抹茶飲んでからマラカス鳴らす

見た映画、読んだ本、見たアニメ。そんな話を中心に。。。

今年は群像劇「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 フリーパス初日の2本目にフリーパスのタイミングまで待っていたポケモン夏映画です。前回リセットされた世界観の中楽しみでしたが、夏休みという事もあり両サイドを子どもたちの集団に挟まれての鑑賞になりました。

劇場版ポケットモンスター みんなの物語(特典なし) [DVD]

WATCHA3.5点

Filmarks3.3点

(以下ネタバレ有り)

 1.今年の主役はみんなの群像劇

 昨年のポケモン映画は20周年ということで、いわば記念碑的な作品。今や知らない人も多い初代ポケモンアニメのリブート的な形でサトシとピカチュウの出会いにホウオウとマーシャドーを絡めた話になりました。ホウオウは満を持しての劇場版初登場ということでまさにお祭り的作品だったと思います。

 その一方で、カントー地方にもガオガエンポッチャマルカリオ、ルガンガンといったその後の地方のポケモンの存在も許容し世界観を大きく拡張したことが大きな利点だったと思います。 

tea-rwb.hatenablog.com

  その上で、本作はピカチュウとサトシは最早脇役といっていいぐらい。ポケモンとトレーナーそれぞれに物語があり、群像劇として描かれています。

 ポケモンを捕まえたことが無く、怪我で陸上を挫折したリサはイーブイをゲットし、絆を深め再び走り出すまでが描かれ、気弱な研究者のトリトはラッキーとの共同作業でコミュニケーションを自発的に図ることが出来るようになります。嘘ばかりついている見栄っ張りなカガチは自分になついてくれたウソッキーとともに立ち上がり、かつて愛するポケモンを失ってポケモンを寄せ付けなくなったヒスイもポケモンたちと協力して街の危機を乗り越えようとする訳です。

 というように、サトシを除いて4人の物語に市長とその娘ラルゴと伝説のポケモンゼラオラとルギアまで物語に関わってきます。当然こうなってくると起こる問題が立ち上がります。単純にキャラのストーリーが深堀り出来ないという問題です。今回の映画は多いキャラクターの交通整理もできず、結局各々のトラウマを乗り越えるキーもポケモンとの絆、と必ずしもいえなかったりというところが残念でした。特にトリトはサトシたちとは普通に話せてるのに仲間とは話せないというのもなんだかなーって感じだし、リサとイーブイが絆を深めるきっかけも浅いというか、イーブイがチョロすぎるというか。カガチはウソッキーをゲットするシーンこそ感動的ですが、嘘つきを撤回してどんな嘘でもついてやると宣言しているのに、的当ての腕前を発揮しただけで別に嘘をついたことで事態が打開されたわけでもないわけですよね。

 特に全体で見られたのが、ほしい絵が決まっていて、それに合わせて展開が動くところ。例えば、終盤森の中でラルゴに落ちてきた鉄塔をぼろぼろの体で助けるゼラオラ。そしてしばらく目覚めない。このシーンが欲しかったせいで、トリトのラッキーが不自然にゼラオラにだけ回復技を使ってあげなかったことが目立ちます。それから、ヒスイがカガチに背負われるシーン。別に立てるようになるきっかけもポケモン絡みではないし、その後の移動はヒスイについてきたカイリキーに抱かれています。だったら最初からカイリキーでいいじゃん、と。カガチが背負ってる絵が欲しいだけに感じました。

 極めつけが、リサの走る絵、もう一度イーブイのおかげで走れる、という展開にしたいがためにルギアの聖火を置き去りにしてさっていく市長。そもそもがラルゴが聖火を盗んだのを追ってみんなで山を登ってきたのに、その聖火は置き去りにする意味がわからないし、翌朝までに聖火を元に戻さないとルギアが風を送れなくなって電力が停止するとまで言っているのに。これでは、市長は山火事と胞子の対処のためにそれを乗り切った先のことを何も考えない無能と呼ばざるを得ません。っていうか胞子もルギア読んでもらってエアロブラストでも風おこしでも吹き飛ばしでもしてもらえばよいだけではないでしょうか。そもそもルギア雨ごい覚えないし(ゲーム脳)。あと細かいけどリサはクラウチングスタートしてましたから短距離走の選手だと思うんですよね。ただ走るってだけでクロスカントリーに近いのと一緒にしてしまっていいのかな、なんて気になってしまいました。まあこの辺はわかりやすさ重視なんでしょう。

 今回初登場した伝説のポケモンゼラオラも正直いらないというか…。まあそもそも毎回毎回新しいの出さなくてもいいじゃん、伝説の価値ダダ下がりだよ派ではあるのでアレですが。まあ当然ウルトラサンにもらいましたけどね。(貰ったゼラオラの特性がちくでんなのに10万ボルトしていたピカチュウに笑ってしまったのはここだけの話)

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2.ただの販促映画…?

 見ていて一番不思議だったことが、出てくるポケモンの殆どがジョウト地方までのポケモンであること。ターゲッティングがそうなってるのかもしれませんが、ラランテスが画面に出てくる以外にいたでしょうか。せっかく前作でこれまで出てきた全てのポケモンがいる世界でのサトシの旅立ちを描いたのにフウラシティにはその前提が無い、というのでは拡張した世界観が一気にしぼんでしまいます。この先の映画で新しいポケモンを出せるようにラランテスを申し訳程度に置いていたのでしょうか。

 結局のところ、今後発売されるポケモンニンテンドースイッチ最新作「ポケモンピカチュウイーブイ」(みたいな名前のやつ)かアプリゲーム「Pokemon GO」の宣伝になる、以外の理由が見当たらないのが現状です。ゲームの宣伝が予告編の中に入ってたし。風祭の最初のイベントであるゲットチャレンジも、モンスターボールのコントローラーとかでゲットするのを見せたかっただけのイベントにも見えるというか。まあ主人公たちを知り合わせるためのイベントとして機能はしていましたが。

 昨年、アニメから離れたことでアニメの登場人物等に縛られずに済むようになったのに、もっと大きなところで縛られるのは残念極まりないです。

 来年の映画はミューツーの逆襲のリメイクなのか続編なのか。彼が帰ってくるというマーベルスタジオのパクリ予告からすると、続編なのかもしれません。ほぼ万人の一致する最高傑作だけに今年のようなことがないことを願ってしまいます。