どうも、抹茶マラカス (@tea_rwB)です。このたびゴジラ映画全30作品を完走いたしました。そのついでに、昨年最も私を感激させた映画「シン・ゴジラ」の感想も今更なら述べてみたいと思います。
Filmarks5.0点
WATCHA5.0点
(以下ネタバレ有りっていうか今更ですが)
というわけで、採点では満点をたたき出し、人生でNo.1に輝く映画となりました、シンゴジです。本当に申し訳ありません。IMAX1回含めて3回し見れてません。
1.あれ?からのウワー!!!!
さぁ、章題が早くも偏差値をおかしくしています。コチラでは、ゴジラの造形、とういうか進化に関してですね。
我々がゴジラの続編と聞いて思いだすのは、直前のレジェゴジとFWをまずは思い出すでしょう。その状態で東京湾に出現した第1形態(尻尾状態)を見て、我々は、お、ゴジラが早速やってくるぞ!とドキドキするんですね。
ところが、そのゴジラと思わしき怪獣が川を遡上しだして我々は、あれ??と思い直すのです。ゴジラにしては小さいぞ、と。川に収まるサイズのゴジラはミニラか、マグロ食ってるアレぐらいです。そこで我々は気づきます。FWでいうカメーバのようなやられ役の怪獣、あるいはレジェゴジでいうMUTOのような敵役の怪獣なんだろうと理解します。そして、上陸です。蒲田くんと呼ばれる第2形態となって上陸したこの怪獣は気持ち悪さとどことないかわいさを併せ持ち、ゴジラにやられるんだろうなぁと思い込んでしまいました。
そしてついに!第3形態です。第2形態でも十分に被害を出していましたが、蒲田くんが突然立ち上がるのです。その瞬間蒲田くんと形容されたかわいさは吹っ飛んでいき、ゴジラと名のつくヤツが姿を現してくれます。我々は驚き、戦き、感激し、言語能力を失うのです。ウワー!!!サイコウ!!!
その後一旦海に帰ったゴジラが江ノ島に上陸した際には、確実に顔面に恐怖の色合いが強く出るようになっています。人や町を無視して蹂躙しつくし、タバ作戦を一蹴します。自衛隊の持つ多種多様な兵器が効かない。それだけで十分な恐怖です。
しかし、真の恐怖はその後に待っていました。米軍による攻撃を受け背中から防衛反応的にビーム(通称内閣総辞職ビーム)を出すようになり、益々の地獄絵図が生まれます。ゴジラ好きからしたらヒャッハー!!やったぞ!やっちまえ!!みたいな感じか、圧倒的な力に絶望を覚えるかのどちらかでしょう。
こうしたゴジラに形態変化を持たせたことで、緊張→緩和→緊張(極)と物語に緩急をつけることができ、我々を釘付けにしました。
2.圧倒的情報量
本作の大きな特徴として、数多くの字幕があります。3回見たので、総計で全部追うことはできましたが、初回は途中で追いかけるのを諦めました。っていうか、読ませる気は無いと思います。「里見農水相が外遊中」の情報が後の臨時総理の伏線とか初見で覚えてる方がいたら、凄いと思います。
また、あまりに多くの豪華俳優陣をちょい役で使い捨てていきます。斎藤工さんや前田敦子さんに関しては、3度目でようやく見つけられました。大杉漣さん演じる総理や柄本明さん演じる官房長官たちが頼もしく見えてきたら、瞬殺。うーん、びっくりしました。
そして何より情報量を持っているのはゴジラそのものです。ゴジラの生態や牧博士の遺した暗号的なモノなどは劇中で徐々に明らかになっていきますが、専門的用語も多く、これまた全てを理解させようとはしてしません。更にゴジラは劇中だけでも多くの可能性を持つモノとして語られています。小型化に有翼化の可能性が指摘され、未知なる進化があり得るものとして描かれています。また、ゴジラへの凝固剤注入は原発への冷却水投入と擬せられることもあります。
そして、そしてですよ。ラストカットの尻尾です。そこに描かれているのはなにやら人型の造形。それが何かを明示せずに話は終焉を迎えます。ゴジラの正体である牧教授だ!とか、原爆で苦しんだ人の暗喩だ!とか、紹介するだけで大変なほど多数の解釈の余地を残してくれました。
3.小ボケの数々
多くのキラーフレーズを与えてくれた本作・「シン・ゴジラ」ですが、その数々、特にボケの部分でたくさん笑わせていただきました。
- え、蒲田に!?
- それ、どこの省庁に言ってます?
- そりゃ動くだろ、生き物なんだから
- これは本当の本当に想定外だ
- 無人在来線爆弾