抹茶飲んでからマラカス鳴らす

FC東京サポで鷹党のどうでしょう藩士による映画・アニメを中心とした感想ブログ

2018年1〜3月に読んだ本の記録

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

 毎クールお馴染みの読書振り返りになります。

 正月に2冊読めていっぱい読めると思いきやこの量。うーん。

 映像化が迫っているから慌てて読んだってのも多いので、必要に迫られてじゃないと読まないのですかねぇ…

 文豪ストレイドッグス外伝綾辻行人VS京極夏彦

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 積ん読でしたが、映画見る前には読んでおこうと。

 犯人を暴いた瞬間必ず殺す殺人探偵綾辻行人と悪をばら撒く京極夏彦の対決を綾辻を監視する特務課の辻村深月語り部として進む物語。

 文ストならではの異能力を十分に生かした推理劇は推理小説作家本業かと思う手並み。何故この登場人物でなくてはならないか、まで完璧に抑えてるので文句の付け所がありません。梶井や中也、坂口も登場して本編ファンにも嬉しい。

 三津田信三とか、宮部みゆきとか海堂尊とか歌野晶午とか森博嗣とか。まだまだ現役の作家さんでキャラ付けしやすい方がたくさんいらっしゃるので、外伝もシリーズ化してほしいです…

 

ラガド 煉獄の教室/両角長彦 

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  大量の図版に次々に逆転していけ真実にリーダビリティは抜群。ただ、思い込みの激しいテレビマンの語りが強引だし、ラガドとかいう謎の組織、藤村綾の行なった実験、コードネームだけの登場人物など具体概念の一切無いまま凄いもの、としか描かれておらず不満。不必要に感じる描写もあり、これはミステリーというよりはSFホラーかな。

 

シャーロックホームズ対伊藤博文/松岡圭祐

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 このミス読みたいから第1弾。

 みんな大好きホームズがライヘンバッハの滝から空き家の冒険の間に極秘来日していたという設定の話。大津事件を題材としながら、フィクションと史実の隙間をかなり上手に縫っている。謎解きは勿論だが、公害問題や英米帝国主義的思考、更には家族の問題なども内包しているし、ホームズ本編ともかなり丁寧に接続しているからシャーロッキアンも安心な一冊。 

tea-rwb.hatenablog.com

がん消滅の罠 完全寛解の謎/岩木一麻

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 久々に読んだ医療ミステリでこのミス受賞作。

 救命病棟24時医龍などの医療ドラマを見ていたおかげである程度の素養があったからか理解はできたが、何も知らないとついていくのはしんどい。

 ただ、着想としてはずぬけているように感じた。ガンを培養して患者に注入するという発想が出てくるのは自意識が邪魔をしてしまって思いつかないはず。これこそ独創性というもの。単発ドラマやるらしいので楽しみ。