説明は蘭が担当しているが、流石に細かく覚えすぎでは。
コナンの諦観や蘭の自殺行為も正直違和感が。もっと絶体絶命でも諦めずに頑張ってきたじゃん!
あとは諸星くんはゲーム前と変わらないことになるので、せっかくこめた世襲批判の社会性も薄れるのでは。リーダータイプが変わらないならみんな変わらないだろう。
名探偵コナン から紅の恋文
WATCHA2.5点
Filmarks2.7点
これはひどい。ちはやふるに影響を受けたのが丸わかり。クイーンに和葉があそこまで激闘できるはずがない、というのは目を瞑るにしても、説明セリフだらけの劇中なのに運命戦の説明とかが無く、ちはやふるを見てから見ないとカルタの激戦が伝わらず、特訓パートとかも全部無駄。
全体を通して作られたシナリオ通りに進むことが優先され、流れとしての自然なキャラの動きではなかった印象。
そしてこれだけ恋愛を押し出しておいて和葉と平次の進展はゼロで「嫁にとる」が「強めにとる」????ちょっと何を言ってるのか分からない。
超高速!参勤交代リターンズ
WATCHA3.5点
Filmarks3.5点
前回の方が参勤交代に着想を得た新たな時代劇だったが、今度は割とオーソドックスな時代劇になってしまった印象。
参勤交代に邪魔な深田恭子と怪我したことになってる上地くんがほぼ出番を無くされるのは仕方ない。
ある程度のボロは許容できる作風だが、流石に尾張柳生はあれで引き上げたからお咎めなしってのはダメだろう。一大戦力の段蔵を合戦では煙玉投げと扇子使いに終わらせてるのもなんか勿体ない。せっかく地元での攻城戦だし、地元だからこその地の利を生かした戦略も見たかった。
あと将軍のスタンスもダメだろう。大岡がいるから大丈夫→大丈夫じゃない。信祝を炙り出すためなら処罰はもっと厳重じゃなきゃダメだし、恩赦してなきゃ今回は何も起きないんだから。
人生フルーツ
WATCHA5.0点
Filmarks5.0点
途中までどう死ぬか、どう人生を締めくくるのかの物語だと思っていたが間違っていた。
これは紛れもなくどう生きるかを描いた物語であり、建築家として責任を持って生き抜き、常に刃を研いでいた修一さんと、そのパートナーでいる、まさしく一心同体で生き続ける英子さんの物語だった。自分は嫌いなジャガイモをそれでも作り続ける。どうしようもなく泣いてしまう。
と同時に日本建築史にも関心があるのでその点でもダメになる映画であった。51C(1950年以降の公営住宅によくある間取り)とかモロに関係ある話だったし。冒頭のある建築家の言葉が津端さんのかと思ってたがまさかのコルビュジエ。ここでコルビュジエを目にするとは。
許可局で聞いてすぐに見れていなかった自分を呪う。
フライト・ゲーム
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
みんな大好きリーアム・ニーソン。
全員から疑われる四面楚歌という定番を飛行機という密室と掛け合わせた見ていて楽しい作品。見ていて楽しい系にありがちな文句は多々あるが、あまりにも偶然に頼りすぎ&説明されてない部分が多すぎる。20分に1人死ぬかの1人目は全くの運だし、機長を殺すためにトイレに行った人物にリストアップすらされていない。銀行口座は本人じゃなくてあんなに容易に作れるのかわかんないし。動機も浅い上に勝手に喋ってくれてるし。だったらお前らもっと早く動けよ、と。片方は助かる気だったならじっとしてるのおかしいだろと。
あんなに8000フィートに高度を下げたら撃たれるって言ってたのに下げてから爆発まで40秒も待ってくれる空軍ってなんなの。そして英国空軍がアイスランド領空をカバーするのはセーフなの?
あとみんな忘れてそうだけど国際線1年間無料とか出来ないことは言っちゃダメよ。振り込まれたお金をそれに使いますぐらいにしておかないと。
でも楽しかったからいいや、系だから減点はそこそこにしておきます。
コードネームU.N.C.L.E
WATCHA4.0点
Filmarks3.8点
KGBとCIAのスパイ同士が手を組んで、いがみ合いながら互いに認め合うというシンプルなバディもの。展開自体は勝手知ったる感じだが、なんかナチスの扱いが記号的すぎる気もする。あとは、ナチスの残党が組織として強大な感じもしなかった。ヴィクトリアは手ごわそうではあったのだが。
MI6も絡んで来てスパイ祭りだが、魅力的だったヴィクトリアのあまりのあっさりとしたやられっぷりに思わず笑ってしまったのと、米英合作だからか知らないが、KGBのスパイが短気ですぐキレたり割とボンクラなのが惜しい。
私の知ってるスパイのイーサン・ハントはもっとアクションが凄いし、ジョーカー・ゲームのD機関の面々はもっとスタイリッシュだし、安室さんや赤井さんももっとうまく立ち回っている気がする…