抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

ようこそ、ジュラシック"ワールド"の時代へ。「ジュラシック・ワールド 炎の王国」感想

  どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 それまでと比べれば涼しくなったうちにこっちも書き上げてしまいました。

 昨年のスパイダーマン以来のMX4Dでしょうか。ジュラシックワールド第2作です。 

tea-rwb.hatenablog.com 

 ちなみに、初期3部作は実は未見だったり。地上波でやってましたけど、最初にやったのが3でその後に1と2かなんかの順番で、最初の3を録画しなかったので無視してしまいました…失敗した。

ジュラシック・ワールド/炎の王国 (吹替版)

WATCHA4.0点

Filmarks4.1点

(以下ネタバレ有り)

 1.炎の王国なのは中盤までで…

 前回の事件の後、放っておかれて恐竜たち。そしたら島が火山の噴火で恐竜死んじゃうよ?助けなきゃ、的な映画だと予告編では思っていました。確かにそれにしては不思議なシーンが予告編にもありましたけど。

 その予想が大前提にあったので、序盤から中盤にかけての島でのてんやわんやはアクションとしてとっても楽しかったのですが、ここで視覚的にも広い場所でのアクションをいっぱい見せ、ブルーとの再会も見せ、懐かしの彼らとも再会し、というミッションをこなしてからが本番でした。

 中盤以降ははロックウッド邸が舞台となり、地下から地上2階までの狭いところ・屋内そして屋根をメインのアクションになって、ジュラシックパークで見られた(1作目はふんわり見てるのでなんとなく覚えてるんですよ)恐竜がいるよ、いるよ、からのキャー!!というホラー的な見せ方が中心になっていって、一本で二度おいしいというか。

2.人類と恐竜の共生。邦題問題再び。

 ジュラシックワールドをはじめとした恐竜モノや、ゴジラ系でもそうだと思うんですが、超常的な生物が出てきている物語において、彼らが表しているのって大概自然なわけですよね。恐竜という時点で本来いない自然を科学の手で復活させている人為的な自然なわけですよ。いわばビオトープ的な。そこから生き物を自然に返していいのか、人類と共生できるの?っていうか、それって人類のやっていいこと?というのが大きなテーマになっていくと思うんです。

 そういった意味で本作はそのテーマに殉じていると思いました。結局恐竜を保護したいと思っていたクレアでも、恐竜を世間に放つことは、たとえ彼らの命がかかっていてもできませんでした。それだけ人類にとって踏み込んでいいのか悩ましい領域だったわけです。ところが、そのボタンを自らもクローンだったメイジーがあっさりと押してしまい、人類と恐竜の共生時代が強制的に始まります。ある意味で、人類が勝手にクローンを作った時点でこうなることが決まっていた、とも言えますし、新シリーズが「パーク」ではなく「ワールド」だった理由もわかりました。原題も"fallen kingdom"で陥落した王国みたいな意味ですが、これが恐竜の王国ではなく、人類の王国の陥落だったっという視点の逆転があるわけで、非常によくできた原題だったと思います。どうせ、炎の王国なんて邦題つけるなら、予告編もメイジーを部屋で襲うインドラプトルとかは止めて前半だけで作ってほしかった。

3.マンネリとご都合主義も見え隠れ

 よくできていたとは思いますが、一方でご都合的展開も見え隠れしました。

 あれだけの事件が起きているにかかわらず、恐竜保護派と兵器転用派しかいないのはいささか不自然で、超自然派は恐竜の暗殺をたくらんだりしないものでしょうか。そうでなくても、金欲しさに密漁とか。兵器転用派があっさりと島に侵入してインドミナスレックスの骨を回収したりしてるんだから、密漁とかあっていいと思うんですよね。まあ世界中に放たれた次回作で描かれるかもしれません。

 まあそれになんといっても、中盤の船ですよね。あれだけドラマティックに最後に乗り込んでおいて、あの船の中ではバレないってのは無茶苦茶。命の危ないブルーがいるのわかってるのにブルーの傍で寝ててもセーフってのはさすがにね…。そもそも輸血自体ちゃんと敵側がやらないといけないことだし。

 あとは新種の恐竜問題も外せません。前回のインドミナレックスに代わり、インドラプトルが登場しましたが、正直観客としては新種の恐竜を遺伝子操作で作りました!はもう飽きたというか。その上で、ブルーは味方になって助けてくれる、旧作のティラノが助けてくれるというのはこなさなくてはいけないミッションになってる感は否めず。だからこそ、前回のモササウルスや今回のスティギモロク(パキケファロサウルスじゃなかったんだ…)あたりの恐竜の活躍は楽しいんですよね。あとはメイジーがクローンだとかいうのもあっさり敵役が言うだけで、あっさりとかまあ色々文句はあります。

 

 いずれにしても、今回でまさにジュラシック・ワールドの時代になったわけで。正直唐突だったヒトクローンの問題も含めてどう回収されていくのか、3を楽しみに、しかしその前にちゃんと旧3部作をチェックしたいと思います。あらすじだけ見るとジュラシックパークの2だか3だかも街中に恐竜が!って話みたいだし…。