抹茶飲んでからマラカス鳴らす

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今だから出来たありえたかもしれない世界「劇場版ポケットモンスター キミにきめた」感想

どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。

夏休みといえばポケモン映画!なんて年頃は随分と遠くなってしまいましたが、今年の作品は第1話のリブートということで、確認しに行って参りました。

 

劇場版ポケットモンスター キミにきめた! [Blu-ray]

 

Filmarks4.2点

WATCHA4.0点

(以下ネタバレ有り )

1.今だからできるリブート

 ポケモンの世界はずーっと広がり続けています。始め151匹いたポケモンも今ではリージョンフォームやメガ進化、フォルムチェンジを含めると1000匹を超えたとか、超えないとか。

 ポケモン映画だけでも20年を迎え、サトシとピカチュウの出会いを知らない子どもたち、ゼニガメ団や抱きつくベトベトンフシギダネの蜜を吸うヘラクロス、修行に出るリザードンもみんな知らない子ども達が殆どなわけですよ(想いが思わず溢れだしてしまった…)

  だからこそ、もう一度カントー地方に他の地方の旅人やポケモンがいる現在の状況に設定を合わせ直して、サトシの旅立ちとピカチュウとの絆を描くには、絶好の好機だったと思いますし、その目論見は大成功ではないでしょうか。

2.やっぱり泣かせたエピソードの数々

 オールドファンにたまらなかったのは、ヒトカゲのエピソードとバイバイバタフリーの2つでしょう。特にヒトカゲのエピソードは秀逸であのヒトカゲを巡っての対応で、サトシは勿論、映画オリジナルのキャラのクロス、ソウジ、マコトのキャラクターが分かりやすく示されていました。リザードひいてはリザードンがサトシの言うことを聞いていたのでなんか物足りなさを感じたのは事実ですが笑。あとヒトカゲが葉っぱを傘代わりにしていたのも可愛かったし、本筋からは関係ないから変えないでくれると嬉しかったり…

3.ピカチュウとの絆

 前述の物語はあくまで枝葉の物語でサトシとポケモンとの絆を描きながらも、やはり特別なのはピカチュウとの絆です。アニメ版と異なりカスミの自転車を借りることはありませんでしたが、オニスズメから身を挺してピカチュウを守ろうとしたことでピカチュウと特別な絆で結ばれたサトシ。クロスとの戦闘後、自身初の敗戦を受け入れられないサトシがマーシャドーの力によってポケモンのいない世界を過ごした時も、現実に戻ってこれたのはピカチュウの存在を思い出したからでした。

 ただ、このピカチュウとの絆をめぐる最大の見せ場が衝撃的でした。マーシャドーに操られたポケモンたちの攻撃からサトシが身を挺してピカチュウを守ります。オニスズメのシーン再びですね。ところが恐らくは、破壊光線とか気合い玉とかの類いと思われた技を受けてサトシは綺麗な消失をしていきます。(まあ、何故このような消失なのか、疑問は残りますが)消えゆくサトシ、号泣するピカチュウ。しかし2人の心が通じ合い、ピカチュウがついに日本語で語りかけ、サトシは現実に戻り、クロスによって失われた虹色の羽も復活します。

 ピカチュウが喋るというのは、勿論初めてのことですし、賛否両論湧くだろうなぁ、とは思いますが私自身はアリだったと思います。ポケモンと人を超える絆で2人が結ばれていることを説明するという描写であって、本当に喋ったというよりサトシにそう聞こえた、というニュアンスだったので。

4.気になるマーシャドー

 ピカチュウ喋った問題を擁護すると代わりに出てくるのがマーシャドー問題です。ピカチュウに喋らせることで絆を説明するなら、マーシャドーについては説明がなさ過ぎたのではないでしょうか。虹色の羽の色が失われたことから、ホウオウを守るためにクロスを狙ったのは分かりますが、ここまで付いてきて絆を一度確認できているサトシにまで襲いかかるように仕向けるのはイマイチわからない。もう少しマーシャドーの行動原理と能力についての説明をボン爺にさせてあげれば、もう少しスッキリできたかな?と思いました。

 え?マーシャドーですか?当然私のサンにもらいました。可愛い。

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