抹茶飲んでからマラカス鳴らす

見た映画、読んだ本、見たアニメ。そんな話を中心に。。。

第91回アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門を見る。「Lifeboat」「Black Sheep」「A Night at the Garden」「エンド・ゲーム:最期のあり方」「ピリオド 羽ばたく女性たち」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 体調が!!悪い!!

 先月無事に終わった第91回アカデミー賞。作品賞のグリーンブックを始め、多くの映画が既に日本公開されていて、私が見てないのは後は「バイス」ぐらいになりました。今年はその後の邦画アニメが豊作ですしね。「アリー」は最初っから見る気ないし。そんな中、短編ドキュメンタリー部門はYoutubeで期間限定公開とNetflix配信作品で全部視聴できるということに今更ながら気づいたので、折角なので見てみました。どうせならオスカー前にやってれば予想的なやーつになったのに。

 1.「Lifeboat」

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 これまで見てきた映画の中でも最大級にしんどかった。目をそむけたくなる、日本のテレビや映画じゃまず映らないものもそのままに映るので注意を。

 リビアから地中海を心許ないボートで渡ってくる難民を救助する人たちに密着した話。メインの語り手のおじいさんの英語がねちっこくてリスニングが大変だったけど、そんな些末なことを忘れるぐらいそこに映された現実は重く、辛い。

 何が起きているかを克明に伝えるだけでなく、語られる通り、問題を素通りするのではなく身近に考えることで、難民という大きなくくりではなく、違った個々の人間たちの問題として痛切に感じることが出来る。ここで救われるまでに既に多くの命が陸で、海で失われている。生き残った彼らとて万全な人生は待ってない。どんな説教よりも心に残るダメージがでかいが、それこそこの映画の真の目的である。

2.「Black Sheep」

WATCHA4.0点

Filmarks4.2点

 

  同年代の黒人少年が殺害されたことでロンドンから引っ越した先が黒人差別の蔓延する街だったという地獄。少年コーネリウスは圧倒的な強さを持つ父へ弱さを見せられないと、差別と闘うのではなく、自らを白人化して同化を図る。そして自分の安全の為に眼前の同胞への差別には沈黙する。

 大人になったコーネリウスの語りと、それを再現する映像の切り替えが続く。現在の彼の姿は白人化した当時のものとは異なっているから、何かしらの瞬間が訪れたのは間違いないが、それにしたって白人と同化して不良化していく彼を責めることはできない。そうしなければ彼は「黒い羊」=除け者から抜け出せなかったはず。

3.「A Night at The Garden」

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 これ自体は映画というよりも記録映像。なので映画としての評価は難しい。

 1939年のNYマディソンスクエアガーデンのナチの集会に2万人が集まった模様。既に報道がユダヤ人のものになっているから取り返せ、といった主張がなされている。「ブラック・クランズマン」では1960年代を描くことで現代に警鐘を鳴らしたが、ちょっと待て。ナチス・ドイツまでさかのぼって警告されるほどにアメリカはなってしまったのか。集会に乱入した男をハーゲンクロイツの前で取り押さえる警察官が非常に印象的。

4.「エンド・ゲーム:最期のあり方」

www.netflix.com

WATCHA3.5点

Filmarks3.7点

 病院とホスピスを舞台に終末期医療と自己決定権、死とは何かを考えるドキュメンタリー。とても重く、大切な話を考えるきっかけにはなる。劇中で言われるように、我々は元気な時はどう死ぬかを考えるが、病に倒れるとどうやって生きるかを必死で考え出すのだ。

 とはいえ、ミトラの闘病を中心に据えすぎて少し焦点がぼやけた印象。色んなパターンを見せたいのはわかるが、あまりに触れただけの方が可哀想では。ミトラだけに絞っても良かったのでは。

5.「ピリオド–羽ばたく女性たち–」

www.netflix.com

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

 受賞作はコレ。みませんでしたけど、似た題材で「パッドマン」ってのが昨年やってましたね。本作はどちらかといえば、普及に焦点が当てられていた印象。

 だからこそ、辛い現状を示すのではなく、生理用品の普及によってこれから羽ばたいていく、強固な父権主義を脱そうとする女性の姿を描いていた。父権主義が悪いとは言わないが、活躍したい人物が性別によってその意思を妨げられるのは絶対にいいことでは無い。

 そして自分が男であるために想像しえない世界だけに、分かっていないという事実を忘れずにいたい。