抹茶飲んでからマラカス鳴らす

見た映画、読んだ本、見たアニメ。そんな話を中心に。。。

原作に丁寧に。「東京喰種 トーキョーグール」

どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

銀魂に続いて人気原作の実写化第2弾「東京喰種」です。(まあ、ジョジョ亜人、ブリーチは観ない予定なので次は米澤穂信先生の氷菓でしょうか…)ファーストデイを利用して鑑賞してきました。ファーストデイ&若い人向けのビッグバジェットだから仕方有りませんが、本編開始後に入ってくる客や携帯つける人、お喋りがすぎる皆様など、あまりよい環境じゃなかったのが残念です。

 

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Filmarks3.9

WATCHA4.0

(以下原作含めてネタバレ有り)

 1.私の東京喰種

 私にとってはアニメの印象がとても強い作品です。もとより、良い漫画だよーと度々聞いていたので読んでみようとは思っていたのですが、絵柄が思ったよりも受け付けず(石田先生スイマセン…)特にRe:になってからは話について行けずに読むのを諦めていた作品です。なので、立ち位置的には基本知識は押さえてるものの、そこまで思い入れが強くないので一番気軽に見れるって感じですかね。

 また、予告編、キャストから月山が漏れていることから、真戸・亜門戦をクライマックスにして、半グールに困惑するも、仲間のために戦う金木あたりの話かなぁと予想はしていました。ある意味で、その予想の範囲内だったとも。言えます。

2.忠実な実写化。その中の改変で得する人・損する人

 映画自体、非常に原作に忠実と言われていた(と聞いている)アニメで見たのと同じ光景が続いており、原作へのリスペクトを大きく感じました。むしろ、子ども時代の金木が親に字を教えてもらう場面など、先を知っているとグッとくる回想なども織り交ぜできています。

 一方で、原作に忠実であろうとして、改変せざるをえない部分も当然でてきました。

 その煽りを食った損する人が、錦先輩と四方さんでしょう。錦先輩は、獲物(人間)と友情育んでんじゃねーとか格好付けてましたが、登場シーンではがっつり獲物でありうる人間とセックスしちゃってます。友情どころか愛情じゃねぇか、と。この先の展開でグールと人の間の恋愛という隻眼のグールを語る上で重要な前提となる2人の恋愛なのですが、ここまで到達していないので錦は有言不実行でボコされる100点のかませになってました。また、戦闘場所も錦の研究室となったため、そこにトーカと四方さんが現れたことも不自然に。四方さんは本当はめちゃくちゃ強いんですが、その強いシーンがもともと序盤に少ない上に、その出番をトーカにだいぶ譲っているのでただ側にいるだけって感じでした。いるだけって言えば、佐々木希の入見は本当にいるだけでしたね。あんていく戦まで映画化するならナイスキャストですが。

 得する人は草場さん。殺されるシーンも亜門さんを庇う形になっていました(逆にトーカは何故亜門も嬲るだけで瞬殺しなかったのか疑問が生まれますが)。このシーンでトーカはラピッドのマスクをしています。ここは原作準拠なんですが、その後の真戸戦では最初から外しています。ここは少しトーカの危機管理能力に疑問が生まれてしまいますね。結局赫子(かぐね)だしたまま橋の上に立ってますからね。他のCCGに見られていたら、あんていくに戻れないところでした。

3.悔やまれる説明不足

 原作を知らないと、わからないままおいて行かれる説明不足があったのが少々残念でした。一番重要なファクターであるクインケに関してです。

 CCGの捜査官が使用する武器であるクインケ(※シュラスコではない)は、簡単に傷が再生してしまう対グール専用兵器で、グールの赫子から作られます。そのため、冒頭殺されていたヒナミの父の赫子を使ったクインケで真戸はリョーコさんを殺し、更にそのリョーコさんの赫子を使ったクインケで娘のヒナミを襲いました。大泉さん演じる真戸さんが「お母さんだよ」と言ったのはこのためですね。ヒナミちゃんの赫子が父と母のハイブリッドの赫子だったことも映像で示されたぐらいで、赫子の種類についての説明は省いていたために分かりづらかったかもしれません。

 そして劇中一番重要な金木の台詞「僕を人殺しにさせないで」。ここは金木が自らをグールなのか、人なのか、その答えを出せない中でもグールとしての食人を拒む、象徴的な場面です。ただこれも、グールとして赫子を制御できない自分に対してなのか、グールが人を殺さなければ生きていけない世界に対してなのか、どっちつかずな感じを受けました。絶対善の正義で生きる亜門と2つの正義を知って苦しむ金木との対比が生まれる良い場面だけに、もう少し上手に表現してほしかったですね。

4.コスプレに留まらぬ熱演

シナリオ上のことを書いてきましたが、役者さんは抜群でしたね。銀魂と比べて現実世界が舞台と言うことも有り、コスプレ感は特に感じませんでした。赫子のCG感はもうしょうがないですね。

 演技として特に素晴らしかったのは、主演の窪田正孝さん、トーカ役の清水富美加さん、リョーコ役の相田翔子さんでしょうか。半グールとなってあらゆる食事を受け付けず苦しむ金木、そして親友のヒデを獲物として愛でる金木、赫子が覚醒して亜門を圧倒しながらの演技。全てが素晴らしかったです。トーカもかなりのはまり役。強さと孤高さを持ちながらも、人間世界に溶け込もうとしている様、そしてグールとしての確固たる想い。良かったです。グールとしての確固たる想い、という点ではリョーコ役の相田翔子さんも母親として子を守る、という覚悟が演技から滲み出ていて凄かったと思います。

 CCGサイドも好演でした。どうでしょう藩士からすると罠にかかるのではなく、罠を仕掛ける大泉さんはどうでしょうの陰をちらつかせることなく、亜門共々ある種狂信的な正義を信念として持つことがしっかりと描かれていたと思います。

 

と、文句はありつつもかなりの好印象でした。銀魂に続いて実写成功といっていいのではないでしょうか。ただ、原作に忠実すぎてこの後の伏線的展開も多く描かれています。しかし続編には、当然キャストの変更が必要。当たり役だけに、そこをなんとか…という感じです。窪田さんには白カネキに覚醒するまで演じて欲しいんですが、それはそれであの拷問シーンまで映画化するのか、という気もします。続編が出来るのか出来ないのか、キャスト・シナリオ両面で不安ですが、それでも、私は続編を期待したいと思います。