抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2019年2月に見た過去作の記録

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 毎月1日に挙げている前月にみた過去作の振り返り。2月って28日しかないはずなのに、ここの記事で取り上げるのが23作品。でもノーランバットマンとDCEUを2本見ているので1日1本の計算…あれ、劇場も行ってるよ?なんで時間あるんだろ…。

 

 

ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! (字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.6点

 単純にコメディとしても面白いのに、ドラマとして脚本に無駄なところが一切無いところが凄い。収監写真まで撮って完全に油断してたところまで完璧。アクションまでカッコいいし。元ネタと言えるものは「バッドボーイズ2バッド」しか見てなかったのが勿体なかった。キアヌ・リーブスの「ハート・ブルー」は見てみよう。

 謎解きとしては、あからさまなスキナーはミスリードだと思うし、こういう村がおかしい系は大概村の中心組織ごと腐っているので予想は出来たが、思ってたよりすごかった。警察仲間が割とあっという間に味方につく都合のよさは感じたが、あくまで法が正義と捉えるニコラスがちゃんとそれに則って戦うのもgood。

 ケチをつけるなら邦題。ポリスメンは差別的だというネタを天丼しているんだから、「俺たちスーパーポリスオフィサー!」がいい。語呂が悪いから「俺たちすんごい警察官!」でもいい。これもなんか違うからいっそのことホット・ファズだけで良かった。

ショーン・オブ・ザ・デッド

ショーン・オブ・ザ・デッド [DVD]

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 走らないロメロ版ゾンビのパロディ。お陰でまあ割となんとかなりそう感が強いが、それ故に抜けてる主人公たちのコメディとして描ける。

 日常からの異変、と言う描写ではあるものの明確に開始した時点で異変は始まっておりショーンが気付くのが遅いだけ。この辺、字幕だと余すところなく教えてくれるので違和感に簡単に気づける。

 ただ、エドとショーンの母・義父と状況を理解せずテンポを外してキャラが3人いて、その上でデービッドみたいなキャラまで出てきてイライラしてしまったのが実際のところ。

ヘイル、シーザー!

ヘイル、シーザー! (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 ずーっとシュールな笑いって感じ。そのツボがハマりませんでした。

 ソ連中心に共産主義をいじりまくったり、宗教ネタやったり、コーエン兄弟だから許されるレベルなのかしら。

 ただ、ジョッシュ・ブローリンをロッキードに誘うやつと同じロジック(他方を下げて選ぶ)で映画業界に残る決断なのはダメだ。ちゃんと他業種も尊重して欲しい。

メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 色んなジブリ作品を切り貼りしただけって印象。その割にアニメ的快感がほとんどない。メアリの行動一つ一つが自分が何をすべきか、あるいは何をしてはいけないかが全く分かっておらず米林監督もそんな気持ちで作ったのかと邪推してしまう。

 舞台が魔法を扱う大学である意味も、メアリと同じぐらいの歳の魔法使いなどが出ていないので意味がない。別に研究所とか秘密基地の類で問題ない。

狼よさらば

狼よさらば (字幕版)               

WATCHA4.0点

Filmarks3.9点

 ノーランバットマンビジランティズムがなんか気に食わないので、テレビの録画を見たが特集のもうタイトルがいい。


復讐を弾に込めろ!悪党共は全て俺がKILL!!


 復讐とはいうが、やり場の無い憤怒から覚醒し、暴力に躊躇しなくなったビジランティズムは気持ちがいい。彼自身が正義で無いことを自覚した上で、周りがそこに正義を与えていってしまうからこそ、ラストの「あっ、こいつまだやるわ」という動作になる。

アルカトラズからの脱出

アルカトラズからの脱出 (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 旧ルパンの声でイーストウッドが脱獄する話。ちなみにルパンのアルカトラズコネクションはもうクリカンだった。次元もいた。

 BGMもほとんどないので本当に脱獄を横で見ている印象に。

 割とアメリカの刑務所って自由だなーという感想と、看守側の雑さが目につく。でも日本の刑務所でアコーディオンとかダメでしょ、多分。もっと目ざとい看守か、いじめてくる囚人が欲しい。

 あとは、単純にイーストウッドがヒーローすぎる。そもそも凶悪犯が集まる刑務所に入るような囚人で、集団脱獄する極悪人なのに応援したくなっちゃう。まあ脱獄ものってそうかもしれないけど。

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第1章

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章

WATCHA2.0点

Filmarks2.1点

 早く日本映画界は山崎貴三池崇史のWたかしをどうにかしないとダメだと思いますよ。

 スタンド=能力の内容を自分でベラベラ喋る邦画的悪癖が健在なのに閉口したし、それと別に単純にスタンド自体の肉弾戦もあるし、虹村兄の所持する能力を与える弓もあってなにを用いて戦ってるのかよく分からん。何で治癒能力が人を石にできるのさ?っていうか、虹村兄弟との試合に承太郎はなんでこねぇんだよ。てめぇ遊んでんのか。一般人の前でスタンドのことベラベラ話すし。

 露骨にクリフハンガーで何も解決してねぇ。っていうか殺される意味がわかんねぇ。小松菜奈もなんで不気味なんだ、意味ねぇのかよ。

 ジョジョだ、という点を抜きにしても問題点が。

 まず、漫画的なセリフ・立ち振る舞いがそのまますぎて、だったらアニメでいいよ、と思ってしまう場面が多い。戦闘中にベラベラくっちゃべってるし。

 そして折角の戦闘シーンなのに暗いところが多すぎ。

 あと後半の失速のえげつなさも凄いが、後半に尺割きすぎて別に山田孝之國村隼の死に重さを感じない。

ジャンヌ・ダルク

ジャンヌ・ダルク(字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 ジャンヌ・ダルクの伝記映画になる訳だが、どうしても演出が良くない。武器を殆ど持たないアジテーターなのにドリフターズジャンヌダルクのように戦闘狂に見える。見たくないものを見ない、見たいものだけしか見ない、そんなエゴイスティックな人物像。

 はっきりとジャンヌダルクの神性を否定するつくりなので、魅力的に描けないのかもしれない。

バレンタインデー

バレンタインデー (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 バレンタインデーだし鑑賞。

 冒頭からみんな幸せで、けっ、と思ってからのラストも結局みんな幸せでつまんねぇと思ってしまった。ラブコメに向いてないのか。

 まあある程度予想できる結末に向けてキャラが消費されていく感じなのは否めないし、結構な数のカップルのエピソードを混ぜまくってるので誰が誰か混乱する。同じ日なので服装が変わらないのが救い。でもそれを頼りにすると同じ日なのに朝プロポーズしてその夜には別の恋人見つけてキスしてることに気付いちゃうのでなんだかなぁ。

デビル

デビル (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 ハリソン・フォード×ブラッド・ピット。結局誰がデビルなのか。

 せっかくIRAという題材に、アメリカの警察官との交流、正義の激突というテーマがあるんだからもっとそれに殉じて欲しかった。

 正直2人の交流がもっとあっていいし、警察辞める宣言からの私は警察官だ連呼は違和感も。

 それとどう考えても金を回収するにはアレは悪手でしかないんだよなぁ…

ザ・スナイパー

ザ・スナイパー (字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.2点

 全然スナイパーじゃないやんけ!

 悪人モーガン・フリーマンが手錠されたまま親子に振り回される。モーガン・フリーマンの仲間たちの弱さったらないし、お父ちゃんに都合よく展開しすぎるのは否めない。少なくとも息子は殺されていて然るべしだよなー。

 アメリカの暗部的なサスペンスも中途半端な印象。裏ボス的なの出すならちゃんと報いを!!

サスペリア(1977年版)

サスペリア 4K レストア版 Ultra HD Blu-ray 通常版

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 ホラーというよりオカルト、なのだろうか。怖いというより、薄気味悪い。B級の頂点 のような印象。

 とにかく鮮烈にインパクトを残す赤を中心とした原色のライティングにサイケデリックな音楽が事態の異常性を際立たせる。

 なぜ?誰が?といった殺人の謎とか、そういう細かいことは気にしない。バレエ学校での出来事全て白昼夢、みたいなもんだ。ただまあ、一度ぐらい主人公がちゃんとバレエしてるとこ見たかったかも。

 ロメロ版ゾンビと同様に血があからさまに絵の具だったり、そういった当時の技術だから今見たらそこまで怖くないが、今の技術でこれをやられたら嫌なのでリメイクは見ない!笑

東のエデン 劇場版 Ⅰ The King of Eden

東のエデン 劇場版I The King of Eden

WATCHA3.0点

Filmarks3.0点

 流石にブリッジすぎるのでは。

 滝沢はアニメ第1話と同じ記憶のない状態からスタートのわりに初見用の説明もないのに停滞が続き、この映画によって進んだ話はほぼ無いと言っていい上に、映画単品としての終わりもない。キャラや設定の魅力はあるのに話を畳む気を微塵も感じない。

東のエデン 劇場版 Ⅱ Paradise Lost

東のエデン 劇場版II Paradise Lost(フジテレビオンデマンド)

WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

 全然完結してねぇってコレ。アニメに映画前後編をかけた割に解決法も主題も唐突。

 なんでもありのジュイスのおかげでリアリティラインが下がる作品とはいえ、政治家とのスキャンダル写真を店のトイレに貼っておく元愛人もおかしいし、その政治家の家に簡単に侵入できるのもおかしい。

 あと前後編の間でしれっと滝沢としての記憶だけ取り戻すのも都合が良すぎる。それやるなら前編なしでいいじゃん。

 と、色々期待していたのが裏切られていた思いだったが、神山健治からしゃーないか。もうこの人は信頼してないし。

ムーンライト

ムーンライト(字幕版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

 すっごい不器用な人たちの愛の物語。

 かつて確かに一瞬でもあったものが大人になって決定的に訣別するのかと思ってもちゃんとそこにあった。

 それは自分を殴ったのに家族も出来て仕事もしてるまともな男であり、薬に溺れて愛を見失った母であり、そこで助けを求める子に微かに残った良心を分け与える売人である。

 別にLGBTとか人種とかは大きな問題ではないというか、もっと普遍的なものを描いている作品だと感じた。

ブラッド・ワーク

ブラッド・ワーク (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.4点

 うーん、バットマンとジョーカーの歪な関係的なことをしたいのかなぁ、とは思うんだけどそれをミステリーに持ってきたときにはうまく出来てない。意味のないドンパチやるし。

 どうしても心臓移植された男がのめり込む様子に乗れない上に、引退の身であるならば警察とかの正規組織とは相容れない形でやるべきでグダグダの癒着で個人情報ダダ漏れでやってるせいで彼が探偵役である必要がない。

消されたヘッドライン

消されたヘッドライン(字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 バットマンのせいでベンアフが嫌な奴にしか見えねぇ!とか冒頭から思ってしまった!

 基本的には面白いんだけど、結局巨悪のところが成敗されていないこと、カルの行動原理がスティーブンが詰めたように記者としてなのか、友人としてなのか、贖罪としてなのか、いまいちパッとしないことで推進力がどうしても足りない。

 記事は何時まで!のサスペンスも口だけだし。っていうか、新聞社周りのくだひは多分全部カットでいい。

 あと、非通知の番号から自殺にしろ事故死にしろ電話かかってきて無視してる警察無能すぎません?

ヤング≒アダルト

ヤング≒アダルト (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

 「タリーと私の秘密の時間」の監督主演コンビの過去作。

 何度も同じテープを繰り返すOP。若き頃をヘビーローテーションして抜け出せてないまさに主人公メイビスを表している。

 見ていて痛々しくもある彼女がついに現実に立ち戻るパーティでの拒絶と舐めてた相手からの許しという最大の屈辱は本当に辛くなるが、彼女の凄いのはそれで目が醒めるのではなく、そのあとこの街と過去を否定して現状肯定に至る所。うーん、完璧にヤングアダルトから抜け出せたとは言えぬ気がする。そう思うと≒の意味を考えてしまう。

40歳の童貞男

40歳の童貞男 (字幕版)

WATCHA2.0点

Filmarks2.2点

 徹底的に相容れない作品だった。

 明らかに恋愛至上主義すぎる作品なのはまあいいけど、個人を尊重する人間がちっともいない。なんやかんや売ったとはいえ、何も考えず人のコレクションを売ろうとする女を40年待つ意味がわからないし、悪友とされる人物たちはただ新しいおもちゃを見つけて遊んでいる奴らでしかない。正直コイツら全員復讐されてしまえ、なんて思ってしまった。職場で客や同僚をナンパしろだの、セフレになろうだのふざけてる連中だし、やっちゃっていいっすよね?

みんな自分の考えるあるべき一定の姿になることを主人公に押し付けている。

ランゴ

ランゴ(字幕版)

WATCHA4.5点

Filmarks4.4点

 ただの動物版西部劇と思ったら大違い。

 何者であるか分からない(何者にもなれるカメレオンってのがいい)主人公がランゴというヒーローになる物語。

 散りばめられた西部劇オマージュもだが、自己とは何か、正義とは、ヒーローとはと問いかけ、全ての人の人生を肯定する物語だ。名作「シェーン」でシェーンは結局正体が分からないことなんかを思い出したりした。誰か、ではなく何をしたか。何をしたいか、ではなく何を望まれてるか。

 惜しむらくは字幕が関西弁だったりなんかこうもっとうまく訛りを表現して欲しかった。

ステイ・フレンズ

ステイ・フレンズ (字幕版)

WATCHA3.5点

Filmarks3.5点

 こういろんな物語(漫画・映画・小説・アニメ…etc)を摂取してきた人間にとっては、知ってる!という設定を知ってる!という感じでストーリーにして知ってる!という決着をする、安全安心の作品。

 ハドソン川の着水やマシオカのヒーローネタがあったので、おそらく気付いていないだけで小ネタは津波のように押し寄せていたのだろう。ただ、個人的にああいうフラッシュモブとか好きな人の感覚が全く分からないので盛り上がりはしなかった笑

妹の体温

妹の体温 [DVD]

WATCHA4.0点

Filmarks3.8点

 アトロク等で三宅隆太監督が紹介していました。

 もともと虚構に近い家族しかなく、家族を欲していた主人公がまだ見ぬ異父兄という家族になれる可能性がある人を見つけて、その人も含めて焼畑農業して最後に少し芽がでる、そんな感じ。みーんな不器用で、近親相姦ものとはいえ、それは家族であることを確かめる方法を他に知らないだけにも見える。

 内面表現が全くないので、兄側の感じとか、主人公が彼氏に対してどのように思ってたのか、など説明が欲しいような点もあるものの、非常に良くできた話。邦題より原題の方がエロ目的で見る人減ると思うし、その方が幸せだと思う。

道(字幕版)

WATCHA3.0点

Filmarks3.1点

 フェデリコ・フェリーニのやつ。

 好きな人物が1人もいなかった。

 勿論主軸となるテーマはあまりにも野蛮で不器用な愛を表現できない男の話だとは分かるのだが、姉が死んだから妹買う、とかムカつく相手を殴り殺して合理化と気持ちを1mmも寄せることができないクズ。

 愛される対象となるジェルソミーナも色んな人と出会って何度もチャンスがあるのに旅立てない彼女にも同情できない。判断の基準が自分の中ではなく他人にしかないからだ。

 かといって殺された彼もただのうざいクズだしなぁ。