抹茶飲んでからマラカス鳴らす

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イメージ一新でインフィニティ・ウォーへ!「マイティ・ソー バトルロイヤル」感想

 どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。まだ2本ほど書けてない溜めブログがありますが、見た方から更新していきます。ここから年末まで見たい映画が目白押し。そんな中で、今回はMCU最新作の「ソー ラグナロク」(タイトル以外はこっちで行きます)です。

マイティ・ソー バトルロイヤル (字幕版)

 

Filmarks4.4点

WATCHA.4.5点

(以下ネタバレ有り)

 1.シリーズの雰囲気を一新!コメディ多めに。

 これまでの「マイティ・ソー」及び「マイティ・ソー ダーク・ワールド」は、国の王となることをめぐるソーの未熟さや、王子であり神であるソーと人間のジェーンの恋愛関係が主軸であり、世界観の壮大さもあってMCUの中ではやや低評価&浮き気味だったように感じます。それを本作では一新することに成功しています。

 ソー2部作及び過去のMCU作品の感想はコチラ↓

tea-rwb.hatenablog.com

 冒頭、炎の国でスルトと対面するシーンで、結構重要なラグナロクについて熱く語るスルトの前で、鎖が勝手に回るんだ、と話の腰を折りまくるソー。その後ムジョルニアで無双してみせた後(これが最期のムジョルニア戦闘なのかな…)アスガルドに還ってみれば、オーディンのふりをしているロキが謳歌して、自らの死を演劇にしてご満悦。しかもそれをマット・デイモンが演じてる!!!なんですか、これ?←

 冒頭でぎゅぎゅっとギャグを詰め込んだことで、この作品のイメージ付けに成功し、この後も主にムジョルニアを失い、ただの脳筋さまよい人のソー、及びソーとロキの兄弟セリフでコメディシーンを連発。助けて作戦は嫌だ、やいるかいないか物投げてチェックなど、随所で笑いを提供してくれました。こうしたシーンの合間に、アスガルドを占領し、統治する最強のヴィラン・ヘラのシーンを差し込んでいくことで、ギャグ一辺倒、シリアス一辺倒を防ぎ良い塩梅になっていたと思います。

 こうした傾向は全体的に見て、ハルクとのバトルロイヤルの行われる星サカールなどの雰囲気も含めて、かなりガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのシリーズに寄せていっている感じがしました。ガーディアンズの面々がインフィニティ・ウォーに絡むために宇宙規模の話をしておく必要がありましたし、雰囲気も寄せた感じでしょうか。

2.明らかにバトルロイヤルではなく、ラグナロク

 さて、エルネストでも言及した邦題問題はこの作品でも言われていました。故にこの記事ではラグナロクと呼びますが、中身を見てもどう考えてもこれはラグナロク=終末というにふさわしい作品でした。

 バトルロイヤルは、ハルクが攫われてきた挑戦者と戦うあの場だけの話で、話の本筋はあまりにも強すぎるヘラとのアスガルドをめぐる戦いであり、その結末はスルトが冒頭に話し、そしてソーが夢に見ていたそのまんまラグナロクでした。ヘラを倒すためとはいえ、アスガルドを炎に包ませいわば難民状態になるという結末は予想できていないものでした。

 ただ、この決断はオーディンの「場所がアスガルドではない。民がアスガルドだ」という言葉に裏打ちされており、ヘイムダルもまた同じ事を言っています。(話それますが、今までのチーム・ソーがみんな殺されちゃったのにヘイルダムはかっこよすぎ)

そして、地球を目指す宇宙船の中でソーは明確な意思の下、王として首座に座るのでした。幾度の戦いを経てのソーの成長もしっかりと描けていたのではないでしょうか。

3.インフィニティ・ウォーに向けて

 「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」で出てこなかったソーとハルク(とついでにロキ)が地球に向かい、おそらくロキは「アベンジャーズ」で悪用したコズミックキューブを盗んでいる。キャラもインフィニティ・ストーンも続々と地球に集まっています。また、他の映画との絡みのなかったストレンジも登場し、かなりインフィニティ・ウォーに向けて舞台が整ってきたのではないでしょうか。ストレンジはロキを地球に災いをもたらす人物で要注意だとしてソーに連れ帰るように命じていたのに、ソーはロキを地球に連れてきてる訳ですからこのあと地球で何か起きないわけがないですね。

 インフィニティ・ウォーといえば、この映画を経てハルクとソーは生まれ変わってアベンジャーズと再会することになります。ソーはムジョルニアを失い、雷神覚醒モードで戦闘するようになるし、空は飛べません。ハルクは巨人状態を維持し、もうブルース・バナーには戻れないかもと言っていました。トニーとの科学者としてのコンビも捨てがたかったんですが、どうなるのか。「ブラックパンサー」を挟みますが、インフィニティ・ウォーに向けた楽しみがたくさん生まれた作品でした。