どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
さあさ、2017年公開の作品はどんどん片付けていきましょう。
今回は水曜どうでしょう大好きの私が大泉洋×推理小説ということで、第1作から追い続けている探偵はBARにいるシリーズ最新作です。
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
(以下ネタバレ)
1.これまでの安定感と新しい変化
探偵はBARにいるシリーズといえば、札幌ススキノを舞台にした活劇的な作品です。定番となっているススキノのみなさんとの軽口、松田龍平演じる高田の惚け、ひどい目にあう大泉さん、ベッドシーン、探偵にアピールする峰子、松重さんのサウナ芸…etc
こうしたこれまでの定番ギャグとなるシーンはすべからく健在でした。松重さんのサウナ芸に関してはロウリュウも追加された最新版でした。
更に、聞き込みで入ったSMクラブでしっかり調教されちゃったり、今回は冬の海で漁船の先に吊るされる目にあったり、相変わらず探偵はボコボコでした。いやー素晴らしい。探偵のキャラを生かしたギャグがテンポよく入ることで、割と重い話もするっと入ってきました。個人的に最高に笑ったのは、日本ハムファイターズの栗山監督と札幌市長のシーンがあるなど、がっつり札幌市と癒着が見られたところでしょうか。
変化としては、大泉さんのベッドシーンを含めた下ネタ要素。対象年齢を拡大したいのか、北川景子とのシーンはあっても事後を思わせる描写のみ。前作までのあからさまなものはなくなっています。
2.定番化したが故の悩み
すっかり定番の流れができたり、おなじみのシーンが増えたがゆえの悩みが散見されたのも事実でした。
例えば、本作で最高にハマった演技を見せてくれる志尊淳さん演じるヤンキーに高田は当初勝てないわけですが、彼に最終的に勝つことが見えているため途中でそこまでヒヤヒヤしないんですね。一応、申し訳程度に柔道場でパワーアップイベントをこなしているように見える高田が一瞬描かれてはいますが。中盤の山場でリリーさん演じる北城に捕まってからの乱闘シーンがあるのですが、部下にいた明らかに強そうな天山さんも志尊君も戦いに参加してこないので、そこまで盛り上がらなかったですし。
そして、1番の問題が北川景子演じる岬マリです。本シリーズの大きな特徴としてファムファタールものであることも挙げられると思います。それゆえ、シリーズ化したことで、岬がただの悪人ではなく裏がある悲しい女性であり、最後には命を懸けて何かをして、それを探偵が止めるのだろう、という筋書きが見る前から予想できてしまい、実際殆どそれに違わぬ結果をスクリーンで見ることになります。その結果、ギャグは面白いものの、手に汗握るというより安心してみてしまいます。探偵&高田のアクションも魅力としている映画としてはこれは致命的なマイナスな気がします。
まあ、そのほか、逮捕された後の岬マリは実名報道されるはずだろ、とか岬が裏切った時点で前田敦子演じる麗子を生かしておく必要が北城にはないのになぜ生き伸びられたのかなぞだ、とかありますが、とにかく前述の問題を超えられないと今後まずまずの映画で終わってしまうのではないでしょうか。まあそれもそれでいいと思いますが。