どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。
おい、まだペンギン・ハイウェイすらブログできてねぇだろ、というツッコミを受け流しつつ夏ドラマの感想です。しょうがないんだ!HDDがもうあと1時間ぐらいしか残ってないからそっちを消化しないといけないんだ!!見たらすぐ書かないと忘れちゃうし!!
この世界の片隅に(WATCHA4.5)
あれだけの名作映画をテレビドラマ化ということで期待と不安が同居していた本作。いろいろクレジットの話で揉めていたりもしましたが、安心してみていられる名作でした。のんさんのイメージが完璧だったすずさんも松本穂香さんが完璧にすずさんになっていたと思います。
映画版で見られた笑えるシーンを少し抑えた代わりに、映画では一瞬の登場だったリンさんを前半で結構多く描写し、すずさんとリンさんと周作さんの視聴者と周作さんにしかわからない三角関係を描きながらすずさんと周作さんが夫婦になっていく過程をしっかりと描写していました。
また、映画版からかなり印象的になったのは北条家の周りの人々。ともすれば孤独になるかもしれないすずを支える2人の存在はかなり大きかったですし、物語の優しさを増やしてくれました。パンとバスと二度目のハツコイでも見ましたが、伊藤沙莉さんは本当にいい役者さんだと思います。
おそらく最も意見の分かれるであろう現代パート。映画版を見ていればすずさんに子どもがいないこと、というかようはあのお婆ちゃんの正体は察しがつくわけですが、その正体自体が、晴美さんを失ったお姉さんの乗り越えという描写にもつながりました。何よりもこの作品をただのエンターテインメントとして消費するだけでなく、現代と連続して考える、という最も重要なことを同じ家が時代を超えて表出されるという仕組みで伝えていたのではないでしょうか。但しカープ女子設定。お前はダメだ。
リンさん周りなどは映画版より良かったものの、こちらも新たに公開される映画版で捕捉されているとのこと。楽しみです。
探偵が早すぎる(WATCHA4.0)
井上真偽の原作を読みたいと思っていたところでの映像化、ということで原作を読まずに見てみることにしました。
全体を通して倒叙的な作り。犯人がわかっていて、日常が進んでいく中で一華が襲われる。襲われたところで探偵千曲川の登場。仕掛けられていたトリックを明かし、更にそれを逆手に取ったトリック返しを行い殺しこそしないものの反撃する、というお決まりパターンでやっていきました。
よくこのパターンがここまで作れるな、という思いと貴族探偵と違って敵役が同じなので大陀羅一族の間抜けさも際立ってしまう。だからこそ、コメディタッチにしていたのも正解だと思います。まあトリック的に無理があるのや、そもそもそれじゃ当初の目的の事故に見せかけて殺す、が出来てないだろとかありますけどね。
主演の広瀬アリスも氷菓とかと違い、コメディがあってるように感じました。基本的に私にはあまり美形にみえないせいでしょうか。
千曲川役の滝藤賢一さんは見ているこっちが楽しんでいるんだろうなぁと思ってしまうぐらいのノリノリさ。彼の中でも結構屈指の名キャスティングとなったのではないでしょうか。
ケチをつけるのであれば、最終回。初めて探偵がミスを犯した後の大逆転、という構造ですがここまで完璧な探偵像を構築したのでその完璧さが仇となることすら読んでいた、という展開の方がよかったですね。ミスは一華の母の時に犯しているのだからわざわざもう一度ミスさせる必要はなかった気も。
あとは親友2人組。城之内くんが殺しに来るのは最初から分かっていた中で、あの2人も殺しに来るかなぁと思っていたら最後までちゃんといい人だったので、放っておかずに3人で談笑している画でも最終回で流してくれればよかったのにな、なんて思います。